ステップファザー・ステップ (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 7472
レビュー : 909
  • Amazon.co.jp ・本 (362ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062632850

感想・レビュー・書評

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  • 盗みに入ろうとして天災に遭い(これぞ天罰?)、隣の家に落っこちて倒れているところを助けられた泥棒の男。
    中学生の双子「哲」と「直」は、通報しないかわりに「お父さんになってほしい」と頼む。
    二人の両親は、それぞれ愛人と駆け落ちしてしまい、二人きりで家に住んでいるというのだ。
    当初は弱みを握られてしぶしぶ、だった泥棒だが、徐々に双子と情を通わせていくようになる。

    宮部みゆきには珍しいのでは?こんなにあっけらかんとしたコメディタッチのミステリー。
    「ブレイブストーリー」や「英雄の書」みたいな子どもを主人公にしたファンタジーを書きながらもご都合主義には走らず、重い現実を主人公に背負わせ、なんだか暗さを残してしまったり、ミステリーで超能力者を登場させながらも「ほんとにあるかも」というリアリティあるストーリーに仕立てるのが宮部みゆきなんだ。
    と勝手に思っていたんだけど、この本はファンタジーでもなければ超能力者が登場するわけでもないのに、「いやいや、そりゃないでしょ!!(笑)」と笑いとばせるような明るさがありました。
    20年前くらいに書かれた本なので、ワープロやら留守電やら、ちょっと時代を感じるところはあったり、そこも面白い(笑)

    表紙を見て、「知ってるこの絵…」としばし考え、あ、荒川弘だー!とわかったときはちょっとうれしかった。
    脳内イメージはずっとこの絵のまんまで読み終えた。
    そのうちこの登場人物で長編を、という構想を持っておられたようですが、今に至るまで続編がないようで残念。話の中で出てくる推理の方がしっくりくるような、現実味のない双子の家族設定に、何か裏があるのかなぁ、と気になるのだけど。

    • まろんさん
      宮部さん初期の作品ですよね。
      かなり前に読んだのですが、大好きです♪

      ブツブツ言いながらも面倒見がよくて、
      双子が可愛くてたまらなくなって...
      宮部さん初期の作品ですよね。
      かなり前に読んだのですが、大好きです♪

      ブツブツ言いながらも面倒見がよくて、
      双子が可愛くてたまらなくなっていく泥棒さんが素敵で(*'-')フフ♪
      双子も、大人びて冷めているかと思うと、急にほろりとするような発言をしたりして
      人のいい泥棒さんならずとも、そばにいてあげたくなっちゃうかも、と思ってしまいますよね(笑)

      中学生の、大人でも子どもでもない微妙な感じがとてもよかったので
      ドラマ化された時、双子が小学生になっていることに愕然とした私でした。
      2012/11/15
    • マリモさん
      まろんさんこんにちはー!

      これは初期ですねー、宮部さんって、読んでも読んでも「まだ読んでないのがある・・・!」っていう作家さんです(笑)。...
      まろんさんこんにちはー!

      これは初期ですねー、宮部さんって、読んでも読んでも「まだ読んでないのがある・・・!」っていう作家さんです(笑)。あと東野さんも。
      双子が可愛いですよね。テンパって、自分が直なのか哲なのかわからなくて確認を求めてくるシーンが何か好きでした。

      私はドラマ見てないんですが、確かに小学生設定は幼すぎる気がしちゃいます。
      ちょうどいい歳の双子の子役が見つからなかったという大人の事情?があったのかもですね。
      2012/11/15
  • あれ?これ、大沢在昌さん?て確認しちゃうほど何だか似てた♪ハートフルな物語り。どんどん愛情が湧いちゃって、しまいには嫉妬でスネちゃう「お父さん」が読んでてクスクスしちゃった!本当の親が帰らないで、このまま3人が一緒に居て欲しいな~なんておもっちゃいました。

  • 孤独で淡々と仕事をこなす泥棒が、ひょんなことから双子の小学生男子の“お父さん”に。泥棒、偽札、誘拐と物騒なワードがたくさん出てくるのに、双子と不器用なお父さんとのやりとりにほっこり。
    ふふっと笑える、あったかいストーリーだったな(´-`)

