川はどうしてできるのか (ブルーバックス)

  • 講談社 (2014年10月21日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (224ページ) / ISBN・EAN: 9784062578851

作品紹介・あらすじ

川の面白さは、家で地形図を広げて眺めているだけで、「なぜこんな姿をしているんだ?」という謎が次々に浮かんでくるところにあります。標高数千メートルのヒマラヤ山脈を越える川、砂漠でいきなり洪水を起こす川、黄河・揚子江・メコン川の不思議な流路、平地より高く流れる川、ほかの川の流れを奪う川……まるで魔術のような数々の現象は、なぜ起こるのでしょうか? (ブルーバックス・2014年10月刊)


「山はどうしてできるのか」「海はどうしてできたのか」に続く「地球に強くなる三部作」完結編!

黄河、アマゾン川から多摩川、天竜川まで――いままでになかった「推理小説のような」川の本!

地球上には無数の川が存在しています。最初は同じ雨水なのにその姿は千差万別で、ときに人間には信じられないふるまいを見せます。

川の面白さは、家で地形図を広げて眺めているだけで、「なぜこんな姿をしているんだ?」という謎が次々に浮かんでくるところにあります。

標高数千メートルのヒマラヤ山脈を越える川、砂漠でいきなり洪水を起こす川、黄河・揚子江・メコン川の不思議な流路、

平地より高く流れる川、ほかの川の流れを奪う川……まるで魔術のような数々の現象は、なぜ起こるのでしょうか? 

第1部では「地形の名探偵」とともに、これら川のマジックの謎解きに挑んでいただきます。

また、一つの川の流れには、いくつものドラマチックな物語があります。第2部では、川の「運命」を大きく分ける分水嶺にはじまり、

上流・中流・下流それぞれに秘めた川という地形の正体を、最もポピュラーな川の一つ、多摩川を下りながら見ていきます。

プレートテクトニクスとの密接な関係から、その意外な「終着駅」まで、大きなスケールで多摩川をとらえなおします。

そして第3部では、著者が地形図をにらみながら独特の推理を働かせて、川の定説に大胆に挑みます。なかでも圧巻は、

「天竜川の源流は諏訪湖」という常識への挑戦です。想像の翼を広げた仮説が指し示す、驚きの「源流」とは?

時空を超えた、壮大な地形のミステリーツアーをぜひ体験してください。

みんなの感想まとめ

川の不思議な現象やその成り立ちを探求することで、地球の歴史や文明の発展に迫る魅力的な一冊です。多様な川の姿や行動、たとえば砂漠での洪水や移動する川、さらには神話との関連まで、幅広い視点から川を読み解く...

感想・レビュー・書評

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  • マニアックな本に見えるが、川が文明の発祥に重要な地形であったことや地球規模での大陸形成過程で生じた産物であることを考えれば、それを知ることにロマンすら感じるし、寧ろ川についてほとんど何も知らない自分を恥じねばならない。

    砂漠の洪水、川の喧嘩、移動する川、塩や溶岩、砂の川、海底の川など珍しい川の話。そんなグッと気を惹くコラムだけではなく、大陸形成から川ができるまで、果ては神話への接続まで。

    地球上にはまず、たくさんの島弧があった。それらがプレートによって運ばれ互いに衝突・合体して大陸ができていく。大陸はまた、大陸どうしの衝突合体を繰り返し19億年前ころに最初の超大陸「ヌーナ」が出現した。その後、分裂したり衝突したり移動したり、直近ではいまから約2億5000万年前の「パンゲア」が最後の超大陸とされ現在も分裂、移動しているのだという。今、大陸を流れる川は、このパンゲアがあったときにできた川の名残。

    ー 富士山に降った雨や雪融け水はすべて、表面をおおうそれらの割れ目や穴を通して山体の中へ浸みこんでしまうのです。富士山の表面に川がまったく見られない理由は、ここにあります。ところが、新富士火山の下にある古富士の溶岩は、やはり玄武岩なのですが趣は異なり、きわめて緻密で割れ目や孔などがほとんどありません。したがって上から浸み込んできた雨水などはその下に浸み込むことはなく、古富士溶岩の表面を流れ下りることになります。

