ドイツ観念論 カント・フィヒテ・シェリング・ヘーゲル (講談社選書メチエ)

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  • 講談社 (2012年8月10日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (264ページ) / ISBN・EAN: 9784062585347

作品紹介・あらすじ

「いま」「ここで」、〈それでよい〉と語る勇気。近代的思考の基礎を作ったドイツ観念論の四人の代表的哲学者。彼らの思想の核心には、歴史の「これから」におのれの身一つで踏み出す勇気と決断があった。先達の思想を受け継ぎ、かつ乗り越えていくダイナミックな思想の歩みを、これまでになく平易かつ明快に解説する。

[本書の内容]
序 章 ドイツ観念論とは?

第一章 カント『純粋理性批判』の「歴史哲学」
1 孤独な〈私〉から〈われわれ〉の共同体へ
2 存在とは規則性である
3 『世界市民という視点からみた普遍史の理念』
4 カントの「関係性の哲学」とラインホルトの「基礎哲学」

第二章 フィヒテの『知識学』――フランス革命の哲学
1 自由の体系は可能か
2 人間精神の実用的歴史

第三章 シェリング――自然史と共感の哲学者
1 自然史と同種性の原理
2 自己意識の前進的歴史
3 同一哲学とヘーゲルの批判
4 ドイツ観念論以後のシェリング――「悪の形而上学」と「世界時間論」

第四章 ヘーゲル『精神現象学』――真理は「ことば」と「他者」のうちに住む
1 『精神現象学』の成立と特徴
2 感覚的確信――語られたものだけが真理である
3 主人と奴隷の弁証法――他者との共存は可能か
4 ギリシアのポリス――〈われわれ〉としての精神
5 ヘーゲルとフランス革命
6 道徳――歴史を創造する主体
7 宗教――神はみずから死にたもう
8 絶対知――「いま」「ここで」〈それでよい〉と語ること

あとがき
引用文献
参考文献
索引

みんなの感想まとめ

ドイツ観念論の核心を探る本書は、カントからヘーゲルまでの思想を「終末論的陶酔」の視点から解説しています。激動の時代背景を受けた哲学者たちの考え方には、自由と自己に対する深い内包が感じられ、歴史の新たな...

感想・レビュー・書評

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  • いやはや手に負えない感はありましたが、何とか読了。
    カントからヘーゲルまでのドイツ観念論を「終末論的陶酔」という観点から読み解くという試みとのことです。

    時代背景としてフランス革命・啓蒙主義・ナポレオン王政という激動の時代ど真ん中に生まれた思想だからこそ、自己に対する自由が強く内包されているのではないでしょうか。

    コメント力がありません、そこまでの理解ということで個々の哲学者の思想を追っていきましょうか、特にヘーゲルはほぼ初見でどうも頭に入ってこなかったですわい。

  • 最初に言っておくが決して平易な・わかりやすい書ではない。哲学にあまり馴染みがない者にとっては、中身を読み砕くのに少々時間と知識を要するかと思う。しかし、それだけ苦労しても読み解く価値がある。
    この書を通して得られる知識は、主に「ドイツ観念論」が出現した意味と、時代背景についてである。ドイツ観念論と呼ばれるものたち―カント、フィヒテ、シェリング、ヘーゲルの論―の中身についての解釈も得られるが、それ以上に大きいのはこれらを突き通す流れを得られることだと私は思う。他の哲学書では割と味気なく出現するように感じられるドイツ観念論に対し、ある種の熱狂や迸りを感じられるようになった。

  • 「終末論的陶酔」とやらでドイツ観念論を考える

    フランス革命をひとつの契機とするような、自由の時代の到来=歴史の完成、を迎えた自分たちだからこそ、これまでをすべて客観的にながめ、まったく新しく未来を考えはじめることができる

    そういう地点に爆発した思想

    というのは面白かったけど、ヘーゲルのあたりでちょっとしんどくなる
    めちゃ観念的やん、と思った

    たまたま並行してフーコーやレヴィ・ストロースを読んでたせいもあるかもしれないけども、ちょっと厳しい

    てか、これだけの体系を学ぶのに、ドイツ観念論はじめまして、で、これというのがきつかったのか?

  • カントからヘーゲルの間が不勉強で、本書はとても役に立ちました。面白かったです。

  • 時代性をもったドイツ観念論(カント、フィヒテ、シェリング、ヘーゲル)を取り上げることで、今を生きる覚悟ともいうべき思索を促してくれた。

    哲学の営みはすごい。改めて、そう思った。

  • ■983, 2019.09.17
    「自由」の観念が独特。ここをわからないとドイツ観念論はほとんど解釈不可能に思える。

  • 到達点を今より先に持ってくる進歩史観に対して、現在を到達点とする進歩史観としてのドイツ観念論を対置する。前者においては、ありうるべき未来にそぐわない現在や過去が捨象されてしまうが、後者においては過去だけが総括され、それによって現在を引き受けながら未来へと進むことが可能になるのだという。
    カントは関係を考察の対象とし、その結果として統覚と物自体という形で主体と客体についての問いが残されてしまった。
    フィヒテは自由と反省。
    シェリングは自然。
    ヘーゲルは他者と言葉。ちょっと後で言葉を足しておこう。

  • 「終末論的陶酔」―フランス革命という出来事に居合わせた自分たちこそが人間の歴史を総括しうる視点を確保しているという意識―を、カントに始まるドイツの哲学者たちが共有していたという視座のもとに、個々の思想家の歴史意識を掘り下げ、その視点から各人の思想を再構成しようとする解説書。タイトルから思い浮かぶような、いわゆる教科書的な解説書ではなく、非常に独創的な解釈がちりばめられており、ドイツ観念論という思想運動がいかなる意味を持つものなのかを明らかにしてくれている。

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著者プロフィール

村岡 晋一(ムラオカ シンイチ)
1952年、熊本県生まれ。中央大学大学院文学研究科博士後期課程中退。中央大学理工学部教授を経て、同大学名誉教授。専門はドイツ・ユダヤ思想、ドイツ観念論。著書に『対話の哲学』、『ドイツ観念論』、『名前の哲学』(以上、講談社選書メチエ)、訳書にローゼンツヴァイク『救済の星』(共訳、みすず書房)、同『健康な悟性と病的な悟性』(作品社)、同『ヘーゲルと国家』(共訳、作品社)、同『新しい思考』(共訳、法政大学出版局)、ヘーゲル『ヘーゲル初期論文集成』(共訳、作品社)、ベンヤミン『パサージュ論』(全5巻、共訳、岩波文庫)など多数。

「2025年 『文法のコペルニクス的転回』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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