AI原論 神の支配と人間の自由 (講談社選書メチエ)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 65
レビュー : 6
  • Amazon.co.jp ・本 (197ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062586757

作品紹介・あらすじ

ここのところ「スマートスピーカー」の宣伝をよく目にします。名だたる企業が競うように発売し、これを導入すると、どれほど生活が便利になるかを伝えています。スマートスピーカーは「AIスピーカー」とも呼ばれるように、AI(人工知能)が搭載されています。囲碁や将棋でAIがプロに勝った、というニュースを聞くようになってから、もうずいぶん経ちますが、今や自動運転、投資相談、医療診断など、以前では想像もできなかった領域にAIは進出しつつあります。そして、30年以内にAIの知性が人間を超越する、という「シンギュラリティ(技術特異点)」仮説を唱える専門家さえ出てきています。
そこに待っているのは「薔薇色の未来」でしょうか? 便利さ、というものに目を奪われて、しっかり考えることなく、さまざまな判断をコンピュータに委ねてしまうことになって、だいじょうぶなのでしょうか?
本書は、半世紀近くにわたってAIの栄枯盛衰を間近で見てきた第一人者からの提案の書です。──先に進む前に、いったん立ち止まって、きちんと考えてみませんか?
現在のAIブームとも呼ぶべき状況は、1950~60年代の第一次ブーム、1980年代の第二次ブームに続く三度目のものになります。本書は、それらの歴史を振り返り、それぞれの時期に何が可能になったのか、何が不可能であることが分かったのか、そしてそれは今日に至って解決されたのか、といった点を分かりやすく整理します。
その上で、今、世界中で注目されるフランスの哲学者カンタン・メイヤスーの議論を手がかりにして、AIが目指しているのはどんな世界なのかを探っていきます。そこで明らかになるもの、それは「絶対知をもつ神に人間が近づいていく壮大なストーリー」にほかなりません。もしもそのストーリーが現実のものになったとしたら、「自由意思」や「責任」といったものはどうなるのでしょう?
AIとよく付き合うために、本書は大切な問いを投げかけます。

【本書の内容】
まえがき
第一章 機械に心はあるのか
第二章 汎用AIネットワーク
第三章 思弁的実在論
第四章 生命とAIがつくる未来
第五章 AIと一神教

感想・レビュー・書評

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  • これはちょっと難しかったなあ。まあ、ほとんど哲学の話でした。あいだにキリスト教の話も登場。内容はほとんど頭に残っていません。原論というのだから仕方ないのでしょうが、もう少し具体的な話が出てくるとよかった。それは、また次の著作となるのでしょうか。AIによる医療診断とか自動運転とか株式投資とか、何か問題が起こったときだれが責任をとるのか。こういうことは、もうまもなく具体的にいくつも世の中をにぎわすことになるのでしょう。そのときにあわてなくていいように、しっかり議論しておくべきなのでしょう。2045年のシンギュラリティというのを楽観的に信じている科学者はもはや少ないのかも知れませんが、一般の、特に子育て世代の人たちは、子どもたちが社会に出て行くとき世の中がどう変わっているのかは心配事の一つでしょう。どんな職業が残っているのか、AIが活躍する社会でこの子たちはどんなふうな活動をしていけばよいのか。どのような世の中になっても、活躍できるためにいま備えておいた方がよい力とはいかなるものか。などなど、著者には本書から進んでより具体的なアドバイスをいただけるとうれしいですね。

  • AIについてはシンギュラリティーの議論を含め、実業に近い方と著者の様な学者では見解が分かれる傾向にあり、学者の方々は概ねシンギュラリティーには否定的である。著者もその見解であるが特に面白かったのは実業家が唱えるAIの未来にはアングロサクソン的な功利性があるというものでおそらくこの見解を示しているのは著者だけであると思われるがその主張は説得力があり面白かった。

  • 科学と哲学との乖離は、意外にもこれほどまでに進んでいたのだ、それをAIを介して知るとは、何とも奇妙な感じだった。科学と哲学は双子のような存在でありながら、どちらも極端な学問であるがゆえに相容れない。「理性的」になることを競わずに、もっと「冷静」になれないものか。そう主張しているのが本書。

  • 人工知能とは?をこの厚さでよくまとまってます。
    なので、もう少しツッコミたいひととか、バックグランドの知識がないとちょっとわかりにくかも。

  • さすが西垣さんと思う、が、文章が難しすぎる。自分の知識のなさが原因だけど。

  • 東2法経図・6F開架 007.1A/N81a//K

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著者プロフィール

東京経済大学コミュニケーション学部教授/東京大学名誉教授

「2018年 『基礎情報学のフロンティア』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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