のんのんばあとオレ (講談社漫画文庫)

  • 講談社 (1997年7月10日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (407ページ) / ISBN・EAN: 9784062603331

作品紹介・あらすじ

遠い昔…そこに夢の楽園があった―――。 「美和」が売られて行く夜、亡くなった美和のお母さんが美しい火の玉になっておくり出した…。目に見えなくとも何かいる…。著者の原体験を描く感動の少年時代。

みんなの感想まとめ

子供の視点から描かれる昭和初期の世界は、不思議と現実が交錯する魅力的な物語です。著者の少年時代を背景に、妖怪や家族との温かい関係が織りなすエピソードが、時に切なく、時にユーモラスに展開します。特に、の...

感想・レビュー・書評

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  • 「夏ものがたり―ものがたり12か月」の本の中で
    水木しげるさんが妖怪に興味を持った
    のんのんばあとの出逢いの話を読んだことがきっかけで
    ぜひ読みたいと購入した本書。

    のんのんばあは物事のすべてに垣根を持たず
    命を尊み、自然を畏れ敬い、子供とも同じ目線で
    大切なことを語りかけてくれるステキな人。

    まだ昭和の始まりの混沌とした日本の古き良きものと
    無知故に今の日本とはまた違った悪い面を抱えた時代。
    その時代の日本の大人としては柔軟かつ想像力に豊な父と
    大らかな母、兄弟、祖母のようなのんのんばあ、
    多感な少年期の水木さんに甘酸っぱさと切なさを
    教えてくれた女の子たちとの出逢いと別れ。

    大好きな"小豆はかり"や、「桜大の不思議の森」にも登場した
    "ひだる神"の話があったのもうれしかった!

    どんな生活の中で何を感じ、何を想い、どう成長してきたのか
    運命と縁に導かれて作られていく水木先生の誕生ストーリー。

    • nejidonさん
      あやさん、こんにちは♪
      のんのんばあ、懐かしいです!
      こんな風に年をとりたいと、ずうっと思っています。
      水木さんの漫画は小さな頃から読んでい...
      あやさん、こんにちは♪
      のんのんばあ、懐かしいです!
      こんな風に年をとりたいと、ずうっと思っています。
      水木さんの漫画は小さな頃から読んでいますが、ファンだと言ったら「ええ~!?」って女子に一斉にひかれたことがあります(笑)
      時は移り、それが今や・・分からないものですよね。
      久々に読んでみたくなりました。
      素敵なレビュー、ありがとうございます!
      2013/07/26
    • 山本 あやさん
      [♥óܫò]∠♡nejidonさん

      nejidonさん、こんにちはー♡

      のんのんばあ、ステキですねー[^-^]
      変な枠がなくて、人の目を...
      [♥óܫò]∠♡nejidonさん

      nejidonさん、こんにちはー♡

      のんのんばあ、ステキですねー[^-^]
      変な枠がなくて、人の目を気にしたり
      見栄を張ったりすることなく、大切にすべきことを
      大切にできるように教えてくれる優しい分別のある大人で
      のんのんばあの1つ1つにじ~んとしますよね。

      水木さんで引かれるんですか!?
      水木さんの作品は鬼太郎ぐらいで、ほとんど
      子供の頃は読んだこともなかったんですが
      妖怪の本が大好きで、子供の頃からいろんな妖怪に夢中でした。

      虫もホラーも大好きだし、女子の感覚からは
      遠い…のかもしれません…[笑]
      切ないお話も多かったけど、のんのんばあの小説も買ってあるので
      これから読むのが楽しみです~っ[*Ü*]
      nejidonさんもぜひぜひ妖怪の夏をご一緒しませんか~♡[笑]
      2013/07/26
  • 水木しげる追悼の意を込めて再読。
    昔NHKでドラマをやっていたが、それが面白くて今でも鮮明に覚えている。
    境港=鬼太郎ロードで賑わっているが、賑わう通りを一本脇に入ると、ついと鄙びた港町が現れる。あそここそが、しげーさんの故郷なのだと、久しぶりに読んで実感した。
    1922年生まれのしげーさんが、12歳くらいの時の話だから、時は1934年とかその頃。この境港でも人身売買がされていたことが驚きだった。神戸の芸者置屋に売られて行く7歳の少女。東京から肺病で療養に来て亡くなっていく女の子。銀行で働く傍ら活動映写機を使って映画館を始めたり、「勉強なんて落第しない程度にやっておいたらええ、今は今でしか財産をいっぱい作ったらええ」と言うへたれだけど素敵なお父さん。
    鬼太郎よりももっと現実的な世界だけに、リアルな時代を生きる人を感じられて面白い。

