食肉の帝王 (講談社+α文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 297
レビュー : 21
  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062568906

作品紹介・あらすじ

"最後のフィクサー"浅田満-自民党のドンから山口組五代目、さらには宝塚スター、元横綱・北勝海に元阪神監督・星野仙一まで…その"威光"は、広く日本社会に浸透している。同和と暴力を背景に、途方もなく肥え太った男の半生を赤裸々に綴った衝撃作!!政・官・財・暴を手玉に取った「食肉業界のドン」が、狂牛病騒動に乗じてわれわれ国民の"血税"を貪り喰らう様を暴く。

感想・レビュー・書評

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  • 講談社ノンフィクション賞

  • 108

  • 長者番付に登場しないミリオネア…。

  • ハンナン、全然知らなかった。

  • 2017.08.07

  • ハンナングループを取り仕切っていた「食肉の帝王」・浅田満を軸に、日本社会の暗部に切り込んだノンフィクション。

    同和と暴力団という、我が国のタブーである勢力を背景に、巨万の富を築いた浅田の手腕が描かれる。
    また、浅田と癒着していた政界や官僚の不公正・不正義も暴いていく。

    BSE問題に乗じた食肉偽装事件の実態にも迫る。同事件は、本書出版時点では第1審継続中であったようだが、その後上訴審で争われ続け、昨年(2015年)、ようやく最高裁で決着が着いた(詐欺や補助金適正化法違反で実刑となるも、証拠隠滅教唆では証拠不十分として無罪)。

    浅田満という男の実像は、本書を通読してもなお判然としないところがあるが、少なくともある種の強烈なカリスマ性を持っていたことはうかがわれる。

    危険と隣り合わせの中での念入りな取材により、徹底して事実を追いかけた力作。
    社会の「裏側」を知ることができる貴重な作品である。

  • ビールも飲まないなら栓をポンポンと開けることを嫌がるなど徹底した合理主義で
    芸能人との関係をアクセサリーのように見せびらかす社長とは違い、切り捨てる人は切り捨てる面も。


    中部国際空港が山口組の直参vs地盤組で揉めたとか関西空港は地盤が緩んで毎年7cm沈下し続けているのに工事を押し切ったとか。

    食肉だけに飽き足らない日本が見えてきて面白かった。

  • BSE騒動のときに取り沙汰された「ハンナン」。
    そのハンナンを取り仕切っている男について。

  • 講談社ノンフィクション賞受賞
    金丸信から星野仙一まで政・官・財・暴を操る!
    食肉店の奉公人から身を起こし、同和と暴力の威光で日本を“裏支配”した食肉業界のドンがこの1冊を機に逮捕!!

    “最後のフィクサー”浅田満――自民党のドンから山口組5代目、さらには宝塚スター、元横綱・北勝海に元阪神監督・星野仙一まで……その“威光”は、広く日本社会に浸透している。同和と暴力を背景に、途方もなく肥え太った男の半生を赤裸々に綴った衝撃作!!政・官・財・暴を手玉に取った「食肉業界のドン」が、狂牛病騒動に乗じてわれわれ国民の“血税”を貪(むさぼ)り喰らう様を暴く!

  • ハンナングループ総帥・浅田満氏を追いかけたノンフィクションです。『週刊現代』への連載が元になっているとのこと。

    本書を読んだ理由は2つ、ひとつは溝口敦氏の著作を一度読んでみたいと思っていたこと。もうひとつは浅田満氏の人物像への興味でした。

    いわゆるハンナン牛肉偽装事件が起こった当時、何度か週刊誌上で浅田氏の名前を目にしたことがあり、特に「保釈金20億円」に衝撃を受けたことを覚えております(当時わたしはヒマな大学生で、おじさん系週刊誌ウォッチャーだったのでした)。

    さて、一読した感想はイメージ通りというか、実話系週刊誌のノリが濃い本だと思いました。一方、経済系ノンフィクションでよく出てくるような、ややこしいファイナンスや会計の話はほとんど出てきません。また、例えば森功氏の作品などと比べると、本書は雑多な情報が未整理のまま詰め込まれているような印象を受けました。

    浅田満氏の人物像。少年期から始まるいくつものエピソードからぼんやりと見えてきたような気がします。

    ・行動や経験から学ぶ
    ・とにかく数字に強い
    ・機を見るに敏
    ・受けた恩はきっちり返す
    ・「乗って有利なチャンスには即、乗れ。テンから損と分かったことには関与するな。事の真偽や善悪にはこだわるな」(P.198)
    ・見た目はヤクザの親分
    ・趣味にはこだわり、よく勉強する。カネに糸目はつけない。
    ・国や自治体の補助金を食うことが習い性
    ・「政・官・業・暴・同和」との強固なつながり

    何より「政・官・業・暴・同和」との関係を築き上げてきた能力がすごい。しかし列挙してみたものの、自分の生き方には何の参考にもならない気がします。とても真似できそうなものがありません。こういう人物こそが、腹の据わったフィクサーになれるということなのでしょう。

    「あとがき」では、本書の元になった連載企画が、いかに大変なものであったかという舞台裏が少し明かされています。雑誌ジャーナリズムの根性を感じさせてくれる一冊でした。

    (2015/10/03)

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著者プロフィール

ノンフィクション作家。ジャーナリスト。1942年、東京都に生まれる。早稲田大学政治経済学部卒業。出版社勤務を経て、フリーに。著書には『暴力団』(新潮新書)、『血と抗争 山口組三代目』『山口組四代目 荒らぶる獅子』『武闘派 三代目山口組若頭』『ドキュメント 五代目山口組』『山口組動乱!! 日本最大の暴力団ドキュメント2008~2015』などの山口組ドキュメントシリーズ、『食肉の帝王』(以上、講談社+α文庫)、『詐欺の帝王』(文春新書)、『パチンコ30兆円の闇』などがある。『食肉の帝王』で第25回講談社ノンフィクション賞を受賞した。

「2018年 『山口組三国志 織田絆誠という男』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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