「分かりやすい説明」の技術 最強のプレゼンテーション15のルール (ブルーバックス)

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  • Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062573870

作品紹介・あらすじ

あなたの説明は、なぜ分かりにくいのか?そもそも「分かる」とはどういうことなのか?そこから考えて生み出された、説明上手になるための15の法則。

感想・レビュー・書評

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  • 1.著者;藤沢晃治氏は、メーカーでソフトウェア・エンジニアとして勤務。分かりやすい伝え方・見せ方・書き方を指導するコミュニケーション研究家です。著作の他に企業向研修の講師としても活躍しています。社会人になってから、独学で、英検一級・工業英検一級・TOEIC900点等を取得したという、大変な努力家です。
    2.本書;4つの章で構成されています⇒【第1章「分かる」とはどういうことか、第2章 説明術・基礎編、第3章説明術・応用編、第4章「分かりやすい説明」のチェックリスト】。著者の前作「分かりやすい表現」の技術の続編と言えます。前書は、書いたものによって、正しく意図を伝える「表現の技術」がテーマでした。本書では、話すことで相手を説得する「説明の技術」について書かれています。
    3.個別感想(参考になった書中の記述⇒3点);
    (1)第2章から、「あらゆる説明術で”まず概要それから詳細”又は”まず結論それから理由”⇒概要を丁寧にゆっくりと説明する事こそが、聞き手の脳内整理棚選定作業を助ける最強の手段」
    ●感想⇒著者の考えに賛成です。日本人は、文章や会話で最初に背景や理由等を言いがちです。結論が最後になるのでやきもきします。その点、英語は結論を先にくるので、相手の主張点が分かりやすいです。ものを書いたり、しゃべったりする際には、英語的発想が良いでしょう。但し、小説のようなフィクションには、日本的に結論を後回しにする方が合っていると思います。結論がわかるまでに、想像を色々と働かせる面白さがあるからです。
    (2)第3章から、「聞き手が不快に思う9点、①関心のない話を聞かされる・・・⑨バカバカしい」
    ●感想⇒納得です。中でも、”早口で分かりにくい””(関係のない)説明がうんざりするほど長い”には、気を付けたいものです。
    (3)第4章から、「分かりやすい説明」の15ルール(①タイムラグの存在を知れ・・・⑮聞き手を逃すな)」
    ●感想⇒15ルールはすべて、宜なるかなという内容であり、役立つと思います。私は、「キーワードを使え」が重要と思います。言いたいことを単純な名詞で表現するのです。聞き手も話の骨子を理解し易いでしょう。
    4.まとめ;本書は、前著作”「分かりやすい表現」の技術”に続き、プレゼンテーションに有効な内容です。私達には、様々なプレゼンテーションの場があります。話下手・説明が苦手・自分の意図をうまく伝えられないという人々に役立つ本です。但し、先に少し触れましたが、本書は、小説や学校の授業(教師のプレゼン)には、不向きかもしれません。「分かりやすい説明」は、人間の想像力を阻むかもしれないからです。何事も万能選手はいないので、目的に適した活用が良いでしょう。