    富士山に川がない理由を知る以前に、川がなかった事実を知る。富士山には川がないのか。続いて、「黒い川」の神話について。

    ー これは国造りの神とされているオオクニヌシノカミの祖先の神々が、定住の地を求めて日本各地を渡り歩き、出雲を選んだからです。しかし、日本にはもっと温暖なところはあったはずなのに、なぜ寒くて雪深い出雲だったのでしょうかこの問いに対して神話は、それは「出雲には黒い川があるからだ」という答えを与えています。そしてこの「黒い川」こそが、かつて「肥の川」と呼ばれていた、現在の斐伊川であると考えられています。つまり斐伊川が、出雲を「日本発祥」の地にしたともいえるのです… 神々はなぜこの川を見て出雲を選んだのか、謎解きをしましょう。

    ヒントは砂鉄だが、こんな面白い話との出会いはマニアックに見える本だからこそ得られるものだ。

  • 川の面白い話が知れる本。一滴の水から巨大な川に繋がっていく物語がとても壮大で面白かったです。
    分水嶺、凄いですね。
    こういう本を読むと、最初に川を辿り切った奴すごすぎないか?と思います。
    当たり前に見ている川ですが、見方が変わりました。


  • あまり知識のない人にも楽しめるように、工夫して書かれている
    著者の地学以外の知識の広さも感じられ、面白く、
    良書であった

    ヒマラヤを乗り越える川、河川の争奪、流れる川、さまよえる川、海底を流れる川
    このようなタイトルだけで「ハテナ?」でいっぱいになる

    気になったものをピックアップ

    ■富士山には川がない
    静岡県にある柿田川は源流がない
    いきなり平地から現れる
    正確には崖下からいきなり川が始まるらしい
    これを柿田川湧水地という
    しかしながら柿田川の水は実は富士山から来ている
    だが富士山には川がない
    なぜか
    富士山というのは山内の内部に3つの山が隠されている
    一番古い「先小御岳(せんこみたけ)」は今から約27万年前、順に「小御岳」、「古富士」で、この「古富士」が約10万〜1万年前にできたと言われている
    これらの山の上に噴火により今の富士山が乗っかったいわば4階建ての構造
    この噴火で流れ出したのは玄武岩の溶岩でさらさらしており、流動性が高い
    そのため、富士山に降った雨や雪解け水は表面を覆うそれらの割れ目や穴を通して山体の中へ浸み込んでしまう
    ところが古富士の溶岩は同じ玄武岩でありながら、緻密で割れ目や孔がほとんどない
    よって古富士に浸み込まず表面を流れ下りる
    (これを伏流水という)
    柿田川は富士山からえんえんと流れてきたこの伏流水が顔を出すところなのだ

    ちなみに柿田川は四万十川、長良川とともに日本三大清流のひとつ
    (初めて知った!この辺りだと富士山にばかり魅せられちゃうからなぁ…行ってみたいものだ)


    ■川の終着駅は
    川は海に注ぎ込まれ終わりといえばそうであるが、さらに海の傾斜に沿って流れ下る
    その行き先は海溝で、ここが終着地である


    ■海底谷
    なぜ海に入った川の水が拡散せず海底を流れるか
    海底には陸上の川を延長した谷である「海底谷」という海底を流れる川がある


    ■海底谷が運んだ堆積物
    海底谷が陸上から運び込む堆積物のとてつもない量に驚く
    相模湾の中央に4000m以上、富士山より高く積もっている
    もっと凄いのはベンガル湾
    こちらは9000m、エベレスト以上
    このように堆積物が大量にたまるとその中に含まれる有機物が変質する
    これが天然ガスや石油などの有用な資源へと生まれ変わるのである
    やはり川の規模の大きい場所は石油資源が大量に埋蔵されている
    (だから日本には石油がないのね…)
    川が地球の物質循環の大きなサイクルとなっている



    多摩川を例にし、源流から海までを下りながら、川の基本を教えてくださる…と読者への見せ方がなかなか面白い
    他にもたくさんの興味深いトピックがあった
    もう少し知識を増やしてから再読してみたい

    子供の頃、断然「川」より「海」!
    と川の魅力を理解していなかったが、年を重ねたせいか?近頃は奥深い川がとても気になっている
    立派な一級河川である最上川を見た時は圧倒され、黒部の源流近くでは力強い生命を感じ、長良川はもう見てるだけで清められていく…(笑)
    もちろん視覚的だけでなく、音も大好きだ
    (癒されますよね!)
    著者も日本人が川に独特の思い入れを持つのは「流れ」があるから…だと言い、はかなさや無常さを感じ取るからではないかとのこと

