会社を支配するのは誰か 日本の企業統治 (講談社選書メチエ)

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  • 講談社
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レビュー : 3
  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062585385

作品紹介・あらすじ

同族経営、「物言わぬ」株主と取締役、御用組合。日本の企業風土にはびこる旧弊を乗りこえ、グローバル・スタンダードな企業統治(コーポレート・ガバナンス)を貫徹するべし-この通念は真なのか?大企業が果たしてきた危機克服-社長解任という統治行為の実態、この国の組織が育んできた伝統、そして「お手本」とされたアメリカの事例を検証し、企業統治論のオルタナティブを探る。日本の会社を作りあげてきたもの、これから作りあげるものは、果たして何か。

感想・レビュー・書評

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  • <内容>
    筆者はグローバルスタンダードの経営とされる「所有と経営の分離」について懐疑的な視点から議論をおこなっている。
    とりわけ株主第一主義(企業は株主の所有物であり、外部取締役等を導入すべきである…etc)
    つまり株主志向であれば、経営者は短期的利益を追及するようになり企業の長期的発展につながりにくい(その例がG.Mなど)
    ので、長期的戦略を企業が打ち出せるように経営と所有を一体化させるのも否定しない。


    こうした株主志向型経営に対して、筆者は日本の労働者が果たす役割やミドル管理職(第一線で執行するが故に全社的課題について十分把握している)が経営にもたらす
    インパクトを紹介し肯定的に評価する。こうしたミドルによる経営者に対する反乱は、江戸時代から見られたとして江戸時代の事例を紹介している。

    ただ、筆者は「株主志向型」経営の失敗例と、それ以外の成功例を紹介しているだけで「なぜ株主志向型経営が浸透するのか?」という課題については
    十分な反論ができていないような気がする(あくまでも紹介例だけであり、統計的な指標は乏しい)

  • どうも、思わず添削したくなる文章で弱った。3章の主君押込の構造の章など、全般的に内容自体はさして目新しくもない。

  • 興味深い結論ではあるが、著者にとって都合のよい情報しかピックアップしていない感が否めない点で、評価は★三つとしている。
    【本書の帰結】
    ・株式会社を支配しているのは株主だけではない。従業員・ミドル層が取締役の解任などに実質的な役割を果たしてきた。
    ・株主による会社支配の模範とされるアメリカでも、フェイスブックやグーグルなどの大企業は創業家が議決権の大部分を握る形での株式発行をしており、純粋に株主による経営監視、というわけでもない。

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