「分かりやすい教え方」の技術―「教え上手」になるための13のポイント (ブルーバックス)
- 講談社 (2008年12月19日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062576239
作品紹介・あらすじ
「教え上手」になるための12のポイント! 思いがけず新人の指導を任せられた、子どもに算数を教えたい、親にパソコンの操作を聞かれた……そんなときにハズしてはいけない4つの「心構え」と8つの「技」
感想・レビュー・書評
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「分かりやすい教え方」の技術
「教え上手」になるための13のポイント
ブルーバックス B1623
著:藤沢 晃治
分かりやすく伝えるだけでも大変なのに、まして、教えるなんで。
反面教師とともに、試行錯誤の数々、教えることを極めることは余りにも遠く、厳しい。
ブレークダウンされた項目について、1つでも2つでもできればましとするか。
自分にとって、教えるという行為はとてつもなくエネルギーを必要とする行為なのだ。
「分かりやすい教え方」とは、教えるための「心構え」と、具体的な「技術」
ダメな先生、6のケース
1 情熱がない
2 力み過ぎる
3 押しつける
4 褒めない
5 双方向であることを忘れている
6 詰め込み過ぎ
説明すると、教える
説明する:目標に向かって努力する
教える:時間が経過しても忘れないように身につけさせる
教えるとは、5つのポイント
1 サービスすること
2 説明すること
3 観察すること
4 分解すること
5 誘導すること
■教えるための「心構え」
1 先生役を気軽に引き受ける
生徒ともに学べ
自分の性格の未熟さは気にするな
生徒に対する期待値を下げよ
生徒の長所を3つあげよ
教える前に友達になれ
情熱を持て
2 生徒を「お客様」と思え
お客様扱いとは何か
必要ならプライドを捨てよ
ダメ生徒との出会いをチャンスにせよ
苦情は改善のヒントと思え
叱っても怒るな
3 生徒の「文化」を尊重する
生徒を外国人と思え
生徒の文化に気づけ
生徒の文化に反発する前に考えよ
生徒の欲しがるアメを知れ
4 生徒を「可能性のタネ」と見よ
生徒を大輪の花のタネと思え
生徒から学べ
生徒自身にルートをみつけさせよ
5 生徒をたのしませよ
勉強=つらい、という公式は捨てよ
楽しさ、で生徒の自主性のスイッチを入れよ
生徒が、楽しんでいる、状態にせよ
■具体的な「技術」
1 生徒のレベルにあわせよ
生徒のレベルやタイプ別に分けよ
生徒のタイプに合わせて教えよ
生徒の反応から、生徒の視点に気づけ
打診で、視点のズレをチェックせよ
伝わっているか、を常に確認せよ
大多数の生徒の反応を注視せよ
2 目標を明確にせよ
理解のゴールを最初にしめせ
大きなルールに気づかせよ
具体的な見通しを示せ
3 魔の挫折地帯、を認識させよ
見晴らしは急に開ける、と教えよ
見通しを示して挫折を防げ
スランプはチャンスと教えよ
学ぶことのメリットを示せ
4 目標を分割せよ
急斜面には階段を刻め
分解で不可能を可能に変えよ
分解でコツを体感させよ
部分目標ごとにアドバイスせよ
できるレベルにまで分解を繰り返せ
分解した部分目標を最後に組み立てよ
分解で具体的課題に絞り込み
5 腹八分目を守れ
消化不良を起こさせるな
内容を絞り込め
もっと食べたい、状態で終えよ
重要項目は強調して示せ
メリハリでトークにも見出しを付けよ
6 褒めて伸ばせ
褒め言葉が学ぶ意欲を生む
小さな進歩を見逃すな
間髪を入れずに褒めよ
褒め言葉で誘導せよ
人格否定ではなく、改善点を指摘せよ
叱ると褒めるでワンセットにせよ
褒め貯金をせよ
7 繰り返し、ダメ押しせよ
柔らかい地面にしっかり刻み込め
繰り返しの臨界点をみつけよ
8 与える、のではなく、引き出せ
予備校講師の教え
生徒の未理解点を浮かび上がらせる
ときにはわざと、わかりにくく、せよ
思考回路のスイッチを入れよ
生徒自身に説明させよ
気づき、気が付かせよ
もくじ
はじめに
第1章 その教え方はなぜ「分かりにくい」のか
第2章 「教える」とはどういうことか
第3章 「分かりやすく教える」5つの心構え
