ステップファザー・ステップ (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 7435
レビュー : 907
  • Amazon.co.jp ・本 (362ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062632850

感想・レビュー・書評

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  • 盗みに入ろうとして天災に遭い(これぞ天罰?)、隣の家に落っこちて倒れているところを助けられた泥棒の男。
    中学生の双子「哲」と「直」は、通報しないかわりに「お父さんになってほしい」と頼む。
    二人の両親は、それぞれ愛人と駆け落ちしてしまい、二人きりで家に住んでいるというのだ。
    当初は弱みを握られてしぶしぶ、だった泥棒だが、徐々に双子と情を通わせていくようになる。

    宮部みゆきには珍しいのでは?こんなにあっけらかんとしたコメディタッチのミステリー。
    「ブレイブストーリー」や「英雄の書」みたいな子どもを主人公にしたファンタジーを書きながらもご都合主義には走らず、重い現実を主人公に背負わせ、なんだか暗さを残してしまったり、ミステリーで超能力者を登場させながらも「ほんとにあるかも」というリアリティあるストーリーに仕立てるのが宮部みゆきなんだ。
    と勝手に思っていたんだけど、この本はファンタジーでもなければ超能力者が登場するわけでもないのに、「いやいや、そりゃないでしょ!!(笑)」と笑いとばせるような明るさがありました。
    20年前くらいに書かれた本なので、ワープロやら留守電やら、ちょっと時代を感じるところはあったり、そこも面白い(笑)

    表紙を見て、「知ってるこの絵…」としばし考え、あ、荒川弘だー!とわかったときはちょっとうれしかった。
    脳内イメージはずっとこの絵のまんまで読み終えた。
    そのうちこの登場人物で長編を、という構想を持っておられたようですが、今に至るまで続編がないようで残念。話の中で出てくる推理の方がしっくりくるような、現実味のない双子の家族設定に、何か裏があるのかなぁ、と気になるのだけど。

    • まろんさん
      宮部さん初期の作品ですよね。
      かなり前に読んだのですが、大好きです♪

      ブツブツ言いながらも面倒見がよくて、
      双子が可愛くてたまらなくなって...
      宮部さん初期の作品ですよね。
      かなり前に読んだのですが、大好きです♪

      ブツブツ言いながらも面倒見がよくて、
      双子が可愛くてたまらなくなっていく泥棒さんが素敵で(*'-')フフ♪
      双子も、大人びて冷めているかと思うと、急にほろりとするような発言をしたりして
      人のいい泥棒さんならずとも、そばにいてあげたくなっちゃうかも、と思ってしまいますよね(笑)

      中学生の、大人でも子どもでもない微妙な感じがとてもよかったので
      ドラマ化された時、双子が小学生になっていることに愕然とした私でした。
      2012/11/15
    • マリモさん
      まろんさんこんにちはー!

      これは初期ですねー、宮部さんって、読んでも読んでも「まだ読んでないのがある・・・!」っていう作家さんです(笑)。...
      まろんさんこんにちはー!

      これは初期ですねー、宮部さんって、読んでも読んでも「まだ読んでないのがある・・・!」っていう作家さんです(笑)。あと東野さんも。
      双子が可愛いですよね。テンパって、自分が直なのか哲なのかわからなくて確認を求めてくるシーンが何か好きでした。

      私はドラマ見てないんですが、確かに小学生設定は幼すぎる気がしちゃいます。
      ちょうどいい歳の双子の子役が見つからなかったという大人の事情?があったのかもですね。
      2012/11/15
  • 双子に気に入られた盗人。
    犯罪小説。金持ちからしか盗まないというところで悲劇ではない。
    犯罪が主ではなく、学校、家庭生活を一部から垣間見る。

    悲惨な話題があり、ご機嫌な話題がある。
    双子からはお父さん役を頼まれ、継父(step father)の気分になる。
    子供がおらず、結婚していないので、親としてはよちよち歩き(step)。

