パロール・ドネ (講談社選書メチエ)

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本棚登録 : 93
感想 : 7
  • Amazon.co.jp ・本 (412ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062583480

作品紹介・あらすじ

30年余にわたる名講義。レヴィ=ストロースの思想の全容がここに。中沢新一が贈る本邦初訳。

感想・レビュー・書評

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  • 構造主義の発展を支えた人類学者の講義録である。

    ここにある内容は正直に言って僕には専門的すぎて
    もう少し周辺テキストを読まなければ理解をしきるのは難しかった。

    しかし、それは言葉を弄するといった類のものではない。
    どれも具体的な物事に結びついたうえで思考は展開されている。
    一番最初に「支えた」と書いたけれども、
    文字通り、その発展の信頼性を担保するに足るような横断的分析がなされている。

    南北アメリカ、オーストラリア、東南アジア、アフリカ、日本についての言及もあった。
    (ここにヨーロッパ、そして中東が入らないのはこの時代の限界だが)
    まったく恐るべき巨人であり、その肩につかまらせていただきたいものである。

    学術的な誠実さと多様な実例のきらめきもさることながら
    パーソンズにハーバードへ誘われた時のエピソードは
    お互いの人間味を感じさせてくれていいものだと思う。


    >>
    夢はメッセージとしてあらわれることになるが、発話行為とは逆に、受け手から送り手に向かって送られる(そのため他者の関与が不可避である)。いっぽう神話は、けっして送られることなく受け取られる(そのため超自然的な起源が神話には与えられている)。どの神話も以前の自分の先行者にあたる別の神話を参照しながらつくられているからである。(p.35)
    <<

    失われた発話者は漂う文字と相似形であり、
    インターネットミームにもそろそろ神格が与えられないかと思っている。

    >>
    鷲の羽飾りなしでは、いかなる戦闘行為も正当なものと見なされないし、それなしで遠征を指揮したリーダーは、仲間の死に対して責任を負わなくてはならない。そのとき彼は、不幸な戦士としてではなく、人殺しとして扱われることになる。(p.342)
    <<

    アメリカ大陸の部族についての記述だが、
    この強力な表象を軸にさまざまなバリエーションが記述されていくことで
    何が「戦い」と同じく重要な意味づけを与えられているかが見えて行く。

  • いつ読んでもほっとするレヴィストロース。今読むと科学思想の影響を感じ取れる。相互干渉のゾーン、コミュニケーション成立のための閾域という話が気になった。

    彼らにとって耐えがたい不平等と映るものを我々にとっての望ましい多様性として設定する。

  • 難しすぎて良さが理解できなかった

  • 訳者が中沢新一という事で、大丈夫かなと思っていたが、予想に反してなかなか読みやすい文
    もちろん講義録というその性格によるフランス語の平易さ、というのは訳者あとがきでも語られていますが
    講義の時期は多岐に渡る為、全体を通して一つのテーマを語るわけでもない
    あくまでも著者の人となりを知る為のファン向けの性格が濃いでしょうか

  • レヴィ=ストロースの、コレージュ・ド・フランスでの講義の記録なのだが、実はふつうの講義録ではなく、1年間の講義内容をレヴィ=ストロース自身が要約・説明した数ページ分の「報告書」をまとめたものだった。
    従って、年間の講義のように綿々とつづく文章ではなく、ひどくダイジェスト化したものだ。初心者向けのレヴィ=ストロース入門とはとても言えない。
    中身は専門的・学術的なものだが、あくまで要約だけであるので、突っ込んだ知の探究というふうにはならなかった。
    ちょっと期待はずれだった。

  • 群像2009年8月号書評より

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著者プロフィール

1908年11月28日ベルギーに生まれる。パリ大学卒業。1931年、哲学教授資格を得る。1935年、新設のサン・パウロ大学に社会学教授として赴任、人類学の研究を始める。1941年からニューヨークのニュー・スクール・フォー・ソーシャル・リサーチで文化人類学の研究に従事。1947年末パリに戻る。1959年コレージュ・ド・フランスの正教授となり、社会人類学の講座を創設。1973年アカデミー・フランセーズ会員に選出される。1982年コレージュ・ド・フランス退官。2008年プレイヤード叢書(ガリマール社、フランス)全1冊の著作集Œuvres刊。2009年10月30日、100歳で逝去。

「2020年 『今日のトーテミスム 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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