高校数学でわかるシュレディンガー方程式―量子力学を学びたい人、ほんとうに理解したい人へ (ブルーバックス)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 36
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062574709

作品紹介・あらすじ

最もわかりやすいシュレディンガー方程式の入門書。高校数学レベルの知識さえあれば、量子力学の最も重要な方程式あのシュレディンガー方程式に到達できる!シュレディンガー方程式を理解しなければ、ほんとうに量子力学を理解したことにはならないのだ。『高校数学でわかるマクスウェル方程式』の著者による待望の一冊。

感想・レビュー・書評

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  • 量子力学・量子化学全体から見ればほんの入り口といったところなんだろうけれど、量子数やパウリの排他律・レーザやトランジスタへの応用にまで触れているあたりが凄い。これから大学の理工系学部に行く学生が読めば、基礎科目の見通しが良くなること間違いなし。

  • シュレディンガー方程式を導くのに

    ①「ψ=Aexp(kx-ωt)i」(波動関数=振幅A×位置と時間を変数とする複素関数)
    ②「E=hν」(エネルギー=プランク定数×振動数)
    ③「p=h/λ」(運動量=プランク定数÷波長)
    ④「T+V=E」(力学的エネルギー保存則)
    ⑤「(偏)微分と積分」

    しか使っていない。驚きです。
    高校で習わない知識(オイラーの公式や複素関数の微分など)はきちんと解説が付いている。

    導出した方程式の意味や解き方の解説もあり、専門書に移る前に読んでおくと便利。

    ハイゼンベルクの不確定性原理の説明もあり、量子力学の勘所をよく押さえている感じがします。

  • (2017年2月のブログ内容を2020年11月に転記したものです)

    数学史入門書としては面白かったですが、「シュレディンガー方程式がほんとうにわかる」というところまでいくかといわれたら微妙なところ。
     ① 高校数学の範囲で何とかしようとしているところ
     ② ブルーバックスのページ数
    がかなりきつい制限になっているような気がします。
    途中でしれっと数式を動かすのを他書に譲っていたり、難しい式変形を省略してあったりしますので、論理的に読み進めていくことは難しいかも……。

  • http://naokis.doorblog.jp/archives/Schroedinger_equation.html【書評】『高校数学でわかるシュレディンガー方程式』 : なおきのブログ

    この『高校数学でわかるシュレディンガー方程式』。秀逸です。分かり易い。ただ、「高校数学で分かる」というのはちょっと語弊があるかもしれません。というのは、偏微分方程式が出てくるから。理系クラスで微分方程式が得意であれば問題ないでしょうが、文系クラスで微分方程式を習っていないと、さすがに無理です。しかしそれでも、本書は分かり易い。理系大学一年生クラスにお薦めです。

    <目次>
    第1部 シュレディンガー方程式への旅
    1 量子力学の誕生
    2 波を表す式
    3 シュレディンガー方程式
    4 波動関数とは
    第2部 原子の姿
    1 波としての電子
    2 量子数とはなにか
    3 核と核分裂
    4 エレクトロニクスと量子力学
    第3部 シュレディンガー方程式を解く――計算編
    1 解析的に解く
    2 数値的に解く
    3 外からの影響がある場合

    2018.04.09 読書開始
    2018.04.11 品川読書会で紹介する。
    2018.04.11 読了

  • 授業的に、丁寧に、シュレディンガー方程式の構成と解法を解説した本。高校生向けということで、本格的な計算は出てこないが、数式を辿って、数値を入れて計算する過程をたどることは楽しい。

  • 入門書としてはとても良い。高校レベルの数学で理解できるよう、ややくどく書かれているが、物理をきちんと学んでいない立場からすると、役にたちました。

  • シュレディンガー方程式の解き方を、微分や極限の知識だけで解いてしまおうという本であるが、理解には大学数学の範囲である複素関数や偏微分、微分方程式も必要である。タイトルは高校数学レベルを習得した人がわかるという意味である。量子力学ができた経緯は興味深かったし、量子力学で触れられる事項である原子の形や、二重スリット実験、フェルミ粒子とボース粒子、スピンなどにも触れられており、読み応えがある本だった。

  • 元々理数系の人ならシュレディンガー方程式の感覚はつかめると思うが、量子力学の全ては網羅してないので注意。
    解析力学の観点が説明ないが、ハミルトニアンが少し出るだけで、多分わざと説明してないと思う。
    シュレディンガー方程式を、運動量、エネルギー保存則、波動関数、複素関数の微積分だけで導いているのは理解しやすい。
    シュレディンガー方程式が電子が波動の性質をなぜ表すのか、肝心の理由は読み込んでボーアのモデルからようやく理解できた。
    第3部で数値解析で解くのは具体的で理解しやすいし、多分今はコンピュータのお陰で普通なのだろうと思う。

  • 物性研の所内者、柏地区共通事務センター職員の方のみ借りることができます。
    東大OPACには登録されていません。

    貸出:物性研図書室にある借用証へ記入してください
    返却:物性研図書室へ返却してください

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著者プロフィール

1960年徳島県生まれ。1985年大阪大学大学院基礎工学研究科博士前期課程修了。理学博士。富士通研究所研究員、マックスプランク固体研究所客員研究員などを経て、1997年早稲田大学理工学部(現在は先進理工学部)助教授、2002年より同大学教授。ブルーバックスに『高校数学でわかるマクスウェル方程式』『高校数学でわかるシュレディンガー方程式』『高校数学でわかるフーリエ変換』など「高校数学でわかるシリーズ」が10タイトルあり、多くの読者に支持されている。

「2019年 『高校数学でわかる複素関数 微分からコーシー積分、留数定理まで』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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