    この「流れ」が生み出す地球上の神秘をもっと知ってみたい

    • goya626さん
      地学系の本も面白そうですね。5合目から富士山登山をしたとき、川はなかったですね。何合目あたりに湧水があるのだろう。それとも、もっと下の方?清...
      地学系の本も面白そうですね。5合目から富士山登山をしたとき、川はなかったですね。何合目あたりに湧水があるのだろう。それとも、もっと下の方?清流ですが、四万十川は意外ときれいじゃないらしいですよ。ブラタモリで言っていました。
      そうそう蒲郡ですが、ときどき竹島に行ったり水族館に行ったりします。竹島水族館は小さいけどなかなかいいです。いつも日帰りなので、クラシックホテルに泊まって海を一日中見てるっていうのもいいですねえ。一度やりたい。
      2020/09/11
    • ハイジさん
      goya626さん
      コメントありがとうございます
      富士山自体に川がないのです!
      富士山の地中に浸み込んでしまうため、地下水(伏流水)となって...
      goya626さん
      コメントありがとうございます
      富士山自体に川がないのです!
      富士山の地中に浸み込んでしまうため、地下水(伏流水)となって流れ、地表に現れるのです
      こちらで紹介した柿田川をはじめ、白糸の滝や、羽衣の湧水、忍野八海、など富士山周辺には富士の水が湧き出る場所が沢山あるみたいですよ
      地学の面白さに最近ハマり始めたばかりです!

      蒲郡の竹島水族館はリニュアルしてから行っておりませんのでぜひ行ってみたいです
      楽しそうなところになったみたいですね
      名古屋方面から蒲郡へ向かう23号線の高台から、蒲郡の海が見えるあの瞬間がとても大好きです(^ ^)
      2020/09/11
    • goya626さん
      23号線の高台、いってみます。
      23号線の高台、いってみます。
      2020/09/11
  • ◯山はどうしてできるのか、海はどうしてできるのか、から最後の一冊とのことだが、すっ飛ばして山の次に川を読んでしまった。しかし、内容的には特に問題ない。それでいてわかりやすく面白い。読み物としての工夫がふんだんに凝らしてあり、読者を惹きつける。
    ◯四万十川の下は、ブラタモリで出た話でもあったため、興味深く読んだ。しかし番組の方が詳しいのは紙面の問題もあると思われる。
    ◯巻末の著者による試論も面白い。超大陸の川の話はロマンがあると思う。
    ◯しかし、川は流れていくものだけに、物的客観的資料も流されてしまうことで研究も難しくなるという面があるが、地学も近年でも大きな進歩を遂げていることから、いつか川の歴史も判明していけば、今後の治水にも役立つ上に、何よりも面白かろうと思う。

  • ブルーバックスによる川の入門書。
    第1章で川にまつわる数々の謎を解き明かした後、第2章では多摩川を取り上げて上流から下流へと旅をし、最後の第3章には地球と川のちょっと大胆な仮説まで。
    読みやすく、エキサイティングで、すこぶるおもしろい。

    取り上げられている謎は、例えば標高4000mのヒマラヤを超えていく川、源流がない川、砂漠で起こる洪水とさまよえる湖、河川間の争奪合戦とさまざま。
    意外に数が多い天井川(平地より高いところを流れる川)や河岸段丘の出来る経緯も興味深い。

    中でも驚いたのは、海の中でも川が流れているというお話。源流から流れ出た川は、長い旅をして海へと至る。けれどもそこで終わりではなく、川に含まれる土砂はさらに海底の傾斜に沿って流れていく。行く先は海溝だ。日本海溝の最深部は水深9000mを超える。ここから例えば富士山を見上げれば、1万3000mもの高さに見える。日本に降った雨水は、最大それだけの落差を流れ下っていることになる。こうしたことがわかってきたのは海底の研究が進んだことが大きい。
    海溝に流れ込んだ土砂はプレートの運動により地球の内部に運ばれ、火山活動などで再び地表へと戻る。
    川は地球の物質循環の大きなサイクルを形作る1つであるわけだ。

    多摩川を例にとりながら、上流・中流・下流に関するトピックを語る第2章では、分水界とは何か、日本の川は世界の川の中で本当に急流なのか、扇状地や中洲はどうしてできるか、などを解説していく。多摩川の特徴的なスポットを巡り、ちょっとした河川散歩の気分である。章の最後にはイラスト地図付き。

    第3章では、著者による大胆仮説が3つ。アマゾン川とニジェール川は実はつながっていたのではないかなど、素人が聞いてもちょっと大胆過ぎて、証明のしようもなさそうなのだが、何だかわくわくさせられる話でもある。
    地球の大きな動きと川のなりたちに深いつながりがあるのだとしたら、あるいは太古の超大陸パンゲアには、想像もつかないような大河があって、今の川はその名残りである、のかもしれない。
    滔々たる大河がたたえるロマンである。

