サイエンス異人伝 科学が残した「夢の痕跡」 (ブルーバックス)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 86
レビュー : 11
  • Amazon.co.jp ・本 (432ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062579087

作品紹介・あらすじ

かつて、電気から電波、エレクトロニクスへと発展していくにつれて消え去った「実体」が、21世紀になって、「科学家電」と呼ぶべきスマホなどの登場でよみがえり、科学が「手触り」の世界に戻ってきた。科学がふたたび人間と機械を通して語られ、未来の科学はもはやSFではなくなった。20世紀に突如として現れた発明品と発明者の伝記を読み解くことで、いままた現代科学が「素人にも理解できる」機械と人間からなる実体(リアル)へと変わる。

感想・レビュー・書評

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  • ドイツ博物館をめぐりながら、目やカメラ・ジオラマ、版画や薬、機械の馬から飛行機、潜水艦や通信革命を語る。アメリカのスミソニアン博物館、伝統がないゆえの新技術、発明家と製品の企業化、そしてロケット、コンピュータへ。

    科学界だけでなく、産業界、世の人々にどう受け止められ迎えられたかも描かれているのがすごい。日本の科学館についても書いてほしいです。

  • 【つぶやきブックレビュー】19日の講演会に向けて、アラマタ先生の著書を紹介します。

  • 過剰な刺激を欲し続ける現代人にとって20世紀科学の発明・発見の舞台裏こそリアリティを体験できる大人の遊園地。20世紀科学の祭典にようこそ!

  • 小さいころ、エジソンの伝記に夢中になった経験のある人は多いのではないでしょうか。これは、まさに大人向けの発明家の伝記オムニバスといった感の本です。各章20ページ前後のボリュームで、様々な科学技術の発明にまつわるエピソードを紹介しています。科学技術の発展において,20世紀前半を主導したドイツと、20世紀後半を主導したアメリカを対比します。人によって琴線に触れる箇所は様々かと思いますが、私の印象に残った箇所は、「ドイツをはじめヨーロッパでは新技術の発明はギルドに代表される熟練者、伝統産業の既得権益を害する存在として支持を得られないケースが多かったのに対し、アメリカではそのような既得権益者が存在しなかったために発明家という職業が成立した」、日本独自の科学技術に触れている和時計のくだりで「西洋では機械制御に落とし込みやすいという観点から定時法(季節に関係なく同じ長さの時間の単位を用いる)を進めたが、日本では不定時法(日の出と日没の時刻を等分し、季節によって時間の単位が変化する)をそのままからくり時計として採用した。西洋とは全く独立した技術体系が成立していた」という2点です。書名が「偉人伝」ではなく、「異人伝」となっているのは、発明家という人種が、生きている時には概して変人扱いされたケースが多かったからかも知れませんね。

  • ドイツ博物館とアメリカのスミソニアン協会の属する博物館等に収められた数々の成果を、その発明者と関連する人々の話をまとめたものだが、面白い話しが満載だ.話の進め方が良い.例えば、有名なライト兄弟と熱気球を発明したモンゴルフィエ兄弟を対比して、かれらが持っていた基礎技術とそれに加えてアマチュアリズムを取り入れたところに成功の秘訣がある由.最後に出てくるプリンストン高等研究所とMITの比較も面白い.

  • 科学史にある失敗に焦点をあてた、ということで読んでみた。それほど失敗だけ並ぶだけでなく、サブタイトルにある「夢の痕跡」というほどロマンが感じれなかった。
    もっと一人ひとりにスポットを当てるとロマンを感じれたと思うが、資料が乏しいだろうから仕方ないだろう。そうでなければフィクション化するしかないだろう。
    ロマンが感じれなかったので途中でとばした。

  • 20年も前に書かれた本がブルーバックスで新しく出た。スルーしてもよかったのだけれど、ミュンヘンのドイツミュージアムが最初に登場するので思わず買ってしまった。結婚して2年目の夏休み、我々はミュンヘン、ウィーン、ライプチッヒと旅をした。音楽の旅を始める前に、1日だけ科学の日を組み込んでそこを訪ねた。こわれかけの実験器具が無造作に置かれているのもおもしろかったが、とにかくその巨大さに驚いた。ハイゼンベルグにあこがれて物理をかじった私は、わずかだけれどもそこにつながるものを感じて心を動かされた。本書にはたくさんの科学者・技術者が登場するが、やはり終盤で登場するプリンストン高等研究所が興味深い。アインシュタインがいた部屋を、普通に現在も数学者が研究に使っているという件がよかった。記念に、当時のまま残して、一般に公開するなんていうこともできるだろうが、そんな下世話な世界とは隔絶した高等な世界がそこにはあるのだろう。

  • 多くの史実の中で、ひとつだけ民俗学的考察に触れた章があり、非常に考えさせられた。和時計に対するクダリである。日本人は人間の好みを機械に押し付けるが、外国では機械のやり方に人間が合わせる。その背景には、日本人はモノに対する認識として「自然感覚」を持っているのに対し、西洋人はモノに神を宿らせて尊重する、という決定的な違いがある。確かに日本ではハイテク製品を秋葉の露店で売っていたり、高級デザートをコンビニで売っていたり、西洋人からしたら異常な光景に見えるだろう。某TV番組で、外国人が「日本のパンはパンではない」と指摘するコーナーがあった。西洋にとってパンはキリスト(神)から与えられた食事。したがって彼らにしてみれば、日本のパンはどちらかというとデザート。つまり根底にあるものが異なるから価値観も変わる。おそらくこれからもそうであろう。今後の文化、文明の展開を対比考察していくうえでも、なかなか面白い視点であると感じた。

  • 配架場所 : 新書
    請求記号 : SHIN@402@A100@1
    Book ID : 80100014100

    http://keio-opac.lib.keio.ac.jp/F/?func=item-global&doc_library=KEI01&doc_number=002464999&CON_LNG=JPN&

  • やはりマニアック

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プロフィール

1947年、東京都生まれ。作家、翻訳家、博物学者、幻想文学研究家として、多彩な執筆活動を行う。シリーズで350万部を超える代表作『帝都物語』(角川書店)で日本SF大賞受賞。『世界大博物図鑑』全7巻(平凡社)ではサントリー学芸賞を受賞。おもな監修・著書に『モノのはじまりえほん』(日本図書センター)、『日本まんが』全3巻(東海大学出版部)、『すごい人のすごい話』(イースト・プレス)、『サイエンス異人伝』(講談社)、『江戸の幽明』(朝日新聞出版)など多数。

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