- 講談社 (1998年4月15日発売)
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感想 : 33件
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Amazon.co.jp ・本 (240ページ) / ISBN・EAN: 9784062632201
作品紹介・あらすじ
死を考えることは、生きることを学ぶこと。ひとつとして同じではない、人の死。それを看取ることで学べた、生きることの意味、愛することの尊さ……。それは死にゆく人々から、生きる人たちへの贈りもの。内科病棟で働く看護婦が出会った様々な死。その死を通して、私たちに生きることの意味を問いかける問題作。名作エッセイ。
みんなの感想まとめ
死にゆく人々との出会いを通じて、生きることの意味を深く問いかける作品です。現役の看護師が描く臨床体験は、病院という場が生・老・病・死という人間の四苦が交錯する場所であることを実感させます。特に、死が迫...
感想・レビュー・書評
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現役の看護師がその臨床体験から見た「人間が死ぬ」というのは一体どういうことであるかを実に生々しく記されております。病院というところは人間の四苦―生・老・病、そして死が交錯するところなんだと思いました。
僕の妹が今年の春からとある病院で看護師として働いてるんでそれが縁なのかどうかはわかりませんが、偶然書棚にあったこの本を手にとって読んでいました。『生きる』・『病む』・『老いる』そして、『死ぬ』これは仏教における人間の『四苦』に当たるのですが、僕が以前とある友人に
「病院って言うのは仏教で言う『四苦』がモロに出てくるところだねぇ」
というと、彼もまた
「そうだねぇ」
と妙に納得していたことをこの記事を書いていて思い出しました。
ここに記されているコトはすさまじく、『死』が差し迫った人間とはここまで人間の持つ「本性」がむき出しになるのだと、読んでいて空恐ろしささえ覚えました。特に、マンションや貸しビルなども持っている資産家の息子と娘が、その遺産をめぐって血みどろの争いを繰り広げるところが印象に残っています。僕は今のところ、病院へ長期入院という形ではお世話になっていないのですが、
いつかお世話になるときが来るだけに、その心構えとして読んでおいてよかった、と思えます。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
看護学校で、ターミナルについて考えてみる授業で手に取った本です。
人間がなくなるって、なんて重いことなんだろう
なんて悲しいことなんだろう
なんで生きてるものはみんななくなってしまうの?
なんて、当たり前のことを何度も何度も反芻してしまいました。
死はだれにでも平等に訪れるもの
ならば生きている時間を精一杯過ごそう
なんてことはわかっているんだけど
そう簡単にいかないのも
すべてが一筋縄にいかないのが
きっと、生きるってことなのかなあ
私はどうやって生を終えたいのかな
なんてことも考えるきっかけになりました。
これから、ずっとずっと考え続けて生きていくんだと思います。 -
今まで有名著名人の死の瞬間や生き様の本を多く読んできましたが、やはりこの本がいちばんインパクトがありました。
それは多分最後の最期を看取って体感した看護婦(いまは、看護士か・・・)の方が書かれた本だからだと思います。
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永見純子先生 おすすめ
43【専門】490.15-M -
ままならぬものとは知りながらも、親や自分の歳を考えずにはいられない。ボケたくはないと思っていたけど、こういう幸せなボケ方もあるのだと最後の症例にはびっくり。
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人は必ず死ぬのだと改めて考える機会となった。
どのように亡くなるかは、誰にもわからないし、伝えたい気持ちはその都度伝えておくべきと感じた。(実際難しいのだけど)
どんなつらい状況においても、ふっとした瞬間に笑顔がみられたりすると、接する側も嬉しくなるものだ。~家族を安らぎへ導いた母の死~は心にスすーっと入ってきて、私の心も温かくなった。 -
こういう人達もいるのだな、という軽いものから
ちょっとこれは…という人達まで。
世の中の年を取った女性達が、どうしてああも
嫁や他の女性につらく当たるのか、が
ちょっと分かったような…。
言っている意味は分かりますが、その負の遺産
渡されても困ります。 -