  •  川は身近な自然環境のひとつであるが、氾濫や洪水など怖いニュースが目立つようになってきた。本来的に自然は警戒を怠らず接する意味では正しいあり方のようにも見えるが、人々の暮らしを支えると共に、子どもたちの遊び場としての役割もあったはずである。
     そんな川の楽しい一面を思い返すため、ということも本書を選んだ理由であるが、そもそも川について深く知りたいと感じたことが根底にあったように思う。
     本書は、川についての世界中の興味深いコラムが満載である。得にヒマラヤを「乗り越える」川については、そんなバカな、と思いながら童心にふけって読み進めてしまった。ブルーバックスらしく、自然科学の解説も充実していて分かりやすく、何より読んでいて楽しい。
     川について、学びに困ったら本書から読み始めることをすすめる。きっと、川の魅力にとりつかれることだろう。【図書館】

  • 初めの二章で川の基本を学び,最終章で川にまつわる大胆な仮説を紹介。著者は地球科学者で,山や海の本もブルーバックスから出しているそう。
    第一章で世界の川の豆知識13,第二章で多摩川を源流(笠取山水干)→河口→海溝(坂東深海盆)と辿る旅,というように工夫されていて,楽しく読める。
    最後の大胆仮説は,著者自身「妄想に近くて検証もほとんど不可能」と断っているのだが,そのぶんスケールが大きくて面白い。天竜川の本来の源流は諏訪湖でなくロシアで,1700万年前まではウスリー川から信濃川→天竜川→大平洋と流れていたとか,超大陸パンゲアではアマゾン川とニジェール川は一つの川だったとか,標準的サイズの大陸には必然的に大河が三本できるとか。一見突拍子もない話ってつい警戒してしまうけど,およそ現世と関わりがない話だったりすると安心して楽しめるのがいい。

  • 13の謎が、あるのだけれど、答えがおおよそわかってしまってる

  • 山海に比べ初歩的な内容の本が少ない河川についての貴重な新書。
    内容は1章に各実例を交えたコラム、2章には多摩川を題材とした河川の源流から海底までの概要、3章に天竜川,アマゾン川,大陸の河川についての筆者の大胆な仮説で構成されている。
    2章・3章を読む上での前提知識は第1章で大方把握できるので、地学的な知識が無くとも地理好きならば十分に楽しめる内容だと思われる。
    著者の研究分野の一つである海底谷についての記述がとりわけ興味深いところ。同著者『日本海の拡大と伊豆弧の衝突』,『相模湾深海の八景: 知られざる世界を探る』(共に有隣新書)も閲読したい。

  • 様々なトピックを交えながら、わかりやすく解説。
    川、河にはロマンと文学の香り…

    楼蘭、敦煌、柿田川、多摩川の源流などに特に興味を惹かれた。

    学問的考察は少なめ

    読了60分

  • 多摩川を源流からなぞっていく箇所は、親しみのある川なので面白く読めた。

  • 川に関する熱い思いが伝わってきた。海の中にも川があること、分水界や分水嶺に関すること、そして多摩川の源流など、面白いキーワードが心に残った。

  • 川はどうしてできるのか?
    あまり意識したことはない問いだったが、タイトルに惹かれて購入。
    一言でいうなれば、私には少し難しかった。そもそもの地形学?に関する予備知識がないと理解は難しいのではないかと感じた。
    大きく三部構成になっていて、①世界及び日本における様々な川について、②上流~下流それぞれにおける風景、③川についての著書の仮説で書かれている。
    私としては②が一番興味深かった。山に落ちた一粒の雨が、上流から下流に流れて、最終的に海溝に到達するまでが描かれている。分水嶺という存在も初めて知ったが、ぜひどこかの分水嶺を一度見てみたいと思った。分水嶺というある地点から北と南、どちらに落ちるかでどこの川に流れていくか決まるというのは何ともロマンがあるものであった。
    最初に書いた通り予備知識がなく自身の理解が追い付いていないために評価は低めであるが、予備知識がある中で読めばもっとおもしろい本であると個人的には感じた。

  • 中央構造線にぶつかった川はその後すべて構造線沿いに流れることを余儀なくされる。
     紀伊半島の紀ノ川、四国の吉野川はかつて陸地だった紀伊水道で合流し、南海トラフ側に流れ込んでいた…そしてこれには淀川も合流していた…

