山はどうしてできるのか―ダイナミックな地球科学入門 (ブルーバックス)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 217
レビュー : 27
  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062577564

作品紹介・あらすじ

あたりまえのように「そこにある」山は、いつ、どのようにしてできたのか-。あなたはこの問いに正しく答えられますか?実は「山ができる理由」は古来から、地質学者たちの大きな論争のテーマでした。山の成因には、地球科学のエッセンスがぎっしりと詰まっているのです。本書を読めば、なにげなく踏んでいる大地の見え方が変わってくることでしょう。

感想・レビュー・書評

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  • ◯山がどうしてできるのか、というタイトルそのままに、山の生成に関しての説明がメインなのだが、今まで読んできた地学の本と比較しても、新しい知識が入ってくる感じではない。
    ◯ただ、プレートテクトニクスがかなり新しいもの理論であり、著者ですら大学時代に入ってきた概念という点は大変興味深く、また、プルームテクトニクスが名古屋大学発というのも面白い。地学という学問の新しさやこれからを感じさせる。
    ◯同じ著者の本でいえば、まだフォッサマグナの方が面白いが、自分にとっては復習とはなった。

  • この本は「山」を題材にしているが,この本を読めば地球科学の基本が理解できるように仕上がっている.読み物としても,地球科学や海洋科学の入門書としても最適であろう.

    それにしても本書を読んで実感したことは,「山」と一口に言ってもかくも多様な成因があるのか,ということである.私は地球科学を専門に勉強してきたが,あらためて,「山」の多様性に気づかされた.そして,「山」を理解できれば地球科学を理解できることにも気づかされた.

    「山」と言えば,富士山に代表される火山を思い浮かべるのが日本人だろう.しかし,それだけではない,プレート同士の衝突によってできる「山」や密度の低い岩体が浮かび上がってできる「山」,生物がつくる「山」など,様々な山の成因がある.

    本書ではそれぞれの成因ごとに「山」のでき方を解説している.そして,それぞれの章が連動しながら,全体として地球の活動が理解できるように編まれている.それは「章立て」に顕著に表れている.この本の章は,一章,二章ではなく,「準備運動」からはじまり,「一合目」「二合目」と進んでいき,最後に「十合目」に達する.まるで山登りのように「山」を理解できるのだ.そして,実は「あとがき」にすらもう一つの「山」の成因に言及しており「山」尽くしの一冊になっている.

    さらに特筆すべきことがある.本書では,単に「山」の成因や地球の活動を解説しているのではなく,プレートテクトニクスをはじめとした理論が生まれた背景や研究史も披露している.また,随所に藤岡先生らしいうんちくが挟み込まれており,読んでいて楽しい.

    私は藤岡先生と10年ほど前から日本海溝での調査航海などでお世話になっている.本書にも登場する蛇紋岩でできた早池峰山には一緒に登りもしたので,そのときの様子が頭に浮かび,個人的にもさらに楽しい一冊であった.
    藤岡先生のこれまでの著作には,(たぶん)すべて目を通しているつもりだが,その中でも本書が最も良いと思う.

    本書の図版(線画)はすべて新しく描き起こされているようで,きれいで統一感もある.もう少し図の説明が詳しく書かれていると,より一層わかりやすくなるのだろう.

    次回作のためにさらにリクエストしておくと,ぜひ,藤岡先生の口調そのままの本を読んでみたいと思う.「ドヒャー」とか「So what?」とかを文字で見てみたい.まあ,これは個人的な欲求である.

  • ふむ

  • 山ができた理由がわかりやすく記載されている。
    いろいろあるけど、他の本よりはわかりやすいというだけで、めちゃめちゃ簡単というわけでは無い。
    知らない単語なども多いので、ゆっくり読み進めていく必要があるが、読み進めていけばだんだんと楽しくなっていく。

  • プレートテクトニクスとプルームテクトニクスで山ができる理由が説明できる。

  • [評価]
    ★★★★☆ 星4つ

    [感想]
    この本のタイトルは山であるが、この本ではプレートに関してから話を始めるので山の誕生から知ることができ、エレベストや富士山の誕生は中々に面白かった。
    また、地球が赤道上が最も長いから地球の中心から山の高さを考えるとエベレストよりもエクアドルのチンボラソ山の方が高くなるということは面白かった。
    最後に地学の発展には様々な説が誕生し、否定されてきたことも面白かったよ。

  • ☆信州大学附属図書館の所蔵はこちらです☆
    http://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BB07952354

  • あたりまえのように「そこにある」山は、いつ、どのようにしてできたのか。古来から地質学者たちの論争のテーマになってきた素朴な疑問に答える。

  • プレートテクトニクスの平易な説明を含むマクロな観点と、山を構成する岩石というミクロな観点を程よく取り混ぜて、山ができる仕組みが解説されている。
    それにしても、今では常識となっているマントル対流や大陸移動説が確立してきたのが、ほんの半世紀前だということには驚かされる。逆に言えば、これらは歴史的に見れば最先端の知見ということになる。同じ科学の世界でも、量子物理学などは最先端は専門家以外にはとても分かりにくいが、地球物理学は、それらに比べるとはるかに理解しやすい。それだけ、地球物理学の研究が遅れているとか、観察・実験が難しいということかもしれないが、いずれにせよ、素人でも十分楽しめる分野であることは間違いない。

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著者プロフィール

藤岡換太郎(ふじおか かんたろう)
1946年京都市生まれ。東京大学理学系大学院修士課程修了。理学博士。専門は地球科学。東京大学海洋研究所助手、海洋科学技術センター深海研究部研究主幹、グローバル・オーシャン・ディベロップメント観測研究部部長、海洋研究開発機構特任上席研究員を歴任。現在は神奈川大学などで非常勤講師。潜水調査船「しんかい6500」に51回乗船し、太平洋、大西洋、インド洋の三大洋人類初潜航を達成。海底地形名小委員会における長年の功績から2012年に海上保安庁長官表彰。

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