名探偵の呪縛 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 5728
感想 : 374
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062633499

作品紹介・あらすじ

図書館を訪れた「私」は、いつの間にか別世界に迷い込み、探偵天下一になっていた。次々起こる怪事件。だが何かがおかしい。じつはそこは、「本格推理」という概念の存在しない街だったのだ。この街を作った者の正体は?そして街にかけられた呪いとは何なのか。『名探偵の掟』の主人公が長編で再登場。

感想・レビュー・書評

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  •  単純なメタミステリーとして読むとそこまで惹かれなかったかもしれないが、本格ミステリーの王道である「密室」ものでデビューした著者の本格ミステリーに対する葛藤とそれと同じくらいの愛情を感じ、「『名探偵の掟』に対するアンサーというより、本格ミステリーは時代遅れではないかという思いと、それと同等の本格ミステリーへの懐かしさと愛を書きたかったのではないか。」という感想が浮かんだ。

  • ミステリ...かと思ったら、いきなりの異世界譚(^ ^; 漫画っぽい...というよりは、夢っぽい、かな。起承転結は一応あるのですが、何というかすっきり心地よくない、悪夢っぽいような展開が続き(^ ^; ちょっと酔っ払いそう(^ ^;

    登場人物のキャラは漫画っぽい。少年少女向け、みたいな印象かな。いわゆる「本格もの」へのオマージュなのかも知れないが、逆にパロディとも取れるような(^ ^; 面白くないわけではないが、そこはかとない気持ち悪さが残る、何とも不思議な作品でした(^ ^;

  • 最後がとても気になる終わり方。

    果たしてこれは著者自身の心情をのせたものなのか、あくまでフィクションとしての作者の終わり方なのか。
    名探偵の系譜とはいえ前作とは一味違った内容でどうなっていくのだろうと思いながら読み進めた。

  • 名探偵の掟のようにフフフと笑えるかと思ったけど、愛と切なさ、懐かしさが入り混じっていた。自分の好きな世界、満足できる世界を心の奥に大切にしまっておいて、また遊びに行けるようにしたい。子供の頃に遊んだ砂の城を忘れずに。

  • 購入してから今まで長い事放置していただけに、内容には期待していなかったが、読んでみてかなり好みの内容だったので驚いた。設定も面白かったし、どんな風に話が進むのか気になってページをめくる手が止まらなかった。今となっては、何故もっと早く読んでおかなかったのか、甚だ疑問。

  • ・・・変なストーリー。それが読み終わった時の感想だった。なんか村上春樹っぽい。
    図書館から別世界へ迷い込んだ主人公は思い当たる節があるようだが、読んでいる方は何かが足りない別世界になかなかついていけなかった。

  • 何だか、ご自分の若い頃を懐かしがって書いてるのかなって気がしますが、こりゃまた奇想天外なアプローチですなぁ。物語としては当然ながら面白いです。天下一探偵シリーズってことだけど、単独ものとしても充分面白いです。

  • 気が付けば別の世界に迷い込んだのだが
    そこは『あれ』がない世界だった。

    ミステリーがないのに、ミステリーが起こる。
    一体ここはどこで、何が起ころうとしているのか。
    事件自体は、きちんとその都度解決していますが
    どうしてこうなっていくのか、がさっぱり。

    ここがどこなのか、という最大のミステリーは
    当然最後には明かされるわけですが。
    誰しもが所持している世界、かと。

  • 東野圭吾さん『名探偵の呪縛』
    割りと最近読んでいたけれど、流れに従って再読。
    「掟」があって「呪縛」がある。順番に沿って読むとより楽しめた。こちらは皮肉をまたも逆手に取った本格推理的小説で、そう来るか、という捻りに納得。

  • 天下一探偵が図書館へ行った時に謎の世界に迷い込んだ。そこで天下一探偵が色々と謎を暴くという話。

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著者プロフィール

1958年、大阪府生まれ。大阪府立大学電気工学科卒業後、生産技術エンジニアとして会社勤めの傍ら、ミステリーを執筆。1985年『放課後』(講談社文庫)で第31回江戸川乱歩賞を受賞、専業作家に。1999年『秘密』(文春文庫)で第52回日本推理作家協会賞、2006年『容疑者χの献身』(文春文庫)で第134回直木賞、第6回本格ミステリ大賞、2012年『ナミヤ雑貨店の奇蹟』(角川書店)で第7回中央公論文芸賞、2013年『夢幻花』(PHP研究所)で第26回柴田錬三郎賞、2014年『祈りの幕が下りる時』で第48回吉川英治文学賞を受賞。

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