石の花(3)内乱編 (講談社漫画文庫)

著者 :
  • 講談社
3.93
  • (15)
  • (14)
  • (16)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 171
感想 : 6
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (282ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062602464

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 2022.7.3市立図書館
    1941年秋から1943年冬。ユーゴのゲリラはパルチザンとチェトニクで敵対して内乱状態。敵か味方か、敵の敵も味方かどうかわからないし、味方が真に味方かどうかさえわからない混乱。マイスナー大佐に近づこうとするモルトヴィッチが不気味。マイスナー対しあもフィーを匿っている他にも秘密がある様子。16歳になったクリロもフィーも、イヴァンやミルカ、ミントらもたがいの生存を信じながら孤独にそれぞれのやりかたで戦っているがなかなかつらい。

  • 88pのクリロのモノローグ。

    目を閉じると……いつか教室で誰かがおどけて、クラスがドッとわいた時や、村祭りで賑わった晩の広場にいるんじゃないかと思った――。
    不思議だ、ここは戦場じゃないか。
    昨日も おとといも、仲間が死んでいった。
    いつ戦争が終わるのかもわからない。
    それなのに笑った。
    それだから笑ったのか……。
    (……空襲……)
    操縦士の顔が見えた。人間だ。人間だった!!
    ……
    一分だったか、一時間だったか、わからない。
    もう誰も笑っていなかった――。

    201pのマイスナーのモノローグ。

    ナチスの将軍の成り上がり者どもには、このすばらしさはわからん……。
    私が守る……!
    芥と汚物に生まれたものたち……。
    そしてこれらを想像した人々よ。
    偏見の渦に耐え、迫害にめげず、闘った人々よ。
    真紅のバラたちよ。
    あなたたちもまた勇敢なる真の戦士だ!

  • 20180321読了
    1996年発行。連載自体は1984~85年。ユーゴスラビアがゲリラ同士の内乱に突入する。
    20180102蔵書

  • 断捨離、2013春。

  • 第二次大戦中の旧ユーゴパルチザンを描いたもの。40年以上前のものですが、ユーゴ内戦を起こすに至った要因は、第二次大戦前から何も変わっていなかったことがよくわかります。

  • 女戦士リジュ ヤンコ 劣等者の淘汰 虹は目的 行動は戦いそのもの 真紅の薔薇 剣 ウスタシ ミント クリスマス フィー

全6件中 1 - 6件を表示

著者プロフィール

坂口尚(さかぐち ひさし)
1946年5月5日生まれ。高校在学中の1963年に虫プロダクションへ入社。アニメーション作品『鉄腕アトム』『ジャングル大帝』『リボンの騎士』等で動画、原画、演出を担当。その後フリーとなり、1969年、漫画雑誌「COM」誌に『おさらばしろ!』で漫画家としてデビュー。以後多くの短編作品を発表。アニメーションの制作にも断続的に携わり、24時間テレビのスペシャルアニメ「100万年地球の旅 バンダーブック」「フウムーン」等で、作画監督、設定デザイン、演出を担当。1980~82年、代表作の一つとなる『12色物語』を執筆。1983~95年にわたって、長編3部作となる『石の花』『VERSION』『あっかんべェ一休』を発表。1995年12月22日逝去。1996年、日本漫画家協会賞 優秀賞を受賞。

「2019年 『坂口尚 トム=ソーヤーの冒険』 で使われていた紹介文から引用しています。」

坂口尚の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×