恵比寿屋喜兵衛手控え (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 170
感想 : 23
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  • Amazon.co.jp ・本 (408ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062633406

作品紹介・あらすじ

争いは世の常、人の常。江戸の世で、その争いの相談所が恵比寿屋のような公事宿だ。ある日、若者が恵比寿屋を訪れ、兄が知らぬ男に金を返せと訴えられたと相談した。喜兵衛は怪しい臭いを感じとる。事件の真相は如何に? 江戸の街に生きる市井の人々を、愛情込めて描く長編時代小説。第110回直木賞受賞作。(講談社文庫)


争いは世の常、人の常。
江戸の世で、その争いの相談所が恵比寿屋のような公事宿だ。
ある日、若者が恵比寿屋を訪れ、兄が知らぬ男に金を返せと訴えられたと相談した。
喜兵衛は怪しい臭いを感じとる。事件の真相は如何に?
江戸の街に生きる市井の人々を、愛情込めて描く長編時代小説。
第110回直木賞受賞作。

感想・レビュー・書評

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  • 廃棄: 2022年4月22日

  • 一時期、日本橋馬喰町に住んでいたことがあり、ほど近い伝馬町に牢獄があったという話は聞いたことがあったが、訴訟を巡ってこのような制度があったとは知らなかった。もちろん現代とは制度も全く異なるのだが、似たような雰囲気を感じる瞬間もあり、なかなか興味深かった。

  • 再読かと思われ。
    うーん、好みの問題かと思うものの、出だしの文体から何と言うか受け付けられない感あり。我慢して読み切ったものの、その違和感は最後まで拭えず。直木賞って良い意味で軽やかさがあると思ってますが、本作、正直中途半端な感じがしなくもなく。

  • 直木賞、解説:縄田一男

  • 江戸時代の訴訟について、(多分)しっかり調べ、それを背景にした作品。なるほど、そんな風に江戸時代の訴訟は行われたのかと感じさせられる。例えば公事宿の存在からしてそうである。
    主人公やそれを取り巻く人々は無理なく描かれており、またストーリーも訴訟そのものや、それに絡む公事宿と百姓宿の対立、主人公の家庭の問題などの複数の筋をうまく絡めて進められる。
    表題もあらすじの立て方も、軽い捕物帳のはずなのだが、この人の作品の特徴かもしれないが、よく言えば重厚な、悪く言えば重苦しい話の進め方である

  • 江戸時代の裁判沙汰がわかりやすく、おもしろく、描かれていた。

  • 公事宿、恵比寿屋の主喜兵衛が携わる越後の刈羽郡の比角村の百姓六助の兄が訴えられた公事と家庭内のゴタゴタが絡み合い物語りは進んで行く。

  • 江戸時代、民事訴訟に訪れる人を泊める宿、公事宿の主である喜兵衛。訴訟事はきちんと適切に対応するが、病身の妻が居て、妾を囲っている。病身の妻を煩わしく思っているが、死んでしまってから、良心も出てくる。

    訴訟事が進んでいくと同時に決して好感が持てる訳でない主人公の人となりがじわじわ伝わってくる。仕事が出来る中年を美化することなく現実的に描いた作品。

  • 時代背景や人物像の描写が緻密。
    読みやすい。
    話の流れもいい。

    でも地味過ぎてつまんね。
    読んでて惹きつけられるモノがなし。
    途中で秋田。

  • 短編ものかと思いきや物語は続き、オチまでしっかり読ませます。

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著者プロフィール

佐藤 雅美(さとう・まさよし)
1941年兵庫県生まれ。早稲田大学法学部卒。デビュー作『大君の通貨』で第四回新田次郎文学賞を受賞。1994年『恵比寿屋喜兵衛手控え』で第110回直木賞を受賞する。著作に『御奉行の頭の火照り 物書同心居眠り紋蔵』『頼みある仲の酒宴かな 縮尻鏡三郎』『関所破り定次郎目籠のお練り 八州廻り桑山十兵衛』『知の巨人 荻生徂徠伝』などがある。2019年7月逝去。

「2021年 『恵比寿屋喜兵衛手控え 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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