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- Amazon.co.jp ・本 (244ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062583695
作品紹介・あらすじ
善意が起こす「革命」はタチが悪い!我々が創出した「近代」の問題の本質は、陽明学と水戸学の系譜が交差するとき明らかになる。陽明学の新たな解釈史にして、日本近代思想史の驚くべき読み直し。
感想・レビュー・書評
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日本の政治思想において、江戸から昭和にいたるまで、陽明学的態度がひとつの連なり・流れとしてあることを描いてみせる。学者が専門周辺の事柄から得た着想を、わりと自由に披瀝している。文体は無理に一般向けにくだけた風を装い、ぎこちなさを感じる。明治期に陽明学あるいは水戸学が、その時代の知識人にどのように受容されたのかを知る上で得ることも多かったが、最後の三島由紀夫の部分は冗長であるように感じた。
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過去から現代まで陽明学を志した人々を解説してくれている。内村鑑三が「代表的日本人」の中で「キリスト教は陽明学に似ている」書いていることなどとて興味深い。安岡正篤の陽明学についも評価はさけるものの、対象となるのが経営者・為政者としての在り方を精神、観念的に説いているとしている。又三島由紀夫の陽明学の異質性を語っている。三島がはたして本当に陽明学を理解していたかという批判は数々ありますが、その生き方は極めて武士的、志士的であった事は事実です。著者も言っていますが、日本の陽明学は色々な見方ができるほど自由で深いものなのでしょう。
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