「超」入門 微分積分 (ブルーバックス)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 506
感想 : 49
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  • Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062577861

作品紹介・あらすじ

微積分の基本を大胆にイメージ化し考え方のコツを伝授。積分から微分へと進む画期的な構成、軽妙な解説と豊富な図解で、学校時代に丸暗記させられた公式や数式の「意味」がスッキリと理解できる。

感想・レビュー・書評

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  • 文系だけど、どういうわけか高校生のときは微分積分が大好きでした。数式をイメージ化することに快感を覚えていたんでしょうね。変なガキでした。
    本書はブックオフで偶然見つけた本。題名と「読むだけで微積分の本質が理解できる!」という帯に惹かれて買いました。期待通りの面白い本で、久しぶりに微積分の快楽に溺れてしまいました。
    この本の特長は
    1)微積分の入門を積分から始めていること。高校では微分から勉強するが、積分は小学校で習った面積や体積の計算と地続きであるので、この順番は理にかなっている
    2)微分のコツとして「無視できるものと無視できないものにうまく分け」、「小さな部分には値を近似する」ことが挙げられているが、その説明が図表を使ってわかりやすく説明されていること。そこから懐かしの「べき乗微分公式」を導いている
    3)「暗記も計算もしないでOK」と帯には書かれているが、実際には多くの数式、図が登場する。これらは理解する必要があるが、説明がわかりやすい。最終的には「ネイピア数」、「カテナリーの公式」の概念が数式で説明される。
    4)今回はザッと読んだだけだが、それでも面白く読めた。紙と鉛筆を使って、数式や図を書きながら読んだらもっと楽しいだろう

    著者の神永正博さんは解析学と情報セキュリティが専門。ブルーバックスにある「ウソを見破る統計学」を読んでみようと思います。

  • 数学が出来る小中学生向けという内容。

  • 中学生の当時でも理解できるほどわかりやすかったと思う。

  • 微積分への好奇心を高めてくれる。

  •  ちょっと数学を学び直してみようと思い、タイトルに「超」入門と書かれた本書を読んでみた。本書が重要視しているのは微分や積分の本質をつかむことであり、公式は調べればすぐ知ることができるので憶えなくてよいというスタンス。数学の公式を憶えることが苦手だった私にはピッタリな内容だった。
     私が勉強になったのは、円の面積や球の体積の公式を積分を使って導出する方法や、円の面積と円周長さの関係、球の体積と表面積の関係について。あとネイピア数 e がどういうものなのかも理解することが出来た。
     高校の授業では問題を解けることに重きを置いていたが、そうではなく本書のようにもっと本質的な内容を教えてくれればよいのにと思う。

  •  微分・積分にフォーカスして学習をする中で、おすすめの本として紹介されていたので読んでみました。

     まず構成が高校の教科書と違って、積分→微分の順に説明されています。この理由は積分は面積を始め、円周や体積などイメージをつかみやすいものの計算に使われることから理解しやすいという理由にもとづいています。一方微分はグラフの接線、瞬間の増加量などわからなくはないですがとらえにくい概念であるということで積分の後に説明が始まっています。

     いずれの説明も中学生くらいまでの数学がわかっていれば、積分・微分それぞれの概念をつかむことができるように、また、小学生で習ったような円の面積等の公式と絡めて、積分・微分の観点から答えを導き出せるように構成されています。

     また好感を持てる説明として、積分には限りなく小さいものを無視するという考え方が随所に出てきますが、それをうまく説明している点です。数学らしからぬ、「だいたいの値を知ること」から初めて、だいたいの答えの近い値のイメージをもたせてから、限りなく小さい値だった場合にどのように式であらわせるかをうまく説明しています。数学が苦手な人の中にも数式で表すことが苦手なだけで、概念はつかんでいて、まただいたいの答えにはたどり着いている、というケースがあると思いますが、そういった人達を救済しているようなところがあります。

     さらに微分・積分の基本のみ考え方にとどまらず、確率統計等に重要なネイピア数や対数の考え方にも踏み込んでいきます。その辺りは軽く触れる程度ですが、それらをもう少し詳しく知りたいと思わせるには十分な内容となっています。

     最後に株価のグラフは微分では求められないケースが多いという事例に触れている点も興味深いです。理由はグラフの変化が急激すぎる場合があり、その場合標準的な微分ではうまく接線をもとめられないから、ということです。微分不可能な関数が存在することを身近な事例から紹介しています。

     微分・積分は何が理解できたらわかったといっていいのか特定しにくいところがあると感じています。しかしこの本は微分・積分を身近な事例と照らして理解できたと思わせてくれる上手な構成となっています。

  • 手軽な読み物。

    (類似書名図書)小寺/平治 超入門微分積分 2007.9 8F自然科学 413.3コ

  • 微分積分に対する概念的な理解は少し深まった気がする。
    比較的読みやすい。

  • 読んで良かった。

  • 高校時代に一応習ったのだが途中で諦めたので、何とか理解したいと読んだが、やはり手を動かさず理解するのは難しい。
    微積分がこんなふうに使えるというのは少し分かったが、本質的に理解するにはもっと詳しい本が必要だ。

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著者プロフィール

1967年東京都生まれ。博士(理学)。東北学院大学工学部教授。日立製作所中央研究所などを経て現職。著書に『「超」入門 微分積分』『直感を裏切る数学』『ウソを見破る統計学』『現代暗号入門』(以上講談社ブルーバックス)、『Pythonと実例で学ぶ微分方程式』(コロナ社)などがある。

「2023年 『Pythonでしっかり学ぶ線形代数 行列の基礎から特異値分解まで』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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