世界はなぜ月をめざすのか (ブルーバックス)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062578783

作品紹介・あらすじ

アメリカのアポロ計画が終了してから40年余――その間、人類は月に行っていません。

人々のあいだにはいつしか「いまさら月になど行く必要はない」という認識さえ広まってきています。

しかし、それは月での優位を独占しようとするアメリカの広報戦略にはまっているにすぎません。

じつは世界ではいま、アメリカ、中国、ロシアなどを中心に、月の探査・開発をめぐって激しい競争が

水面下で始まっています。30~40年後には、月面基地が完成するともみられているのです。

世界はなぜ月をめざすのか? その答えが、本書にはあります。

日本人が「宇宙兄弟」のヒビトのように月面に立つには、どうすればよいのか?

その答えも、本書のなかに見つかります。

「かぐや2」計画の着陸地点検討会の主査など、月探査プロジェクト立案に参加している著者が、

「宇宙大航海時代」を迎えた私たちが知っておくべきこと、気づいておきたいことを、

まるで月面に立って聞いているように、具体的なイメージをもって語ります。

忘れかけていた月への夢が、本書を読めば手が届く現実に思えてきます。

初回限定版に施された、月面の凹凸が触ってわかる特殊加工も注目です!

感想・レビュー・書評

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  • 単純な岩石のかたまりというわけではなくて、地殻やマントル、核がどうやらありそうで、さらに表(地球の方を向いている面)と裏でかなり地殻の組成が異なるそうだ。
    アメリカがアポロの着陸地点等を歴史的遺産として保護するという目的で、一定範囲の立ち入りや上空の飛行などを禁ずるという取り決めを作ったらしい。
    人類史上、とても重要な科学的・歴史的遺産にはちがいないが、こうすると月のある場所(範囲)を占有できてしまうというあたりがいやらしい。中国なんかこれを狙って、なんとか探査船の着陸や有人探査の痕跡を残したいともくろんでいるんだろうなと思う。月まで行く科学と技術がありながら、結局陣地の取合いみたいな事になりそうなところがなんともいえない。

  • かなり興味深い内容でした。月の表面温度に始まり、知らない事だらけ。いつも何気なく見上げていた月が非常に面白い対象になった。そもそもの生誕も諸説あり謎とのこと。放射性物質がある事など科学を超えた様々な思惑の対象となるのだろう。

  • ☆信州大学附属図書館の所蔵はこちらです☆
    http://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BB16331824

  • 2014年の本。月探査のこれまでとこれからを理解するうえで大切な事柄が分かりやすく書かれている本だと思います。

  • 世界はなぜ月をめざすのか?日本は何をめざせばよいのか?「かぐや2」計画に携わる著者が示す「宇宙大航海時代」の針路!

  • 資料ID:98140836
    請求記号:081||B||1878
    配置場所:工枚普通図書

  •  かぐやプロジェクトに参加した科学者が、月の科学的な紹介とともに、日本が月探査を継続する必要性を熱く語る。かぐやの成果の部分はちょっとお手盛り感を感じた。月の地質学的価値に重点。

  • 第2章の「今夜の月が違って見えるはなし」が良かった.盆のような月が衝効果によるものであるという件は特に面白かった.また、「かぐや」による数多くの成果もおぼろげには知っていたが、これだけ素晴らしいものだとは驚きだ.中国が着々と結果を出していることには、警戒が必要だろう.

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著者プロフィール

1967年、愛媛県生まれ。
大阪大学理学研究科宇宙地球科学専攻准教授。東京大学大学院理学系研究科鉱物学教室で博士(理学)取得。
専門は惑星地質学、鉱物学、火山学。
ブレイズ・パスカル大学(フランス)、秋田大学を経て、現職。
JAXAの複数の月探査プロジェクトに参加。
著書は『世界はなぜ月をめざすのか』(講談社ブルーバックス)、『月はぼくらの宇宙港』(新日本出版社)、『月はすごい-資源・開発・移住』(中公新書)など多数。

「2021年 『月』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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