食欲の科学 (ブルーバックス)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 176
レビュー : 29
  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062577892

作品紹介・あらすじ

脳は体重を一定に保つべく、食欲を巧妙にコントロールしている。しかし、ヒトはときに自分の食欲を制御することができなくなってしまう。食欲を「魔物」に変えるのもまた、脳なのだ。脳内で食欲がつくり出されるしくみを脳生理学のトップランナーが解き明かし、「ヒトの食欲」のメカニズムに迫る。

感想・レビュー・書評

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  • 櫻井先生といえば、「オレキシン」という覚醒の維持に関わる神経ペプチド(ナルコレプシーという睡眠障害にも関係する)の研究者として有名な方である。私は前著「睡眠の科学」で先生のことを知り、本書も読むことにした。
    睡眠から食行動の研究者に転向されたのかと思ったが、そうではなかった。オレキシンという物質は食欲にも大きく影響を与えおり、そもそも摂食行動を亢進させる物質として最初に発見されたのであった。素人的には「睡眠・覚醒」と「摂食行動」を分けて考えてしまいがちであるが、オレキシン作動性ニューロンを介して密接に繋がっていることが改めてわかった。
    また、このニューロンは「行動選択」や「動機付け」に関わる『報酬系』にもアクセスすることができるらしい。人間にとって1番の「報酬」は食べ物という示唆は腑に落ちた。
    日常的に食事をした後に眠くなったり、逆に食べないと覚醒してイライラしたりすることは誰しも経験するが、本書を読んでその理由が科学的に理解できた。

  • メインである脳生理学の話は、私にはややこしくて、しばしば脱落しました。でも乱暴に言えば「意志で食欲をコントロール出来ていると思っているならそれは気のせい」というショッキングな結論に納得できたので、それでOKかなと。
    しかし、こんなにややこしいと感じるのに苦しくなく読み進められたのは不思議といえば不思議。
    それを通っての後半は身近な話になり、とても興味深く読めました。別腹のしくみなど「なるほど!」と解って嬉しくなってしまった。
    美味しいものを、味わいながらゆっくり楽しく食べよう。目新しくもない提案ですが、それがいかに根本的で現代において大切なことなのか、改めて知りました。

  • 東2法経図・6F指定 491.3A/Sa47s/Ueda

  • 主に脳のはたらきから「食欲」について書かれています。
    前半は専門用語満載で「食欲」をめぐる「脳」のはたらきを説明しています。
    じっくり、図でも書きながら読まないと、文章だけではなかなか頭に入って
    こないです。後半は前半の知識を踏まえての、わたしたちがふだんの生活で感じる「食欲」についての疑問をQ&A形式で答えながらわかりやすく説明しています。前半を抜かして後半だけ読んでも面白いですが、できれば少しでも前半の専門的な知識が頭に入っていれば、「なるほど」と納得でき、また「脳」というものの未解明な部分やとても複雑なしくみについて考えさせられます。

  • 食欲を精密にコントロールする脳は、ときに食欲を「魔物」に変える。絶妙で皮肉な食欲のメカニズムをわかりやすく解き明かす!

  • 491.3

  •  脳科学の見地から、食欲について科学的に解説した本

  • 仕事に必要な知識を得るため取り寄せて読んでみた。前半は、生理学・脳科学的な観点から食欲の機序が説明されている。しっかりと説明されているが、もう少したくさん図を入れても良い印象を受けた。通勤電車の中で読んで理解するのは、ちょっと難しかった。後半は実生活と関連した視点で描かれていて良かった。末尾に参考文献が列挙されているのは良いのだが、どの記述部分がどの論文に対応しているのかがよく分からない。論文のように記述内容と参考文献がリンク付けられるとなお良かったように思う。

  • 体重は、脳が食欲をコントロールすることによって一定に保たれている。脳内で食欲がどう作り出されるか「ヒトの食欲」のメカニズムを脳生理学が解き明かす。
    「食」という字は、「人」を「良」くすると書く。よりよく生きるため、上手に「食欲」と付き合いたい。

  • S491.341-ブル-B1789  300243102

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著者プロフィール

1964年東京生まれ。筑波大学大学院医学研究科修了。筑波大学基礎医学系講師・助教授、テキサス大学ハワード・ヒューズ医学研究所研究員、筑波大学大学院人間総合科学研究科准教授などを経て、金沢大学医薬保健研究域医学系教授。医師、医学博士。日本睡眠学会理事も務める。
1998年、覚醒を制御する神経ペプチド「オレキシン」を発見。睡眠・覚醒機構や摂食行動の制御機構、情動の制御機構の解明をめざして研究を行っている。
第11回つくば奨励賞、第14回安藤百福賞大賞、第65回中日文化賞、平成25年度文部科学大臣表彰科学技術賞(研究部門)受賞。
著書に『睡眠の科学』『食欲の科学』(以上、講談社ブルーバックス)、『〈眠り〉をめぐるミステリー』(NHK出版新書)がある。

「2015年 『睡眠障害のなぞを解く 「眠りのしくみ」から「眠るスキル」まで』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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