  • 「分かりやすい表現」の技術、「分かりやすい文章」の技術の姉妹書

    分かりやすいを説明をするには、分かりにくい説明を挙げて、なぜ分かりにくいかを説明するという、分かりやすい説明をしています。

    気になる言葉は次のとおりです。

    ・パソコンのエラーメッセージには、ほとんどの人が悩まされているに違いありません。

    ・無競争は、「分かりにくさ」の温床です。無競争分野に安住している人は、「分かりやすく改善する必要」に迫られない

    ・相手を「知っている状態」にすることが、「知らせる」ことで、相手を「分かっている状態」にすることが「説明する」ことと言えます。

    ・ゆっくり話す、説明する速度もやはり、「相手があること」です。

    ・要点を先に言え

    ・具体的な説明と抽象的な説明のバランスをとる

    ・説明の盲点をなくために ①他人の目を利用する ②自分の視点を動かす

    ・重複やムダのない説明、構造を単純化すること
    ・大項目と小項目の関係を明示せよ
    ・対比関係、同列関係を明示せよ
    ・キーポイントを添えよ

    ・論理的に説明せよ、非論理的な説明は脳内には入らず、説得力のないものになってしまう

    ・理論武装のためのポイント ①1つ1つの説明に「裏付け」を用意する ② すでに納得してもらえた説明は、別の説明の「裏付け」に再利用する

    ・分かりやすく説明するために、比喩を使う。

    ・まず全体像を示せ、次にこれからの展望を示せ

    ・見出しをつけよ、それが「要点」だ。

    ・私は電話が嫌いです。電話は情況とは無関係に即刻応答する強要だからです。

    ・聞き手が不快に思うこと ①関心のない話をされる ②早口で分かりにくい ③声が小さく聞き取りにくい ④説明がうんざりするほど長い

    ・激変する現実社会に役立つのは、「知識」ではなく、「自分で問題を解決する能力」です。

    もくじ

    はじめに
    第1章 「分かる」とはどういうことか
    第2章 説明術・基礎編
      説明術1 聞き手とのタイムラグを知れ
      説明術2 要点を先に言え
      説明術3 しみ入るように話せ
      説明術4 抽象的説明と具体的説明のバランスを取れ
      説明術5 説明もれを防げ
      説明術6 情報構造を浮かび上がらせろ
      説明術7 キーワードを使え
    第3章 説明術・応用編
      説明術8 論理的に話せ
      説明術9 比喩を使え
      説明術10 聞き手の注意を操作せよ
      説明術11 引率せよ
      説明術12 「繰り返しの劣化」に注意せよ
      説明術13 持ち時間を守れ
      説明術14 聞き手に合わせた説明をせよ
      説明術15 聞き手を逃すな
    第4章 「分かりやすい説明」のチェックポイント
    おわりに

    ISBN:9784062573870
    出版社:講談社
    判型:新書
    ページ数:176ページ
    定価:900円(本体)
    発行年月日:2002年10月
    発売日:2002年10月23日

  • 現在の部署での仕事はまさにレポートを書いて「説明」することが主。その意味で、この本に書いてあることは至極全う。その通り。
    自身のプレゼンテーション・説明のアプローチというものが、著者の考えとほぼ同じであるということは確認できてよかった。
    新入行員など、初心者が読むと効果は高いだろう。

  • 池上彰氏オススメ本として紹介されていた本。

  • 大学1年生におすすめ。
    極めて明解に「分かりやすい表現の技術」が描かれている。

    ルールやチェックボックスはもう少しシンプルに出来ると感じました。

  • 巻末のまとめがよくできてる。そこだけ保管してチェックリストとして定期的に見直そう。

  • 途中から疑問に思っていたことが後書きに書いてあってよかった。
    分かりやすい説明がとても大事なのは重々承知だけれども、最近はわかりやすい説明が当たり前になり、わかりやすい説明じゃなければ納得しない人が増えていたのではないかと感じる。
    つまり理解力のない、会話の読解力のない人間だ。企業と客ならばまだわからなくはないが、そういう人間ばかり増えるのもいかがなものかと思う。
    わかりやすさだけを求めてしまうと、会話や文学、映画、アニメなど文化の幅がなくなるのではないだろうか。
    まぁわかりやすさは大事なので、書いてある内容はしっかり活用したいとおもう。

  • 分かりやすい!!

  • プレゼンなどで受け手に分かりやすい説明をするための方法について論じている本です。

    前著『「分かりやすい表現」の技術』(講談社ブルーバックス)に比べると、やや具体例に乏しく、心構えを説くにとどまっているような印象を受けてしまいました。

    あと、「キーワードを使え」というテクニックを紹介している中で、岩月謙司の「思い残し症候群」があげられているのには、つい笑ってしまいました。そういえば、本書の「おわりに」でも、「分かりやすい説明」が単純に「よいこと」なのか、という問いかけがなされており、説明をおこなう側はできるだけ聞き手に分かりやすい説明をするよう心掛けるべきですが、聞き手の方に必要な注意を与えることも重要ではないかと考えさせられたりもしました。

  • 先日の社内研修の隣の会場で行われていた研修をちょっと偵察(^^;)
    そこのパワポ印刷でおすすめ本になっていた本を読んでみました。

    分かりやすく説明するポイントが15もある! (^^;)
    これに全部に注意を払うのは、いっぺんには難しいわね。

    あと、たとえ話が私にはわかりにくいところがありました。

    また最後まで読んで、おわりに のところ
    「分かりやすい説明」が単純に「よいこと」なのかという大学教授からの問題提議は、なるほどな、と思いました。

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著者プロフィール

藤沢 晃治(ふじさわ・こうじ)

慶應義塾大学卒業。管理工学を専攻し、卒論では、AI(人工知能)をテーマとしてチェスを指すプログラムを作成。大手メーカーでも専攻を活かして、ソフトウェア・エンジニアとして勤務。『「分かりやすい説明」の技術』、『「分かりやすい文章」の技術』、『「分かりやすい表現」の技術』の3部作のベストセラーなど、講談社・ブルーバックスの著作がシリーズ合計65万部を超える。2005年に退職後、数多くの企業向けの研修で活躍中。「分かりやすく伝える技術」をテーマに、日本テレビ系の教育バラエティ番組『世界一受けたい授業』にも講師として出演。TOEIC900点、英検1級、工業英検1級、通訳ガイド資格(英語)なども持つ。
その他に『日本人が「英語をモノにする」一番確実な勉強法』(三笠書房>)、『新装版「分かりやすい表現」の技術』(文響社)、『心を動かすプレゼンの技術』(角川書店)、『「判断力」を強くする』(講談社)など著書多数。

「2020年 『頭のいい段取り すぐできるコツ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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