記憶と情動の脳科学―「忘れにくい記憶」の作られ方 (ブルーバックス)
- 講談社 (2006年4月21日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062575140
作品紹介・あらすじ
情動、すなわち急激な感情の動きが記憶の強さに影響することは、日常体験からも明らかである。しかし、それはなぜだろう?こうした素朴な疑問からスタートし、歴史に残る様々な実験を紹介しながら、脳が記憶を作るプロセスを解き明かす。世界的な脳科学者の手による、脳科学から心理学まで網羅した待望の入門書。
感想・レビュー・書評
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141-M
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情動により記憶が強化されるメカニズムを学ぶ本。
「記憶の強さを左右するのは繰り返しより情動」
「記憶は作り出される」
扁桃体/海馬/尾状核 -
流し読みで終了
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『頭がよくなる読書術』で紹介されていた本。
学術的な内容なので、思った以上に読みにくい部分はあったものの、実証データや事例などが豊富で信憑性はある。「記憶の強さを左右するのは繰り返しより情動」という点にポイントがおかれている。
記銘(覚えること)と、想起(思い出すこと)のメカニズムを知るにはよいと思う。 -
記憶の仕組みを理解して、記憶に役立てようかと思い読み進めましたが、記憶に関する脳の働きなど、学術的な内容が多かったため思っていた内容とちがかった。
各種検証と脳の機能に与える影響が興味深かった。 -
フォトフリッピング&エナジーリーディング
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■情動は記憶の定着に影響があるよ
というのを科学的に(歴史も踏まえながら)
ツラツラと書いてある。
■翻訳は上手かった。
■科学的な検証過程が好きな人は読んでいて
楽しいかもしれないが,結果だけをサクッと
知りたい人にとってはちょっと退屈(冗長)
かもしれない。
■すいません,流し読みしてしまいました。 -
神経伝達物質の作用プロセスについて詳しい説明があるが、基礎知識がないと難しい。
興味深い実験がたくさん紹介されているのに、文献リストがなくて残念。
翻訳はとても良い。 -
脳神経科学、そのうえ記憶(と情動)がテーマだったので興味津々で読んでみた。
門外漢の自分でも読めるくらいには分かりやすく、面白かった。
とりあえず扁桃体が頑張り屋さんだというのは記憶に残った。
実験方法について書かれているのにも好感。 -
記憶とはなにかを脳科学の立場から詳しく説明している。薬物の詳しい効果や大脳辺縁系の記憶に対する働きは他の本にはなく、新鮮で面白かった。特にストレスと記憶に関する記述がメインの内容となっており、忘れにくい記憶とは何か?また、歪曲される記憶に関しても興味深い内容となっていた。
ただ、ストレスといった負の情動の記憶に対する働きだけでなく、「心地いい、楽しい、嬉しい、喜びなどのいわゆる正の情動がどう働くのか」の記述がないのが惜しまれる。