    子どもだからってごまかさないで真剣に話してくれるのんのんばあと、しげーさんは十万億土で再会していることだろう。
    それにしても、コテコテの境港弁は、鳥取歴弱冠2年の私にはまだまだ到底未知の言葉だでね。

    ——————————————————
    それはなあ
    千草さんの魂がしげーさんの心に宿ったけん心が重たくなっちょるだがね。
    でもしばらくするとその重たさにも慣れるけん。心配はいらんよ。
    身体は物を食うて大きくなるけど
    人の心はなあ いろんな魂が宿るけん 成長するんだよ
    小さい頃からいろんな物を見たり触ったりしてきちょるだろ
    石には石の魂があるし 虫には虫の魂があるけんなあ
    そげんさまざまな魂が宿ったけんしげーさんはここまで成長したんですなあ
    でも ときに宿る魂が大きすぎることがあってなあ
    これから先はもっともっと重たい魂が宿るけんなあ
    でもしげーさんの心もその重たさをもちこたえるぐらいに大きくなって
    大人になっていくんだでね

  • 水木しげるの鳥取県・境港での幼少期を描いたお話です。
    昭和初期、1930年代頃の出来事でしょうか。
    私が生まれるずっと前、まだテレビやゲームもなかった時代の物語です。

    子供にとって、世の中は不思議なことだらけ。
    のんのんばぁがそれを妖怪の仕業だと教えてくれることや、その対処法もとてもユニークで、興味深く読めました。

    また、お父さんがとても賢い人で、哲学的なことも幼いゲゲにわかりやすく教えてくれるのが印象的です。
    賢いけれどマイペースなお父さん、それをしっかり支えるお母さん、真面目なお兄ちゃん、素直で可愛い弟と、ゲゲの周りの家族もとても魅力的です。

    一方で、松っちゃんや千草さんなど、子供が病気で亡くなってしまうことが日常にあった時代なのだと感じました。
    友達を亡くした悲しみを抱えるゲゲに対して、お父さんが
    「その悲しみは宝だ。ええ思い出をもらったな」
    と声をかける場面がとても心に残りました。

    また、勉強をそっちのけで絵を描くゲゲに対して、
    「勉強なんか落第しない程度にしたらええ」
    とたびたび呼びかけるお父さんも素敵です。

    怪談界隈でも小説家界隈でも漫画家界隈でも、水木さんは多くの人に愛されている印象がありますが、そうした人間性はこのような幼少期の経験から育まれたのだと感じました。
    もちろん、その後の戦争体験も大きく影響しているのでしょうが。

    水木さんの著書の中でも、比較的ほのぼのとした雰囲気で読める良い漫画でした。

  • 30年以上前NHKドラマで見てから
    ずっと読みたかったんだ
    水木しげるの原点

  • 水木しげるの少年時代を綴った漫画。エッセイなどでよく出てくるのんのんばあが年は離れていても水木さんの友達のようでおかしい。ガキ大将をめぐる争いがすさまじく、よく死人が出なかったなと思う。水木さんが恋する女の子と常に悲しい別れになるのが切ない。昔は簡単に人が死んでいった。そういう時代に妖怪信仰があったのは自然なことなのだろう。水木さん一家も味わい深い。何度でも読み返したくなる名作。

  • その悲しみは宝物だ。えけ思い出をもらったな。勉強なんか落第しない程度にしたらええ。それよりいまは今でしか作れん財産をいっぱい作ることだ。それがいつか役に立つ時がくるけんなあ。

