石の花(1)侵攻編 (講談社漫画文庫)

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  • 講談社
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感想 : 36
  • Amazon.co.jp ・本 (294ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062602440

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  • 7つの隣国、6つの共和国、5つの民族、4つの 言語、3つの宗教、2つの文字により構成される1つの国と表現されたユーゴスラビアが、第二次世界大戦時、ナチス・ドイツの侵攻を受けた際の物語。
    チトーなど一部実在の人物も登場。

    これでもかという大胆で精緻な画が戦争の恐ろしさと悲しさを、同じ人間同士で殺し合う愚かさをリアルに伝えてくれる。
    とても深くて重いテーマを扱っているので読んでいると心が疲れますが…名作です。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「とても深くて重いテーマ」
      生きるために殺し、生きるために裏切り、理想を追って斃れる。そんな風に人を焚き付けるモノは何なんだろう?
      坂口尚は...
      「とても深くて重いテーマ」
      生きるために殺し、生きるために裏切り、理想を追って斃れる。そんな風に人を焚き付けるモノは何なんだろう?
      坂口尚は、ユーゴ解体を見ずに亡くなられた。もし生きていたら、どんな「石の花」を描いただろう?
      2012/12/18
    • 05さん
      読了したのが昔過ぎてかなり話の内容忘れてました。作者はすでに鬼籍に入られたのですね。再度読んでみたいです。
      読了したのが昔過ぎてかなり話の内容忘れてました。作者はすでに鬼籍に入られたのですね。再度読んでみたいです。
      2020/05/16
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      手元には、この文庫版がありますが、絵が巧いので大きな判で再読したいと思っています。古本屋で探さなきゃ、、、
      手元には、この文庫版がありますが、絵が巧いので大きな判で再読したいと思っています。古本屋で探さなきゃ、、、
      2020/07/16
  •  仕事上の必要があって、坂口尚の『石の花』全5巻を再読。

     以前に何度も読んでいるのに、読み始めると作品世界にぐいぐい引き込まれ、改めて感動してしまった。やはり名作だと思う。

     旧ユーゴスラビアが第2次大戦中にナチスドイツの侵攻で分割・占領され、1945年に解放されるまでの激動の5年間を描いた大河マンガである。
     対独パルチザンに加わる少年クリロを中心とした群像劇であり、“『戦争と平和』のマンガ版/ユーゴスラビア版”という趣もある。

     5つの民族・4つの言語・3つの宗教・2つの文字を持つ複雑な国であったユーゴ。その入り組んだ現代史が巧みに作品に組み込まれ、知識のない日本人にもすんなり物語の中に入ることができる。また、強制収容所での大量虐殺など、ナチスの蛮行についても理解が深まる。

     妙に観念的になってしまうラストにはちょっと首をかしげるが、作品全体の素晴らしさの前では、それは瑕瑾にすぎない。

     なんといっても、絵がよい。うまいのはもちろんのこと、画面構成や構図などがいちいちバシッとキマっていて、ハイセンスなのだ。
     とくに、全編冒頭のカラーページのなんと見事なこと。1ページ1ページが立派な絵画作品のようだ。

     坂口さんには、某出版社の忘年会で一度だけお目にかかったことがある。背が高くてハンサムなカッコイイ人だった。
     49歳という若さでの早逝が、いまさらながらつくづく惜しまれる。

  • 20171108読了
    1996年出版。第二次世界大戦中にドイツの侵攻を受けた、ユーゴスラビアの歴史。殺戮の場面が多くて読んでいるともう勘弁と思うけれど、それが戦争の現実。多民族国家であったり隣国と地続きであったりと、日本と条件がずいぶん違うから感覚としてなかなかピンとこないユーゴの歴史を、少しでも知ろうとして読んでみた。米原万里の著作で知った漫画。

  • 戦争の複雑さを考えさせられた。敵はナチス・ドイツだけではない。
    同じ民族間でも、主義主張が異なれば、明日からは敵になってしまう。
    良い悪いではなく、強い力に人は自然と従っていく。
    だから戦争は無くならない。
    勝てば正義になるのだから、永遠に戦いが終わらない。
    無限地獄だ。そうすることで自分を守るしかなくなっていく。
    人は弱い。人は怖い。でも、やっぱり強い。
    どんな状況でも生き抜こうとする力は、
    きっと何かを変える原動力になると信じている。

  • ユダヤ人を美化し過ぎてる。しょーがないか。正直この手の話はうんざりなんだけど読んどかないとと思って読んでる。ツライ。

  • 憲法改正や、“愛国心を育む”教育、武器輸出や領土問題など「平和」に関わる問題が山積している今こそ、多くの人に読んで欲しい名作。
    私も自分の子供が大きくなったら必ず読ませたい。


    物語中に少ししか出て来ない登場人物であっても、その一人一人を通して、世界に、そして身近にある矛盾が描かれており、その都度考えさせられる。

    終戦後、主人公は問う。
    「あなたの考えている“平和な日常生活”とはどのようなものなのか?」

    …私にとっての平和は、誰かにとっても平和なのだろうか?

    「今生きている私たちの誰一人、まだ真に平和な世界などというものを経験したことがない。」
    これが真実である。

    これまで“平和のために”自分にできることはあまりないように思ってきた。
    しかしそもそも平和とは何か?
    真に平和な世界とはどのような世界なのか?
    そのことを懸命に考え、イメージを模索し続けることが、平和のために、と声を張り上げ、武器を取ることよりも先にすべきことだったのだ。

  • 後世に残さなければならない名作です。

  • 断捨離本、2013春。

  • 第二次大戦中の旧ユーゴパルチザンを描いたもの。40年以上前のものですが、ユーゴ内戦を起こすに至った要因は、第二次大戦前から何も変わっていなかったことがよくわかります。

  • ユーゴの歴史が分かった

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著者プロフィール

坂口尚(さかぐち ひさし)
1946年5月5日生まれ。高校在学中の1963年に虫プロダクションへ入社。アニメーション作品『鉄腕アトム』『ジャングル大帝』『リボンの騎士』等で動画、原画、演出を担当。その後フリーとなり、1969年、漫画雑誌「COM」誌に『おさらばしろ!』で漫画家としてデビュー。以後多くの短編作品を発表。アニメーションの制作にも断続的に携わり、24時間テレビのスペシャルアニメ「100万年地球の旅 バンダーブック」「フウムーン」等で、作画監督、設定デザイン、演出を担当。1980~82年、代表作の一つとなる『12色物語』を執筆。1983~95年にわたって、長編3部作となる『石の花』『VERSION』『あっかんべェ一休』を発表。1995年12月22日逝去。1996年、日本漫画家協会賞 優秀賞を受賞。

「2019年 『坂口尚 トム=ソーヤーの冒険』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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