高校数学でわかるフーリエ変換―フーリエ級数からラプラス変換まで (ブルーバックス)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062576574

作品紹介・あらすじ

フーリエ級数・フーリエ変換は、物理学や電子・電気工学、さらにそれ以外の分野でも、極めて重要で有用な数学です。また、数学ファン・物理ファンにとっては、フーリエ変換を理解できれば、科学はもっと面白くなるはずです。本書はラプラス変換も含めて、この理系必須の数学を高校理系レベルの数学の知識でできるだけやさしくマスターすることを目指します。

感想・レビュー・書評

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  • これは分かりやすかった!学生の時に読んでおきたかった。もうフーリエ級数、フーリエ変換、ラプラス変換は怖くない。関わった人たちの歴史的な解説も良かった。

  • このシリーズは「シュレディンガー方程式」「マックスウェル方程式」「半導体の原理」と読んできたけど、高校までの数学はほんとに初歩で、数学の本当の楽しさは大学レベル以降にあることを実感。
    数学の専門書では式の証明にかなりの量を割くところが、本シリーズはサラっと流すのが読み易さの一因かな?
    そして、フーリエ変換とハイゼンベルグの不確定性原理がリンクし、フーリエ変換で熱拡散の方程式が解けたり出来ることを知るのは読んでて非常に楽しい。
    さらに、似た概念のラプラス変換を使うと微積分方程式の解の計算が簡単になるとか、ラプラス変換を使っての RC 直列回路とか LC 直列回路の計算例も非常に面白い。

    # あとがきに「数学者は式の厳密性を追求するが、物理学者は厳密性よりも道具としての価値に重きを置いている」って視点はなかなか興味深い気がする。

  • 大学数学の基礎中の基礎のフーリエの法則を高校レベルの式を使って解説していますが、十分社会人にも通用する解説です。
    実際に計算しながら読んで行くと理解度100%な予感

  • 物性研の所内者、柏地区共通事務センター職員の方のみ借りることができます。
    東大OPACには登録されていません。

    貸出:物性研図書室にある借用証へ記入してください
    返却:物性研図書室へ返却してください

  • 私のブルーバックス積読シリーズ。
    フーリエ変換の解説から、ラプラス変換まで高校数学のレベルで解説された本。ブルーバックス新書であるが、数式はたくさん出てくる。高校数学を「しっかり身についている」人向けの本。
    数式がたくさん出てくるだけでなく、なぜ有用なのか、どんな分野に応用されているのかも記載がある。

    私はフーリエ変換の復習がてらこの本を手に取ったが、十二分な内容で満足。

  • 電気信号をフーリエ級数で表す。ほとんどの関数を三角関数の和で表せる。
    オイラーの公式=eのiπ乗=cosθ+isinθ
    テイラー展開=a+bx+cx2+dx3・・・とおくと、eのX乗、とsinx、cosxのテイラー展開で表せる。テイラー展開した式を足し算するとオイラーの公式が証明できる。
    複素平面を使うとフーリエ級数を表しやすい。フーリエ変換からフーリエ級数へ。
    指数関数のフーリエ変換。原点に点対称。
    ローレンツ型関数。面積がπに等しい。
    フーリエ変換の性質=線形性、推移則(時間推移則と周波数遷移則)、相似性、など。
    フーリエ変換の応用=振動現象、熱伝導、光学、量子力学、電波天文学など。CTスキャン、MRIなど。
    ラブラス変換=フーリエ変換とよく似ている。電子電気分野、制御工学など。線形性、推移則、ラプラス逆変換など。
    関数を含む微積分方程式をラプラス変換すると微積分がない方程式になる。これを解いて、ラプラス逆変換すると元の関数が求められる。回路の方程式に使われる。
    無線電信は光は通すが電波は通さない電離層があるために遠くまで届く。

  • フーリエ変換がとてもイメージできるようになる本.そもそもラプラス変換を習った時に「なんでe乗して積分するとs空間いったりきたり出来るん?」など思った.フーリエ変換とラプラス変換の間の説明は本書ではあまりないけれど,
    ・一般振動を表すのに基本振動であらわしたいと思ったんだよー
    ・一般振動だけじゃなく周期的な一般関数に拡張できたんだよー
    ・周期的でないものにも拡張できたんだよー
    ・でオイラーの公式と結びつくと基本振動とe^ixが結びつくんだよー
    と丁寧に説明してあって非常に理解しやすかった.

  • 土日で読み切りました。
    学生時代は応用数学の講座で習いましたが、計算に明け暮れるだけで、何の役に立つかまではわかっていなかったと思います。
    この本のおかげで、よく理解できました。
    ラプラス変換まで解説してあり、良かったです。

  • 社会人になって数学のやり直しのために購入した本。今までフーリエ変換は大学授業ではやったことがあるが、初心に戻って購入。
    フーリエ変換、フーリエ級数だけではなく、数学にまつわる歴史も紹介してくれているため、読み応えのある1冊になっていると思う。
    数学は積み上げ式の知識だと思うので、忘れた頃に再読予定。

  • 大学で数学専攻したのにフーリエ変換がわからない。なので、工学的数学が理解できない。だからといって、わけのわからない数式を使う気にもならず、仕方なく40の手習いよろしく、再学習のため本書を読んだ。で、感想は以下の通り。・工学的対象物をモデル化する数式を理解するためには十分な内容。・数学的には、かなり無邪気な(間違った)証明が掲載されているということで、数学の本としては駄目。工学の本としては十分ということになるのだろう。

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著者プロフィール

1960年徳島県生まれ。1985年大阪大学大学院基礎工学研究科博士前期課程修了。理学博士。富士通研究所研究員、マックスプランク固体研究所客員研究員などを経て、1997年早稲田大学理工学部(現在は先進理工学部)助教授、2002年より同大学教授。ブルーバックスに『高校数学でわかるマクスウェル方程式』『高校数学でわかるシュレディンガー方程式』『高校数学でわかるフーリエ変換』など「高校数学でわかるシリーズ」が10タイトルあり、多くの読者に支持されている。

「2019年 『高校数学でわかる複素関数 微分からコーシー積分、留数定理まで』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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