  • こういうのこそ小学校の教科書にでもすればいいんじゃないか。学がなくてもきちんと物事が見えていて自分で考えて判断を下せるのんのんばあや、掴みどころのない香具師のようにも見えるけど大らかでユーモラスでキチンとした哲学を持っている父ちゃんのしげーさんにかける言葉が一々沁みる。悲しいこと辛いことがあっても、そんな大人たちの助言も聞きながら、大切なことを自分で拾い上げてそれを大切にできる人間の成長が見られて嬉しくなる。

  • 水木しげるの妖怪百鬼夜行展にて購入。すごくよかった…。子どもたちの戦いはすさまじいわ、はしかや病気で友だちは死んでしまうわ(今の時代と違い死が身近にある)、ラブレター公開されて死にたくなる気持ちわかるわ、子どもが芸者小屋に売られていくわ、、でもしげーさんのお父さんお母さんはユーモラスながらいいこと言ってくれる。のんのんばあは真面目に妖怪や世間のこと話してくれる、親身になってくれる。(物理的に)別れて行った女の子たちや妖怪からの学び。妖怪が間近な時代のお話。

  • 漫画だからさらっと読める。
    時代や地方性など、今、私たちが生きる現実とは
    多々違うこともあるけど、大事なことは変わらないんだなあと思える。

    のんのんばあの言うことには、重みがある。
    お父さんもダメ親父のように見せかけて、
    ちゃんと大事なことを言っていた。
    「その悲しみは宝物だ。ええ思い出をもらったな。勉強なんか落第しない程度にしたらええ。
    それよりいまは、いまでしか作れん財産をいっぱいに作ることだ。それがいつか役に立つときがくるけんなあ。」
    「男にとって女は教師だよ。学校なんかじゃ教われないいろんなことを教えてくれる。
    学校なんかやめてもええが、女に恋することをやめたらあかん。」


    千草を亡くし、悲しみに暮れるしげーさんに
    話すのんのんばあの話は、私にも優しく響いた。

    亡くなった人の魂が自分の心に宿るから、
    心が重くなる。
    でもしばらくすると、その重さにも慣れるから、
    心配はいらない。
    身体は物を食べて大きくなるけど、人の心は
    いろんな魂が宿るから成長する。
    もっともっと重い魂が宿っても、その重たさを
    もちこたえるぐらいに、人の心も大きくなって
    大人になるのだと…

    ものすごくじんときた。
    こんなことを言ってくれる大人がそばにいたこと、
    作者の水木さんは幸せだったんだなあと思う。

    この世は、人間だけが幅を利かせて
    生きて良いわけではなく、ちゃんとあちらの世界の
    人?物?にも敬意を表さなくてはいけないこと、
    しみじみと感じる。

    ところどころに出てくる妖怪も、怖いけど
    どこか可愛いところもあって、日本の風土や
    風習に由来してるんだろうなあと思わせるところが
    ある。小豆ばかり…が特に好き。

    ラストのお話、美和ちゃんのお話は
    切なかったなあ。
    1人浜辺でゆらゆらと揺れる光、
    美和のお母さんと話す姿、きっと本当に
    お母さんの魂だったんだろうなあ。
    自分で決めて、神戸に芸者として売られて
    行くことを受け入れていた。

    不幸の中にある幸せの芽…
    生きる目標が定まったということはある意味、
    幸せかもしれない。

    大事な場面で出てくる、お父さん、
    良いこと言うなあ。ら
    あの時代、本当に子供が売られるみたいこと、
    あったんだろうなあ。

    のんのんばあが言うには…
    こちらが優しい気持ちで向き合うたら、
    霊も優しくなるもんでなあ。
    あるんだろうな、私には見えない世界も。
    面白かった。水木さん、すごい。

  • どこからどこまでが、フィクションでノンフィクションなのか不思議なお話
    作者の水木しげるにとっては全て本当のことなんだろうなぁ、と
    不思議体験をこんな日常茶飯事は大変だろうけど、妖怪にはやっぱりあってみたいなぁと童心に帰りました

