銀行が喰いつくされた日 (講談社プラスアルファ文庫)

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レビュー : 5
  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062567404

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  • 共同通信社社会部による、長銀・日債銀の破綻に取材したノンフィクションです。
    大きく①長銀の設立~破綻までのストーリー、②日債銀の設立~破綻までのストーリ-、③警察・検察による捜査の経緯、の3つに分かれています。

    通信社社会部による取材がもとになっているため、事件の客観的な姿が伝わってきます。また随所に関係者によるおもしろい指摘・コメントが織り込まれています。(例えば日債銀の総会対策担当者による、「政界に食われ、裏社会にも食われた。どうしようもない銀行だった」)

    特にP.155からの、エコノミストによる長銀事件の総括は、長銀が存在意義を失った理由を端的に説明しています。

    まとめると、1980年代以降、長銀は以下の理由で、資金の運用・調達の両面で存在意義を失ったということです。
    1)企業の設備投資需要が減った
    2)企業の内部資本が充実し、設備投資資金を自社でまかなうようになった
    3)金融自由化による社債発行の一般化
    4)財政赤字増大による国債の大量発行により、金融債の優位性喪失

    現在議論されている各種の規制緩和や中小企業の査定基準のありかた、内部統制などを考えるとき、日本経済の大きな転換点となった長銀・日債銀の破綻は、大事な基礎知識になると思います。先日の川崎重工業の社長追放騒動にしても、上場企業でありながら「ドン」が仕切る、という「戦後のニッポンの会社」的な風潮が薄れてきた、ひとつの例のように思います。

    (2013/10/03)

  • バブル期の長銀、日債銀のことについてよく学べた。金融、特に銀行に勤めている若手にとっては勉強になると思う。

  • 4062567407 328p 2003・7・3 3刷

  • 長銀と日債銀が破綻するまでの経緯は現代日本経済の病巣を抉ることを意味する。経営者の無能ぶり、政治家・官僚の出鱈目な介入さらには総会屋・暴力団もどきまで・
    ・・・日本経済を守るための銀行救済とい
    うドブに捨てられた税金が悲しい。実録ノ
    ンフィクション。

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