出生前診断、受けますか? 納得のいく「決断」のためにできること (健康ライブラリー)

  • 講談社
4.10
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本棚登録 : 49
レビュー : 7
  • Amazon.co.jp ・本 (258ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062598637

作品紹介・あらすじ

「出生前診断」といえば、よく知られているのは母体血清マーカーや羊水検査などですが、2013年には臨床研究という形で、妊婦さんの血液検査だけで染色体異常が99%以上の精度で診断できるとされる「新型出生前検査(NIPT)」が始まりました。
出生前診断への関心は、妊婦さんの高齢化とともに、ますます高まっており、例えば羊水検査の実施件数は10年前の2倍になっています。
また、妊婦さんが必ず受ける超音波(エコー)検査についても、日本産科婦人科学会は出生前診断であるとしています。近年、機械の飛躍的な進歩により、「生まれるまで分からない」とされてきた病気や障害が、かなり詳細に分かるようになってきているからです。
今や、妊婦さんであれば誰もが否応なく出生前診断を受ける状況になっており、それに伴って妊婦さんが知っておくべきことも増えています。
本書では、出生前診断の現状から、検査を受けた人たちの葛藤や決断、そして出生前診断とどう向き合えばよいのかについて、緻密な取材に基づいてまとめました。
出生前診断を受けることを考えている人はもちろん、どの検査を受ければいいのか、そもそも受けるかどうか迷っている人にとっても指針となる情報が網羅された1冊です。

感想・レビュー・書評

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  • ◯内容を踏まえると、妊婦向けに書かれたのか、挿絵も可愛い。
    ◯全体の構成も分かりやすく、読みやすいため、悩んでいる人や、そうでない人にも、みんなに読んでほしいという気持ちが伝わる。
    ◯事例がよく取材されていて、とりわけ子どものことがよく書いてある。
    ◯子どもの名前の由来、諦めた子が男の子でした、というエピソード、一つ一つが心に響き、期せずして、涙をさそう。家族の気持ちになったような気がしてくる。
    ◯また、あくまで客観的に事例を紹介しているが、諦める判断をした場合も、そうでない場合も受け入れて、とにかく寄り添う支援の必要性を説いている。(エピソードもその流れを組んでいる)
    ◯新しい出生前診断が広まりつつある中、様々な議論が行われているが、そういった議論とは別に、行政の支援として、寄り添うかたちでのアプローチが必要なのではないか。

  • 子供を産むという一大プロジェクトにおいて、「自分でコントロールできない未来との折り合いをつける」ということはとても重要なプロセスだと思います。
    (ネガティブな意味ではなく)

    この「コントロールできない未来」には色々な要素がありますが、そのひとつが子供の先天的な障害であり、その一部の可能性を事前に把握するのが出生前診断です。

    本書は、さすがNHKスペシャル取材班だけあり、出生前診断を通して胎児と向き合ったさまざまな家族のドキュメンタリーがとても心に刺さるものでした。

    流産・死産・人工死産が特別なことではなく、非常に身近なことだということに、気付くとともに、出産ということを生々しくリアルに理解するために、とても大切な一冊だと思いました。

    「あなたが決めていい」
    「子供への期待を手放すのが子育て」
    という言葉が、印象に残りました。

  • [図書館]
    読了:2017/11/17

    分かりやすく、妊婦に寄りそった語り口の本。

    p. 228 遺伝カウンセラーの田村智英子さんは、検査に踏み切れず、かといって検査を受けないと決めることもできず、身動きが取れないような状況になっている人に対しては、「検査を受けるということと、結果によってどうするかということは切り離して考えましょう」とアドバイスするといいます。

    p. 229 「検査を受けるのであれば、事前にさまざまなケースについて理解していたほうが、そのあとに障害や病気がわかっても、ショックが少ないということが知られています。『自己コントロール感の強さ』というんですが、これから起こりうることが自分の手の中に収まっている感覚を持っていたほうが、人は落ち着いてものごとを受け止められるんです」
    → この本で様々なケースを知っておくことができる。まさにそのための本だったと思う。

    p. 229 また、検査を受けて病気や障害がわかった場合、その後どうするのかについては、必ずしも事前に夫婦で決めておかなくてもいいと伝えるそうです。
    「検査を受けても何も見つからないことのほうが多いわけですし、その場その場で、人の気持ちは変わるものですから。そのときに考えればいいと私は思っています」
    「すべてを事前に決めておかなくてはならない」と身動きが取れなくなってしまっている人は、このように考えることで、冷静になることができたり、少し心の負担が減ったりすることがあるかもしれません。
    → まさに自分の今の状況だった…。

    p. 231 障害があってもなくても「期待を手放す」ことが子育て
    成人になるまで、親の期待を一度も裏切らない子どもはいない。

    あと、第1章で説明されている、NT検査結果は胎児の向きは真横でなければならない、胎児の体が反っていると実際より厚く見える、画面全体に頭と胸の上部だけを映して測らなければならないならない、など厳密な測り方があり、FMFの資格を持っている人が検査しなければならないという意味がやっと分かった。

    素人判断のような判定で中絶やむを得ず、という説明の仕方をしたり、本来検査可能期間ではない9週に測ったNTだけで「染色体異常」と説明する医師など、本当にいるんだ…と驚愕してしまうような医師がいることが分かった。

  • 気になっていたテーマで、図書館で手に取りました。
    様々な情報や実際の家族の事例が丁寧に書かれた良書です。
    「自分で決めて良い」「夫婦によって考え方や決断は違う」
    そういったフレーズが印象に残りました。

  • 事実をまず学ぶべき。
    遺伝検査結果が出た後のことも考えて、検査は受けるべき。

    検査する側も同様。

  • 請求記号:495.6||N 69
    資料ID:W0187420

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著者プロフィール

キラーストレス(PART.1)監修。ストレスが原因の突然死、慢性病、精神疾患の増加が注目を浴びる中、ストレスに苦しむ人たちに有効な対処法を伝えようと企画を立ち上げる。2016年にNHKスペシャル「シリーズ キラーストレス」を放送、大きな反響を得た。

「2017年 『「キラーストレス」から心と体を守る! マインドフルネス&コーピング実践CDブック』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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