重力波とはなにか 「時空のさざなみ」が拓く新たな宇宙論 (ブルーバックス)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 154
レビュー : 16
  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062579834

作品紹介・あらすじ

地球から太陽までの距離が「水素原子1個分」伸び縮みするだけ――

この絶望的に小さな波の観測に、人類は本気で挑み、ついに成功した!いったいどうすれば、こんな小さな波が見つけられるのか。その発見はなぜ「宇宙のはじまり」を見ることにつながるのか。重力波が「凍りつく」とはどういうことか。一般相対性理論は重力波によってどのように検証されるのか。

「ノーベル賞が1個では足りない」とまでいわれる重力波観測の意義と、理論物理学からみたその本質を、日本の重力波研究の第一人者がやさしく、かつ濃く、深く解説する、国内初の一般向け解説書!

感想・レビュー・書評

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  • ”重力波”は言葉は知っているけれど、実際なんなのかというのは分からないものの一つでした。しかし、今回本書を読むことでかなり理解できたと思います。
    少なくとも、新しいニュースがあった時に理解できるようにはなれそうです。

    冒頭で作者の方が書いているように、比較的初心者向けの内容となっています。
    私自身も、理系とは縁がない身ですが、本の内容はある程度理解できました。一部数式などでわからない点はありましたが、その点は読み飛ばしても問題ないと感じています。
    読み終わって思ったのは、重力と言うのは「近くて遠い存在」だ、と言うことです。
    重力に包まれて私たちは生きているわけですが、知らなくても問題がない存在です。それは本書に書かれているように、重力がとても弱い力であることが理由なのでしょう。
    一方で、ブラックホールなどの存在は、存在は強力ですが、やはり身近な存在にはなりません。
    しかし、重力波という存在への理解が進むと、これらのことが驚くほどに関連づけられてきます。私がこの本を手に取った理由は、そういったものに対してわからないながらも興味があったからなのですが、重力波を通して少し身近に思えるようになりました。
    重力波がなぜここまで話題となるのか、その理由もそこにあるのでしょう。ますます今後の研究が気になります。

  • booklog.jp という読書感想文サイトのキャンペーンで当選した。重力波観測や重力波天文学について、日本を代表する研究者が書いた。最先端の研究者自身が、わかりやすくするための誤魔化しは無く、データや数式を適切に使用しながら、一般人が読んでもわかりやすく、書かれている。重力波観測だけでなく、それが目的としている重力波天文学についても解説されており、他書物に無い点である。

  • 第1章〜第9章から構成された素人向けの宇宙についての解説本。重力波とはなにか?観測に成功するまでの道程を天文物理学の歴史と共に解説している。2016年2月に重力波観測成功。世界中の重力波観測プロジェクトチームとのネットワークなど観測にあたり用意周到な流れを作るまでの道程をぎっしり解説。専門用語や数式など数多く出てくるものの著者が度々、理解できなくても大丈夫。雰囲気を解ってくれたらと励ましてくれた言葉のおかげ完読できた。そして各章の最後にポイントとして内容をまとめてある事、図解が解りやすかったのも大きい。日本の観測機器のカグラの活躍にも期待しています。重力波望遠鏡の検証、超弦理論のマルダセナ予想からの発展とこれからも宇宙の解明に期待。

  • 身近でない重力波というものを興味がわくように書いてある.論文の書き方である,歴史的な背景,そのなかでの位置付け,従来のお話,今ある問題点という流れを踏襲しているがそれだけではない.宇宙という縁遠いながらワクワクするものを通して一般の人にも面白いんだ,というエモーションに訴えかける話の運びであった.

  • ※スマホ・読上版です!

    【電子ブックへのリンク先】

    https://elib.maruzen.co.jp/elib/html/BookDetail/Id/3000057416

    ※学外からの学認経由での利用方法
    https://www.lib.hokudai.ac.jp/uploads/2017/07/gakunin_maruzen_ebook.pdf

  • 2-2-5

  • まだ途中(4章)であるが、物理的数式の説明などわかりやすく読みやすい。

  • 重力というものが認識され、重力波の予見と観測までの経緯と試行錯誤、そしてこれからの展望がまとめられています。
    これまでどのようしてして重力や重力波が理解されてきたかや、具体的にどのような観測と考察がなされてきたかということが順を追って把握できました。(三章まで読了)
    その後の章では、観測を実現するための試行錯誤や、さらに今後期待される成果や展望などを知ることができそうです。

  • 2016年刊。著者は東京大学大学院理学系研究科物理学専攻准教授。

     アインシュタインの忘れ物とされる重力波。その存在が予想されてから一世紀が経過し、漸く存在を観測できるところまで来ている。
     その重力波に関し、観測方法の確立と発展、重力波の内実、重力波の観測により判明する、あるいは判明するであろうテーマなどをがっつり叙述する。

     骨太の一書だなぁ、というのが頭に浮かぶ。もちろん、書こうとすればもっと深めることができるのだろうが、初っ端にこれを何度か読破したら、この話題にはついていけそうだと思わせる書だ。

     実際、重力波自体が観測されたのも最近で、重力波自体も勿論判っていないことの方が圧倒的に多く、まして、それがもたらすであろう知見すら確証に基づく仮説を立てられない段階である。
     つまり、種々の疑問に対する回答は未だこれからの段階であり、今はまだ重力波を観測するための作業仮説が固まりつつあるにすぎない。
     そういう意味で、本書に何らかの結論、あるいは観測結果から得られた仮説が開陳されるのを期待することはお門違いになろう。そう、重力波天文学はこれからの学問なのだ。

  • 重力波っていうなんだかよくわからないけど、話題になってたニュースの話を一般向けにわかりやすく説明した本。

    なんだけど。。やっぱり簡単な内容とは言えない。
    一般相対性理論がそもそもどういうものなのか、がわかってる人じゃないと、重力波発見の意義がわかりにくいものなのか。。

    正直結構難しかったですけど、精度の話とか凄まじいし、純粋物理っぽくて崇高さを感じます。

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著者プロフィール

東京大学

「2020年 『相対論と宇宙の事典』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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