    壮大やなあ…

     そんな川にまつわる知識の詰まった一冊。

  • 川の雑学を集めた本。やや雑多な内容が多く、体系的な理解を求めるには苦しい内容。
    最終章の妄想?は面白いが、だから何?という感じがしないでもない。
    川についての小ネタを知るにはもってこいの書籍だった。

  • 思っていたよりも難しかったです。
    身近な川の話が出てこないのが原因かもしれません。
    分水嶺の元々の意味を初めて知りました。

  • 水が低いところへと流れていくだけのことが、大きな段丘を作り出すってことが感覚的には掴めない。ダイナミック過ぎる。
    自然現象を語るときの規模も時間もダイナミックだなと思う。ワクワクする。
    なんでここに川が流れているのかなんて疑問を持ったことない。そんな疑問から研究があって、ワクワクする知識が生まれてくる。事物に疑問を持てることって素晴らしいなと思った。

  • 小さい頃によく川遊びをした人、川の流れや音に癒されたことがある人は多いのではないでしょうか?昔から私たちの生活と深いかかわりがあり、何気なく見たり遊んだりすることが多い川ですが、実はまだ解明されていない謎がたくさんあるのです。日本国内ですら数えきれないほどの川が存在するうえに、その長さや形がまったく同じという川はおそらくないでしょう。そもそも、川はどうやって誕生するのでしょうか?
    本書では、そのような川の誕生から今まで考えたことがないような川の不思議まで、世界各地に存在する川に起きている謎を例に挙げながら簡潔に説明されており、誰もが川という地形のおもしろさに気付くことができます。また日本列島でも、途中で川がずれたり、存在していた上流が消えてしまったりと不思議な現象を起こしている川はたくさんあります。それらの川の謎についても述べられており、もしかしたら、あなたになじみのある川が出てくるかもしれません。
    読み続けていくほど筆者が描いている川のミステリーツアーに引き込まれ、本書を読み終わったときにはきっと川というものの見方が大きく変わることと思います。そして今後川を見かけたときには、今まで以上にあらゆる想像をめぐらせることができるでしょう。ぜひ、本書とともにミステリアスな川の秘密を学びましょう! (地球惑星科学コース 4年)

    この本は世界の大河や日本の川に対する謎や、川が生み出した風景や地形、そしてそれらから著者が考え出した仮説について紹介と解説をする本です。この本がおすすめなのは川の特徴や現象を学べるだけでなく、それに関連する他の地学の知識や歴史と結びつけて解説してくれることで、川と今まで学んできた学問とののつながりを知れることです。ここで一例を紹介したいと思います。
    中国にある黄河と揚子江は長さ世界7 位と3 位の長さを持つ大河で、頻繁に氾濫が起き、大きな文明を興してきたとされています。中国にとってこれらの川は長い歴史の上で多大な影響を与え、多くの人が国語で読んだことのある李白の詩などにも登場します。そしてこの2つの川の源流は意外なことに青海省の非常に近いが全く違う流路をしており、蛇行で有名な日本の石狩川と比べものにならないほどの大迂回をしていることが分かります。なぜ源流の近い川が、異なる方向に流れるのか、そして大蛇行をするのか、この答えは中国特有の地質構造を持っていることに起因します。中国は「中朝地塊」と「揚子地塊」の2 つの地塊が衝突したことでできた大陸で、この地塊に沿って流路が分かれ、制限された流路により蛇行するようになっています。
    このように川から学べる知識をこの本ではおもしろく、そして優しく解説してくれています。日頃考えることの少ない川ですが、身近にある存在として再認識できるいい本ですので是非読んでみてください。(地球惑星科学コース 4年)

  • 川にまつわる様々な考察。

    「たかが」川にこんないろんなコトがあるのね。

    Google Earthを横に置いて読んでると、ほんま面白い。

  • 平易な文章で短時間で読了できます。奥深い内容をわかりやすく解説していただいています。

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著者プロフィール

1946年京都市生まれ。
東京大学理学系大学院修士課程修了。東京大学理学系大学院博士課程中退。理学博士。東京大学海洋研究所助手、海洋科学技術センター研究主幹。GODI研究部長、海洋研究開発機構上席研究員をへて、2012年退職。現在静岡大学客員教授。
著書に『フォッサマグナ』『三つの石で地球がわかる』いずれも講談社ブルーバックス、『深海底の地球科学』朝倉書店など多数。

「2024年 『扇状地の都 京都をつくった山・川・土』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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