海を渡ったモンゴロイド (講談社選書メチエ)

著者 :
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062582643

作品紹介・あらすじ

紀元前に千キロ単位を航海し、太平洋の島々に移住した人々とは。そして、彼らと我々の驚くべき関係とは。遺伝子、言語、遺跡、そして神話に残された痕跡を縦横に読み解き、広大な大洋を渡った「海人」の実相に肉薄する。

感想・レビュー・書評

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  • 「オセアニアのカヌーの特徴は、帆や櫂を固定しないことである。それゆえ臨機応変の対応ができるのだ。また、ネジは少しゆるめておいた方がいい。堅く堅く締め上げたシステムは弱いのである。」

    動いている星を基準にする(南半球で北極星は見えない)スターナビゲーション、見えない島への航海術…、固定された「確定」情報や材料がないと動きが取れなくなっている現代に足りない価値観かもしれない。
    何かあるとすぐに責任論を持ち出すしね。

  • ポリネシア人のアジア起源説が定説となってくる。
    ポリネシア人はどこかにいたのではなく、ポリネシア人になったのである。
    東南アジアの港湾国家を支えたのは海浜文化であった。海のネットワークで結びついた点と点の社会である。つまり国家は面として存在するのではなく、港湾都市同士が会場ネットワークを形成する。そして各港湾都市は主に河川を核として後背地の民族集団と結びつくという点と線的な特徴を持っていた。

  • 人類が太平洋に進出するのに、こんなドラマがあったとは、また日本列島も関係するのかと思うと大興奮だ。縄文時代や弥生時代にも、そういった東南アジアやオセアニアとの関係があるのだとしたら、今まで考えていた、朝鮮半島や中国との関係だけでないのだとしたら、日本列島の歴史も大いに見直さなければならないということか。カヌーで、人力で星を見ながら、移住にかかわる太平洋横断ができたということは、とっても勇気が湧く。石油が無くなっても大丈夫だろう、でも昔からの星から自分の位置を知る方法や、風を読む方法などの知恵を復活させなければならないと思った。

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著者プロフィール

1954年、宮城県仙台市生まれ。東京大学で考古学を専攻し文学修士。ハワイ大学で人類学を学びPh. D.(人類学)。宮城学院女子大学、同志社女子大学を経て、南山大学人文学部教授。著作に『海の文化史』(1996、未來社)、『ハワイ・南太平洋の神話』(1997)、『南島の神話』(2002、以上中央公論社)、『「物言う」魚たち』(1999、小学館)、『民族考古学』(2001)、『カメハメハ大王』(2008、以上勉誠出版)、『海を渡ったモンゴロイド』(2003)、『海から見た日本人』(2010)、『世界神話学入門』(2017、以上講談社)、『天文の考古学』(2017、同成社)、Cultural Astronomy of the Japanese Archipelago : Exploring Japanese Skyscape(2021, Routledge)など。

「2022年 『大林太良 人類史の再構成をめざして』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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