  • 妖怪ファン、水木ファンを自認している私なんだが、実際に彼の作品に触れた機会は、その殆どが幼少期に限定される。それ、ファンちゃうやんって話だけど、好きなもんは好きなんだから、ファンという立場を貫くことにする。そんな、なんちゃってな私は、本作を読むのも今回が初めてだったりする。当然、のんのんばあという存在と、彼女がしげさんに与えた影響も知ってはいたのだが、今回読んでみて、ばあのイメージがだいぶ違っていたことを知った。もっと偏屈なばあを勝手に思い描いていたから、ちょっと意外というか、勝手に違和感を持ってしまった。でも、なるほどしげさんに大きな影響を与えただけはあり、不思議な気配のある、魅力的な女性だった。たまにふと出てくる妖怪たちも、主張し過ぎてなくて良い感じ。

  • 密かに水木先生の最高傑作と思ってます。

  • 鳥取、境港市にある水木しげる記念館を訪れた際に購入。
    昭和初期の著者の少年時代をコミックエッセイにしたもの。
    水木さんが妖怪に造詣が深くなるきっかけとなった「のんのんばあ」との暮らし。初恋の女の子との死別や、友達が身売りされるのに助けてあげられないことへの無念、隣町の子どもたちとの戦争?など、現代ではなかなか考えにくいさまざまな経験が水木さんを作っていったことがわかる。
    身近な人々との心温まる交流の中で成長することで、水木さんが形作られていったのだなあと思う。
    また、ちょいちょい妖怪が出てきて水木少年とやり取りを交わし、現実なのか?空想なのか?分からなくなってしまう場面もある。
    また、「妖怪が出るから」と風呂桶をきれいに洗ったり、「妖怪に連れて行かれる」と気に病んだり、暮らしと妖怪とが非常に近かった時代の様子も見られて興味深い。

    記念館では、水木さんが戦争に従軍することになった絶望や戦争の凄まじい経験などを見ることができたが、この本にはそこまで書かれていない(12歳くらいまでか)。

  • 漫画よりドラマが好きなのですが...

    戦前の水木しげるが小学生だった頃のお話。

    売られていく美和ちゃんが不憫でならず、茂はついお父さんに「美和を買うてくれ!」と言ってしまい、お父さんは「私には人買いの真似をしろというのか!」と茂を叱ります。
    ですが、茂の気持ちに寄り添いながらもとても現実的で大事な話をします。

    父「百歩譲ってあの子を買うとしよう。して、その金はどうする?」

    茂「じいちゃんに借りる」

    父「肝心なところを人に頼ってどうする。この家を売るか?」

    茂「え!いや、オレはそげなことまでは...」

    と言葉が出ない。

    父「いいか、茂。本気で人を幸せにしようと思ったら、自分が傷つくことくらい覚悟しなければならんのだ。あの子は幼い身で不憫ではあると思うが、不幸の中にも何かしらの幸せの芽はあるものだ。」

    ※私の頭の中にあるものなので正確ではないと思います

  • 見えないものを理解するために補助線のごとく妖怪を設定することは意外と本質を突くのだなと納得した。

  • 生(き)そのままに表される、密度の濃い漫画。

  • ほのぼのとした温かい気持ちになれる漫画。

  • 新刊(文庫・千葉2)
    ※蔵書?下北沢あるかも?

  • 図書館で借、水木ワールド

  • 心が豊かですね。

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著者プロフィール

水木 しげる(みずき・しげる):1922年鳥取県境港市出身。太平洋戦争に従軍し、戦地で左腕を失う。戦後、魚屋、輪タク屋、アパート経営などを経て紙芝居を描き始めたのち漫画家に転じる。講談社児童まんが賞、日本漫画家協会賞文部大臣賞、仏アングレーム国際漫画祭最優秀作品賞ほか受賞歴多数。91年紫綬褒章、2010年文化功労者。代表作に『ゲゲゲの鬼太郎』『悪魔くん』『河童の三平』『総員玉砕せよ!』『日本妖怪大全』などがある。15年逝去。

「2024年 『水木しげる厳選集 虚』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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