DNA複製の謎に迫る―正確さといい加減さが共存する不思議ワールド (ブルーバックス)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062574778

作品紹介・あらすじ

私たちの体の細胞が分裂するとき、細胞の中では必ず、DNAが複製される。生命現象の根幹を担うこの反応は、一糸乱れぬ正確さで行われると考えられがちだが、じつは思った以上に不完全で、結構"いい加減"なのである。そして、まだまだ、よくわかっていない。本書は、いまなお多くの謎が残る「DNA複製」の世界に的をしぼり、そのしくみをわかりやすく解説する。

感想・レビュー・書評

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  • PCR検査が世を賑わせていますが、解説動画を見ても何一つ分からず、「そもそもDNAって何…」とこの本を手に取りました。

    2005年と古い本ですが、おかげでお安く(Kindle500円弱)、またちょうどいい入門書でした。ありがたい。

    1.2章はDNAとは、そしてその増え方。
    これが読めるようになります↓
    DNA二重鎖開裂はCMG(Cdc45/MCM/GINS)複合体が中心的な役割を担っており、DNA合成は3種類のDNAポリメラーゼPolα, Polδ, Polεが行うと考えられている。

    ここまででだいたい本の半分の分量です。ていねいに書かれています。
    3章は1.2章のおまけ、特殊なDNA修復を行なうポリメラーゼたち。
    4章は5章につながる序章ですが話がむずかしい……。
    5章はテロメアというものについて。
    人にはテロメアというものがあってだんだん短くなって死ぬ、というのは聞いたことがある人も多いと思います。
    DNAの端っこの部分をテロメアというんだそうですよ。そして短くならないためのテロメラーゼという機能もある。
    さらに細胞の老化はテロメアの長さではなく、テロメア・ループの構造が正常かどうかによって左右されている……。

    一般向けに書かれているので役割については易しく、飛ばし読みしても問題ないようにできています。
    ボリュームたっぷりでお買い得です。

  • テロメアがなぜ短くなるかや、複製の進みかたなど分かりやすい。

  • [ 内容 ]
    私たちの体の細胞が分裂するとき、細胞の中では必ず、DNAが複製される。
    生命現象の根幹を担うこの反応は、一糸乱れぬ正確さで行われると考えられがちだが、じつは思った以上に不完全で、結構“いい加減”なのである。
    そして、まだまだ、よくわかっていない。
    本書は、いまなお多くの謎が残る「DNA複製」の世界に的をしぼり、そのしくみをわかりやすく解説する。

    [ 目次 ]
    第1章 複製はこうして始まる―華やかなる細胞内シンクロ
    第2章 DNAポリメラーゼはいかにはたらくか―驚くべき正確さ
    第3章 DNAポリメラーゼはいかに間違うか―驚くべきいい加減さ
    第4章 片足を上げるDNA―DNA複製の全体像
    第5章 複製はこうして終わる―残された謎、そして憂鬱なテロメア
    第6章 複製外伝―いろいろな複製様式

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著者プロフィール

武村政春(たけむら・まさはる)
東京理科大学教授。
巨大ウイルスの生態と進化にオタク的興味をもつ。
真核生物の起源にも多大なる興味。
現在は筋肉(筋トレは趣味ではなく、そのための単なる方法に過ぎない)にも大いなる興味をもっている。
もともとの専門は生化学とか分子生物学とか。
2001年細胞核ウイルス起源説を提唱。
2019年メドゥーサウイルスを発見。
出身は三重県津市。
1998年名古屋大学大学院医学研究科修了。
博士(医学)。

「2022年 『ウイルスの進化史を考える ~「巨大ウイルス」研究者がエヴィデンスを基に妄想ばなしを語ってみた~』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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