「弱い父」ヨセフ キリスト教における父権と父性 (講談社選書メチエ)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (228ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062583954

作品紹介・あらすじ

受け入れ、養う。それが父親の役割だ。望まずしてイエス・キリストの父となった聖ヨセフ。聖書にはほとんど言及のなかった一人の「父」がすべての「父」のモデルになったのはなぜか。ヨセフ像の変遷をたどりながら、現代に必要とされている真の父の「ありかた」を考える。

感想・レビュー・書評

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  • 著者はクリスチャンではありませんが、その視線は温かく、共感を呼ぶものでした。始めから聖女として崇められ信仰の対象になっていたマリアと違って、許嫁が宿した身許不明の子を信仰によって我が子として育て、守り続けたヨセフの温かさに惹かれます。

  • ヨセフがキリスト教世界においてどのように理解されてしたか、また、当初の看過され、揶揄される存在から、様々な時代の要請によって変容し、民衆に支持される存在となっていった過程が理解できます。
    また、脇役の人生を全うし、謙虚と誠実の模範となったヨセフの生き方に学ぶべきところがあると論じます。
    テーマは興味深いのですが、文章が散文的で、話があちこちするので何が言いたいのか掴みづらく、読むのに苦労しました。

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著者プロフィール

比較文化史家・バロック音楽奏者。東京大学大学院比較文学比較文化修士課程修了。同博士課程、パリ大学比較文学博士課程を経て、高等研究所でカトリック史、エゾテリズム史を修める。フランス在住。著書に『ヨーロッパの死者の書』『キリスト教の真実』『女のキリスト教史』(以上、ちくま新書)、『ジャンヌ・ダルク』(講談社学術文庫)、『ローマ法王』(角川ソフィア文庫)他多数。著者のホームページhttp://www.setukotakeshita.com/

「2021年 『疫病の精神史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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