カラー図解 アメリカ版 大学生物学の教科書 第4巻 進化生物学 (ブルーバックス)

  • 講談社
4.25
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本棚登録 : 313
感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062578752

作品紹介・あらすじ

「本シリーズは、容易に通読可能で魅力的な図が豊富に存在することから、細かい知識が詳述された大部分の教科書よりも格段に優れているといえる。……『どんなに学習がつらいものでも、無知の方がずっと高くつくものである』(第3巻375頁)」(「監訳者まえがき」より)



第4巻の特長
・MITの他、アメリカの数多くの大学で採用されている『LIFE』のエッセンスをまとめた姉妹版『PRINCIPLES OF LIFE』を忠実に翻訳。
・ミクロの生物学を中心に翻訳した第1~3巻に、第4・5巻でマクロの生物学を加えることで、現代生物学を概観できる。
・イラストや写真を眺めるだけでも生物学の重要事項をおおよそ理解できる。
・「研究」「理論を応用してみよう」「最先端」といった実践的、発展的コラムにより知識を深め、考えるクセとスキルが身につく。

感想・レビュー・書評

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  • 第4巻は進化生物学。1~3巻がミクロ生物学、4~5巻がマクロ生物学だが、進化生物学は分子生物学の成果を取り入れた分子進化学の登場によりミクロとマクロの両面を持つ。尚、1~3巻は新版だが、4~5巻は旧版のまま。出版予定もない。

    ①進化のメカニズム、②系統樹、③種分化、④地球上の生命の歴史、⑤動物の進化と多様性からなる。

    1.進化とは、長い時間にわたる集団の遺伝子構成の変化である。個体は進化しない。進化は自然淘汰(適者生存)でおこる。それ以外に遺伝子交流、遺伝的浮動(偶然の結果)、非任意交配(性淘汰)が長い時間にわたる集団の遺伝子構成に影響する。遺伝子の変異は突然変異による。DNA複製の過程は完璧ではなく、突然変異率は世代当たりDNA塩基対当たり10-8桁である。突然変異には、サイレント置換、ミスセンス置換、DNA配列の挿入、欠失、再構成がある。変異の大部分は淘汰上中立だという。

    2.全ての生命は共通祖先から発して繋がっている。生物の歴史を図解で復元したものが系統樹だ。共通祖先から複数の生物種が共通して引き継いできた性質を相同という。収斂進化や退化的進化で生じた疑似相同的形質もある。

    3.お互いに交配する生物群は種と呼ばれる。種分化が生じるには種内での遺伝子交流が停止する必要がある。種分化は地理的隔離或いは同所的に生じる。(機械的・時間的・行動的・生息地・配偶子)隔離がある。

    4.初期の地球の大気には酸素は殆どなかったが、24億年前に光合成をする生物が現れた。10億年前には真核生物の細胞内で共生するバクテリアが現れた。カンブリア紀以降に多細胞生物が進化する。

    5.多細胞生物では、海綿と二層性胚とが分かれ、二層性胚は明快な器官系を持つようになる。それらは放射相称性と前後軸を挟む対称性の生物に分かれ、後者は原口を有す。元口が口と肛門に発達する生物に分かれ、後者には(棘皮・反索・脊椎)動物がある。

  •  私は生物学を専攻しておらず、人類学を学ぶ中で進化生物学に興味を持ち、この本を読むことにしました。なので、少し難しいなぁ、背伸びしてしまったなぁと感じ高校受験のチャート式を購入して、同時に読み進めることになりました。
     内容自体は、面白くイラストも含まれているのでわかりやすかったです。進化に関しては、わかりやすく伝えるためにメディアでは少し誤った見方を提示していることがあると、私は感じています。これを読めば、そんなもやもやもかなりすっきりするのではないでしょうか。

  • 文字も大きくて絵や写真もきれいで詠みやすい。論文として引用するには専門性がないが、常識として知っておくものである。ただし、漢字にふり仮名がないので、分類で読めないものもある。
     すでに1,2,3巻は改訂されて違うタイトルのものとなっているが、この巻は2014年出版なのであと3年はこのままかもしれない。

  • 生物の基礎が分からなくなったらこれで確認。

    理図書 460||Sa13||4 11878932

  • MIT(マサチューセッツ工科大学)他、アメリカの数多くの大学で採用されている『LIFE』のエッセンスをまとめた姉妹版

  • 【読前メモ】第4巻の内容は進化生物学。大雑把にざっくりとしか知らない進化論の最新の知見を知りたい。

  • 2014/7/20 ジュンク堂三宮駅前店にて購入。
    2016/5/6〜5/18

     3巻までのミクロ生物学に続き、4,5巻はマクロ生物学。4巻は進化生物学について。マクロについては非常に疎いので、大変勉強になった。少し置いて、5巻も読もう。

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著者プロフィール

クレアモント大学教授。同大学ケック・サイエンス・センターで教鞭を執るプリツカー家財団記念教授・名誉教授。これまで生物学入門、バイオテクノロジー、生理化学、細胞生物学、分子生物学、植物生物学、癌生物学などの講座を担当し、優れた教育者に与えられるハントゥーン賞を2度受賞。著書多数。約20年にわたり、ヒト小細胞肺癌の抗癌薬多剤耐性の機序解明に注力し、臨床応用することを目指している。非常勤教授を務めるシティ・オブ・ホープ・メディカル・センターでは現在、植物由来の新たな抗癌剤の研究に取り組む

「2021年 『カラー図解 アメリカ版 新・大学生物学の教科書 第3巻 生化学・分子生物学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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