    継父の歩み(step father step)として微笑ましい。

  • あれ?これ、大沢在昌さん?て確認しちゃうほど何だか似てた♪ハートフルな物語り。どんどん愛情が湧いちゃって、しまいには嫉妬でスネちゃう「お父さん」が読んでてクスクスしちゃった!本当の親が帰らないで、このまま3人が一緒に居て欲しいな~なんておもっちゃいました。

  • 孤独で淡々と仕事をこなす泥棒が、ひょんなことから双子の小学生男子の“お父さん”に。泥棒、偽札、誘拐と物騒なワードがたくさん出てくるのに、双子と不器用なお父さんとのやりとりにほっこり。
    ふふっと笑える、あったかいストーリーだったな(´-`)

  • 宮部みゆきさんの初期の頃の作品。
    ユーモラスでハートフルな日常謎解き短編集です。読むと明るく元気になれます。

    両親が駆け落ちしてしまったために、子どもだけで暮らしていた双子たち。その家に泥棒に入ってしまったために弱みを握られ、保護者役を努めながら日常のちょっとした謎解きをすることになった主人公(名は明かされず)。

    とにかく双子と「お父さん」の疑似親子関係と掛け合いがコントのようで楽しい。筆致もかなり軽めなので、さらりと楽しめます。

    読書家にというよりも、読書初心者に『何かお薦めの本がない?』と聞かれたら、名をあげる一冊。
    万人向けのライトなミステリーです。

  • ライトな感じで読み易い。泥棒が双子の父親代わりになる話なんだけど、コメディータッチで笑える。読んでいく内に泥棒の感情移入が伝わって来る…この本を読むと、どんな悪い奴でも幼い子供から頼られたら嫌とか、出来ないとか言えないんじゃないんだろうなー…そんな心が芽生えて主人公が色々と擬似的なダメな親になった時の、やさぐれる様は切なくもあるし理解できるような気がする。恋愛と違ったものが芽生えるんでしょう。自分の血の繋がった子供なんてこんなものじゃないのがわかる!が、この本を読むと理不尽な世界もあるのだろう…でも、私は絶対に出来ないと思った。無理!笑
    最近読んだ本の泥棒の気持ちが「掏摸」と重なった。

  • let it be..
    誘拐犯にじぃちゃんが何したか気になるw

  • 息子が図書館から借りたので、続けて読んでみた。
    宮部みゆきというとヘビーなイメージがあるが、ライトなタッチ。双子の会話が面白かった。ステップファザーのステップというのもいい。

  • 完全に表紙買いです。完全にです。中身を一切確認せずに、表紙だけで買いました。
    買ってよかったです。双子はかわいいしお父さんはおもしろいし、始めてミステリをサクサクと読めました。
    じつはもう5周ぐらいしてます。そのくらい好き。一番好きなのは置き引きされる話かもしれない。

  • 屋根から落ちた泥棒が、助けられついでに弱みを握られ、双子の父親代わりになるお話。
    軽いタッチで読みやすい。個性的で魅力的な登場人物たちの会話は、声に出して笑ってしまうくらい面白い!短編集なのだけど、最初のうちは嫌々だった主人公と双子の距離が、一話ごとにどんどん近くなっていく。「ミルキー・ウェイ」で主人公がやさぐれる様はちょっぴり切なくもあり、可笑しく、そして愛らしい。何度も読みたくなる作品。

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著者プロフィール

宮部 みゆき(みやべ みゆき)
1960年、東京都生まれ。1987年に「我らが隣人の犯罪」でオール讀物推理小説新人賞を受賞し、デビュー。1992年『龍は眠る』で日本推理作家協会賞、1999年には『理由』で直木賞、2002年『模倣犯』で司馬遼太郎賞、2007年『名もなき毒』で吉川英治文学賞など、数々の文学賞を受賞。大沢オフィス所属。日本推理作家協会会員。日本SF作家クラブ会員。直木賞、日本SF大賞、小説すばる新人賞、河合隼雄物語賞など多くの文学賞で選考委員を務める。『模倣犯』や『ブレイブ・ストーリー』など、多くの作品がドラマ化や映画化などメディア・ミックスされており、日本を代表するエンターテインメント作家として人気を博している。2019年7月10日『さよならの儀式』を刊行。

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