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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784062584401
みんなの感想まとめ
日本の中国侵略における内蒙古の独立工作を詳細に探求した本書では、陸軍内部の複雑な駆け引きや特務機関の活動が克明に描かれています。著者は内モンゴル史の専門家であり、過去の著作を踏まえつつ、内蒙工作とその...
感想・レビュー・書評
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日本の中国侵略の一環として行われた内蒙古(内モンゴル)独立工作、いわゆる内蒙工作とは?
陸軍の「支那通」たちの状況や、軍内部での駆け引き、外務省と陸軍との確執、中国各地に設置された特務機関の活動、そして中国側の内戦の状況などが克明に描かれています。
著者は内モンゴル史の研究者で、以前にも『徳王の研究』という著作がありますが、本書は徳王が中心ではあるものの、主に日本陸軍の事情を踏まえて内蒙工作と徳王について述べられています。
そして『徳王の研究』には無かった、内モンゴルの地図が添付されており、地理関係を解りやすく認識できます。
また新しい視点として、「欧亜防共回廊」という航空路開拓の試みについても一章が割かれており、ナチスとの同盟という世界的視野の中での内蒙工作の位置付けを理解できます。
同じ講談社選書メチエの『日本陸軍と中国─「支那通」にみる夢と蹉跌』を読んでから、本書にとりかかるのがいいでしょうw
著者はまったく違いますが、内容が密接に関連しており、一方について他方の観点からの再認識が可能です(^^)v
つまるところ、当時の日本陸軍内に強力なリーダーシップが存在せず、陸軍省、参謀本部、関東軍、支那駐屯軍、各地の特務機関等がてんでバラバラに行動していたのが、関東軍や特務機関の暴走の原因でしょうね。
ニン、トン♪詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「「15年戦争」を生んだ現場主義」
https://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/51887613.html -
MH7a
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関東軍の内蒙工作の経緯が非常に詳細にわたって事実に沿って説明されている。ただ、「関東軍はなぜ独走したか」というのは中国一撃論に集約されており、またなぜ日本陸軍が制止できなかったのかというのは下剋上ですまされており、よくわからなかった。
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日中戦争で、華北分割統治工作を細かく説明した書。満州国と中国の間にはモンゴル民族がおり、彼らを懐柔しながら華北に親日政権を強引につくっていったことがわかる。また、中央アジアへのつながる欧亜連絡空路を開拓しようとし、満州から内モンゴルへと次々に触手を伸ばしていったことや、この施策は公式には関東軍軍人の「私的行動」とみなされ、満州国や東京の陸軍中央からの決裁や予算援助はなく、おそらくは頭山満らの資金工作によって賄われていたのかなと思った。その陸軍中央も、ソ連からの反共というお題目を前に、場当たり的に彼らを援助し、支配行動の拡大を促進してしまっている様子がわかる。日中戦争には最初から目指すゴールなどなく、対ソ膨張の抑制というなんとなくのゴール設定に対して、そのときそのときの政策を率いる派閥によって(皇道派による5民族融和基地の確保、統制派による中国一撃のための侵略)ずるずると進行してしまったのだろう。
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関東軍の中国一撃論は1)ソ連は主要な、中国は副次的仮想敵国、2)「支那分治論」、3)蒙古国建設と満洲国隣接地方占領地統治構想、4)日満独航空連絡の実現による中央アジア防共回廊の建設、の四要素。しかし陸軍が一致・一貫してこのような思想を持っていたわけではなく、関東軍と支那駐屯軍と陸軍中央(その中でも首脳部と関東軍に同調する中堅幕僚)、中国一撃論を唱える統制派とこれに反対する皇道派、軍「支那通」とそれ以外、の考えはそれぞれ異なっていた。更には「支那通」の中でも硬派と軟派がおり、統制派の中でも大物の永田鉄山は次第に「軟派」に近くなり、国民政府との協調を図るようになっていった。そんな中で統制派、特に「支那通」硬派が力を増すことにより、内蒙古での関東軍の工作方針は、国民政府の枠内での地元懐柔から地方独立政権樹立へと急進化していったというのが筆者の考察である。筆者は、関東軍による急進的な工作を阻止できなかった根源は、「日本政府や陸軍中央部の権威の失墜による国家統治体制の弛緩」であると結論付けている。
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