医師としてできること できなかったこと 川の見える病院から (講談社+α文庫)
- 講談社 (2003年6月20日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062567473
感想・レビュー・書評
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『川の見える病院から--がんとたたかう子どもたちと』(1995年、岩崎書店刊)を文庫化にあたって加筆訂正したものです。
がんの子どもたちの治療を専門とする小児科医である著者が、白血病とたたかう子どもたちの胸をうつエピソードを綴ったものです。涙がとまりませんが、読後感は意外と明るいです。
それは、プロフェッショナルアティテュード(プロとしての態度)にこだわらず、泣き騒ぎながらも、「痛くなく苦しくなく、できるだけよい期間をたくさん...あげられるように...医療側がしてあげられることは、たくさん残っているのです。」 と、著者があくまで希望を捨てないからです。
「治療する」 という動詞は treat です。そして 「もてなす」 もおなじ treat です。後半は、そんな著者が、三十年勤続の褒美に得た10日間の休みを、二百人の子を背負って歩き遍路に出た記録です。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
小児がんを専門とする医師とその患者である子供たちのエッセイ集。
子どもたち一人ひとりにドラマがあって、それと向き合う先生の姿に涙。 -
「あのとき何もできなかった」「あのときあんなことするんじゃなかった」がボクを悲しみに陥れ、「あのときああしてよかった」が、それを力に変えてくれる。
『悲しい時に泣けなくなったら人をやめるべき』
ほとんどが「お家な帰りたい」ボクもそんな家にしていかなくては。帰りたいと思える家。家族の絆。
タイトルの「できること」は現在形。
「できなかったこと」は過去形。 -
治療にあたった子どもたちとのエピソードが書かれています。
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短文が連なった小児科医のエッセイ
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聖路加国際病院小児科部長のエッセイ。
生死について考えた。 -
「私はいつまでがんばればいいの?」
小児がんの子どもが放った一言。
小児がん患者と闘う医師の話。
将来があるはずの子供たちだけに、読んでいてとてもつらい。 -
なんだかまとまりがない。
先生がすごくいい先生なのはよくわかるし、子供達のことをよく考えてるのもわかるのだけれど、何を伝えたいのかがわからなかった。 -
小児ガンの医師のエッセイ。
医師があたたかく、真正面から子どもたちと向き合っている姿に、とても勇気付けられる。
子どもが亡くなるたびに、泣いてしまう自分が、プロ失格なのではないかと、神父に問う場面が印象的。
小さい子から大人まで、これほどまでに苦しむ人が多いガン。
有効な治療法が一日も早く確立されることを願ってやまない。 -
母親からのオススメ。