- Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062575072
作品紹介・あらすじ
生命の成り立ちを「進化」という縦糸と、生物の「生き方」という横糸を織り上げるように編集。動物と植物の共通性と多様性が、分子のレベル、細胞のレベルから個体の生き方のレベルへと展開しながら生き生きと書かれている。読んでわかるから面白い!現代人に必須の科学的素養が身につく、検定外高校生物教科書。
感想・レビュー・書評
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高校の生物の復習として読んだが、なかなか難しい。
細胞、組織、器官単位の話が多く、掴みどころが難しいというのが理由か。
ぶっちゃけ、変な生き物シリーズなどを読み生物学に興味が湧いた人が読むと結構しんどいかも。
オモシロ生物蘊蓄を求めて読むには向かないが、基礎として抑えておかなければいけない知識は詰まっているので、読んで損はないと思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
2018年6月に読了。流石に今から10年以上前の内容だと、進展した研究や覆された説があるのではと思うが、生物学の各ジャンルを網羅的に解説していて、わかりやすく読み物としても優秀。社会人が生物学を勉強し直し、興味のきっかけとするには最適だが、「高校生物」と謳っているだけあって、中学レベルの生物の知識はあった方がいい。
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試験のない勉強が楽しいのか、自発的な学習は常に楽しいのか…。
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教科書という枠にはまらない物語を感じる。生命体の出現から積み重ねられてきた進化の方向性や態様の不思議さに、あらためて思い至る。決定論では解き明かせない謎は深まるばかり。根源的な何故を追求している脳自体も、この進化のプロセスから立ち上がってきたことを考えると途方もない驚異の前に立ちすくむ。
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高校生物を教えるかも…ということで、錆びた頭に潤滑油を入れるために購入。
科学の進歩は目覚ましく、ボブが大学で習ったことが高校で習うとは何とも表現できません(苦笑)
生物(学)に関する教養を高めるならバッチリの本です。ただし、厚い…_| ̄|○ -
さすがに高校生向け。呼吸から一歩進んでATPの生産、光合成から一歩進んでチラコイド膜での電子のやりとりと、化学式が少なくなく難易度は低くない。ただ、高校の授業で生物は受けてなくとも趣味で生物系の本をそこそこ読んできた自分としては、どこかで見た用語も多く、<a href="http://mediamarker.net/u/akasen/?asin=4062575086" target="_blank">化学</a>よりはよっぽどマシ。だが一般人がこれから読んで楽しめるかどうかは微妙。生物系の本は素養がなくとも読みやすく書いてある本が多い(と思う)ので、まずは興味があるところから特化して読み始めるのがいいんではなかろうか。オススメは<a href="http://mediamarker.net/u/akasen/tag1/%E7%94%9F%E7%89%A9/" target="_blank">こちら</a>から。
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この高校教科書シリーズはどれも良書だけど、生物は大人の教養本としては最高。
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p388 サケは海から川へ大量の有機物を運ぶ役割(※生態系の中の物質循環の観点から)
p331 ジベレリン→植物ホルモン、種無しのものをつくるときなどに利用
p315 ウェルウィッチア
p312 葉のつき方には規則がある(例)バラの葉の葉序=2/5(144°/360°))
p301 カエルはオタマジャクシのときには、まだイモリの進化段階?→再生能力があるから
p292 ヒトの喉頭が低い位置にある(ことばをしゃべるため)→食物が喉に詰まる危険性が高い構造になった
p288 ダーウィン医学(進化医学)
p286- 病気で不快な症状はウィルスへの対抗→例)解熱剤で熱を下げるとウィルスに対するからだの反応が遅れる
p281 MHC(主要組織適合複合体)タンパク質→この上の坑原決定基を目印に自己と非自己を見分ける(Tリンパ球)
p260 ホンソメワケベラ=小さいときは雌、大きくなると雄に性転換する魚(※からだが小さいときは雌として子をうみ育て、大きくなると雄として雌とたくさんの子を残せるから)
※その他、クマノミなど
p259 ゾウアザラシのハレムの中には雌のふりをしてまぎれこむ雄もいる
p256 ニッチ=ある地域の生態系においての同じ地位のこと
p248 ドーキンスの「利己的な遺伝子」=生物のさまざまな性質は、それを表現する遺伝子が増えるのに有利であったために進化してきた
p195 ひとの脳のニューロン=1000億個以上→毎日約10万個が死滅→でも一生で約2%程度が死ぬだけ!
p139,145 DNAのなかのタンパク質を設計する情報が書き込まれている部分=2%
p121 光合成で放出される酸素→水に由来!!
p106 ATP合成→風力発電に似ている※濃度差を解消する水素イオンの流れを利用しているから→「どんな物質にも、濃度の高い方から低い方へと移動して濃度差を解消する性質がある」
p103 呼吸で放出される二酸化炭素→グルコースや水に由来(クエン酸回路までの)※酸素ではない!
p93-94 水分子の極性→物質を溶かす、などの重要な性質
p87-88 酸素、炭素、水素、窒素、カルシウム、その他といった少ない種類の元素の組み合わせ→20種類のアミノ酸→その組み合わせ(20の4乗程度、約10万種類!)→人間を構成
p71、80 生命の本質は構造にある
p43 アレロパシー
p23 コアセルベート -
へぇ!って思うことが書かれていたりする。
生物を高校の時に勉強していない人にとっては少し難しい部分や、詳しすぎる部分もあるけれど、自分は知識を広げることができた。
何回か繰り返し読むと、また違った発見がありそう。
著者プロフィール
栃内新の作品