第4章 「分かりやすく教える」8つの技術
第5章 「分かりやすく教える」チェックリスト
ISBN:9784062576239
出版社:講談社
判型:新書
ページ数:189ページ
定価:900円(本体)
発行年月日:2008年12月20日第1刷詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
タイトル通り、教え方が分かりやすく書かれている。
私個人としては、あまり大きな発見はなかったが、唯一、腹八分目の量を意識してボリュームコントロールするのがいいというのは、勉強になった。
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勤務先に行く前に読むとちょっとがんばろうと思わされる。
同じ著者だけあって「分かりやすい何某」シリーズは内容が一貫してる感じ。 -
809-F
閲覧新書 -
概念を先に与える
範囲を推測させる具体的な例を挙げる
意識して範囲を指定させる
大分類名ではなく小分類名で語る
⬇️
具体性と抽象性のバランスを取る。
第三者に事前チェックしてもらう
聞き手の立場を想像せよ
⬇️
説明漏れに気づけ
読み手の前提知識を考慮する。
弱点部分の説明にはあまり時間をかけず早口で説明する
弱点部分の説明の直後に逆に強固な裏付けがありかつ聞き手が関心を持ちそうな話題を説明する
⬇️
説明の弱体から注意からそらす方法
弱点部分はなるべく話の冒頭で聞き手の視野が暗いうちに済ませる。
要点を話す前に問いかけで注視させる
まとめ言葉で聞き手の整理を助ける
⬇️
聞き手の注意を操作させる
聞き返されたら要注意
聞き手は今日初めて聞くことを忘れるな
⬇️
繰り返しの劣化に注意せよ。
要約力を磨く
説明内容の要点を大•中•小の見出しに整理する
⬇️
持ち時間を守る -
今思えばこれ読んだから、自分の型がハッキリしたような気がするし、結果も出せるようになった。
人を教育する立場にある人は読んどくといいなって思う -
んふふ♡
無理ぽ -
褒めると、おだてるは、似ているけれど、違う。といったことが、腹落ちします。「ときにはわざと分かりにくく」など、高度なテクニックも。
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思索
自己啓発
ビジネス -
手順を教えるだけでなく、簡単な根拠も説明すると教えられる方も強く納得できやすい。
A little pot is soon hot.
器の小さい人間はすぐに怒る
日本人が説明下手なのはほぼ同じ文化背景を持つ人としか関わらないから。多民族国家では聞き手と話し手が共有している前提が少ない為「通じてるのかな?」とコミュニケーションが慎重かつ丁寧にならざるを得ない。
指導中の新人に対して「私が今何を説明しようとしているか、分かっている?」と聞くだけでもあなたと新人の間に視点のズレがないか確認できます。作業途中で「ここでは何に注意しなくてはいけない?」と聞いて、意図する道筋から新人がズレていないか要所要所でチェック。
「伝わっているか」を常に確認。
理解のゴールを最初に与えると推測する時間や、思考の節約が出来、物事を迅速に理解できる。教えたい事を要約し、そこから話し始めると良い。ジグソーパズルの組立て方と同じに考えると良い。
メリハリとは、話す時の要点提示サービス。見出しのある文章だと、聞く側はその分仕事量が減るので「分かりやすい」と感じる。
間髪入れず褒めるメリットは正しい記憶が薄れる前に刻み込めること。生徒は何が間違って、何が正しいのか良く分かっておらず、暗闇の中を手探りで進んでいる状態なので、その境界線にスポットライトを当ててやる。
山本五十六「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、褒めてやらねば人は動かじ」
人格否定でなく、改善点を指摘。1ヶ月以内に復習させる。
覚えたければ人にどんどん教える事→何を理解できて、何ができていないのかが教える事で見えてくる。
つくづく人に教えるのは難しい事だと思う。これだけの労力を割いて教えてもらってるんだと言う事を心に留めておかなくては。