私は今まで「死に様」は「生き様」を表し、立派な生き方をされてきた人は、死ぬ間際まで立派に過ごされると思って疑いませんでしたが、本書を読んで、そうとも限らないのだと知りました。
「死に方を見て、その人の生き方まで判断するということは、死というものを甘く見ている気さえします」という文と実例を読んで、死は容赦なく生々しいのだと感じました。 -
摂南大学図書館OPACへ⇒
https://opac2.lib.setsunan.ac.jp/webopac/BB99699054 -
『泣くな研修医』を読了後、積読だった本書を読む。看護婦が綴ったですます調の文章が、やわらかく脳内に入ってくる。ガンをはじめ重篤な症状で内科病棟へ入院してくる患者と死という重い現実に向き合う看護婦。人間の良い面、悪い面を垣間見る厳しくもやりがいのある職業ということが伝わる。生物は生まれた瞬間から死へ向かう宿命を負う。ピンピンコロリと逝ければ幸せなんだろうな~。最後の章に、本人が苦しまず、家族も納得できる死のエピソードが配され、良い読後感を得られた。
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お薦めの一冊です
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稲田千明先生、永見純子先生 おすすめ
39【教養】490.15-M -
感慨深いものがあった。親世代が平均寿命の年を迎え死についてはよく考える。この本には病死の人メインで、病気の痛みはその人の人格を変えると書かれてあり怖くなった。痛みが人格を変えるとわかっていても最期が近ずいた時、その人がどう生きるかでその人の評価が変わってしまう。誰もが一番恐怖している「死」だからこそ、動じず立派でありたい。でも、なかなかそうはいかないんだろうなぁ。
それにしても過酷な看護師さんの仕事には頭が下がる。 -
難しくなく、読みやすい文書。
家族を看取る前に、読んでいたかった。
少し古い本ですが、この方の書いたものは、どれもおすすめ。 -
内科病棟で働く看護師であった著者が経験した様々な死。。避けられないとわかっていながら語ることを避けがちな話題。「死というのは誰もが行くところへ先に行くこと」この言葉が年を追うごとに身近にかんじる。
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死についての哲学本と思いながら読んでました。悲しい気持ちになりますが、死を考えさせてくれる本でした。患者に関わる仕事は大変だなと改めて思いました。
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ふと考える。
疑問に思っていたときに
本屋でみつけて買ってみた。
読みながらも読み終えてもたくさんのことを深く考えた。自分にかなり刺激が強くシビアだったけど中には温まるお話もあった。
もう少し時間を空けてからまた読み直したいと思う。 -
宮子あずささん大好き
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【本の内容】
死を考えることは、生きることを学ぶこと。
ひとつとして同じではない人の死。
それを看取ることで学べた生きることの意味、愛することの尊さ──。
それは死にゆく人々から、生きる人たちへの贈りもの。
内科病棟で働く看護婦が出会った様々な死。
その死を通して、私たちに生きることの意味を問いかける問題作。
[ 目次 ]
[ POP ]
人は誰だって死ぬ。
そうとわかってはいても、いざ自分が死ぬとなるとどうか。
ちゃんと向き合えるだろうか?
刊行当時30歳、内科病棟で働く経験7年目の看護婦だった著者は、何人もの患者の死を見つめてきた。
親のみとりのために家族の関係がこじれてしまったり、苦しい闘病のさなかにも日常のささやかな喜びを見いだしたり――。
一つとして同じものはない人の最期を、20の章につづる。
それは生きることについて考えることでもある。
いい生き方をしておけば、いい死に方ができるのか。
著者はそうではないという。病の苦痛は、時に人格さえも変えてしまう。
明るかった患者が看護婦に心を開かなくなるのを目の当たりにして、著者は無力感にさいなまれもする。
〈死に方を見てその人の生き方までを判断することは、死というものを甘く見ている気さえします〉
まっすぐに、謙虚に死を見つめるそのまなざしは、冷静だがやさしい。
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
著者プロフィール
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