  • ライトな感じで読み易い。泥棒が双子の父親代わりになる話なんだけど、コメディータッチで笑える。読んでいく内に泥棒の感情移入が伝わって来る…この本を読むと、どんな悪い奴でも幼い子供から頼られたら嫌とか、出来ないとか言えないんじゃないんだろうなー…そんな心が芽生えて主人公が色々と擬似的なダメな親になった時の、やさぐれる様は切なくもあるし理解できるような気がする。恋愛と違ったものが芽生えるんでしょう。自分の血の繋がった子供なんてこんなものじゃないのがわかる!が、この本を読むと理不尽な世界もあるのだろう…でも、私は絶対に出来ないと思った。無理!笑
    最近読んだ本の泥棒の気持ちが「掏摸」と重なった。

  • let it be..
    誘拐犯にじぃちゃんが何したか気になるw

  • 息子が図書館から借りたので、続けて読んでみた。
    宮部みゆきというとヘビーなイメージがあるが、ライトなタッチ。双子の会話が面白かった。ステップファザーのステップというのもいい。

  • 連作の短編は最近気に入ってます。
    この作品もお気に入りのひとつになりそうです。

    最初は、星新一や筒井康隆の短編を読んでるような軽快なかんじでしたが、最後まで読むとやはり宮部作品でした。軽快感はそのままで。

    父母失踪した双子の子と、裏稼業で生きている男がある日を境に、少しずつ「疑似」家族になっていく物語ですが、重松清氏とはまた違った、子どもに対するほのぼの感がとってもよい感じです。

    双子の父母の失踪の謎や双子が成長したときの続編が読みたいです。

    重たい作品ではないので、気軽に読めます。

  • さくさく読める短編の連作。
    双子ちゃんの台詞割り、交互に話す感じや、
    主人公の語り手としての立ち位置などなど、
    ちょっこし、最後まで腑に落ちなかったというか、
    個人的にしっくり来なかった部分があるので、
    ★一つだけ、ごめんなさい。
    でも、解説も含めると、大満足です。
    エンターテインメント性があって、娯楽として読むのには最高。
    ところどころ、埋め込まれている、
    啓発的なメッセージも身に染みるものがあって、読み応えも抜群。
    ええ本や。

    そういえば、宮部みゆきさんの小説を読むのは初めてでした。
    最初に読んだのが、この作品でよかった。
    他の作品も読みたい!ってすごく思った。

  • ドラマ化で本を知って、荒川さんの表紙に魅かれて購入。
    ドラマは見ていないけど、表紙どおりの利発で大人びてる小生意気な双子と
    その子供に振り回されるちょっと情けない感じの大人のホーム?コメディ。
    基本的には双子に振り回されてるけど、いざというときには
    大人の貫禄をみせてます。

    物語的には完結していないようなので、続刊に期待。

  • 随分前に私の双子の片割れが買ってきたこの本…。
    双子が出てくるお話は「あー、あるある」と言うシーンが有るのですがこれも然り。


    テレビドラマが始まったとのことで、先日読み直しました。



    やっぱり面白い!!
    すっかり忘れていたので、結構ドキドキして読めました。

    父親と中学生の双子の兄弟。擬似親子なんですが、なんだかあの距離感が羨ましいんですよね。

    どうしても双子って、二人の世界になりがちなんですが、泥棒さんがちゃんと二人の間に入ってるんですよ。
    三人の家庭を築いています。仮初めだけど。

    この後この偽家族が一生続く訳がないと思いながらも、作中の双子同様に読者もこの関係がずっと続く事を祈ってしまう。
    そんな素敵な家族のお話しです。
    さて、ドラマの方はどうかな??

著者プロフィール

宮部 みゆき(みやべ みゆき)
1960年、東京都生まれ。1987年に「我らが隣人の犯罪」でオール讀物推理小説新人賞を受賞し、デビュー。1992年『龍は眠る』で日本推理作家協会賞、1999年には『理由』で直木賞、2002年『模倣犯』で司馬遼太郎賞、2007年『名もなき毒』で吉川英治文学賞など、数々の文学賞を受賞。大沢オフィス所属。日本推理作家協会会員。日本SF作家クラブ会員。直木賞、日本SF大賞、小説すばる新人賞、河合隼雄物語賞など多くの文学賞で選考委員を務める。『模倣犯』や『ブレイブ・ストーリー』など、多くの作品がドラマ化や映画化などメディア・ミックスされており、日本を代表するエンターテインメント作家として人気を博している。2019年7月10日『さよならの儀式』を刊行。

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