名探偵の呪縛 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 4243
レビュー : 321
  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062633499

作品紹介・あらすじ

図書館を訪れた「私」は、いつの間にか別世界に迷い込み、探偵天下一になっていた。次々起こる怪事件。だが何かがおかしい。じつはそこは、「本格推理」という概念の存在しない街だったのだ。この街を作った者の正体は?そして街にかけられた呪いとは何なのか。『名探偵の掟』の主人公が長編で再登場。

感想・レビュー・書評

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  • なんだこれ?っと思った作品。著者が主人公として登場し、過去に自分で作り上げた世界に入り、次々と起こる殺人事件のトリックを解きながらこの世界に封印された本格推理小説を見つけるという話だが、面白いのは本格推理小説を封印したのは作者自身であり、この小説を通して作者の心境の変化が感じられるところである。
    また、作者である東野圭吾氏の考え方が垣間見得たようで面白かった。

  • くだらないなぁと思いつつ読めちゃう読んじゃう本。

  • 天下一大五郎シリーズの第2弾。
    前作の「名探偵の掟」が連作短編であったのに対して、こちらは長編になっている。前回は本格推理小説に対して、アンチテイストの体裁をとった印象を受けたが、今回は極めて王道路線。
    資料を探すために図書館に訪れた「私」は、チェック柄のスーツに身を包んだステッキを持つ男の後を追いかけるうち、現実とは違う異世界「墓礼路市」に迷い込んでしまう。そこは「本格推理小説」という概念が存在しない場所だった。
    その街で起こる、密室殺人や人間消失トリック。本格の存在しない街で起こる本格殺人に、探偵天下一となった「私」が挑む。

    本格ミステリーのお約束。それはこの手のミステリーをある程度読んでいるお方なら察しがつくようなロジックである。この物語のミソは、そんな常識を作中の登場人物はまったくもって認識しておらず、すなわち読者との乖離が生じていることにある。

    王道のようで実はアンチ。アンチのようで実はオマージュ。前作のキャラや設定を踏襲している場面もあり、普通のミステリー感覚で読むのは困難であろう。
    でも最後まで読んでみたらわかる。東野さんは誰よりもミステリーを愛していて、それでいて正真正銘のミステリー作家なのだ。

  • 未知の世界へ迷い込んだ主人公。小説家だった彼が周りから探偵の天下一として扱われている。歴史のない街に現れたミイラとそこから盗み出された何か。それを解決に導こうとするなか事件に遭遇する。登場人物の名前が単純で駒のようなものであるのは彼が昔書いた小説の世界だから。過去がないのも、現実ではなく彼が作り出した世界だから。彼が、自分自身が楽しくて書いていた小説を他の人の目を気にするばかりに否定してしまったことでその小説の世界は中途半端なものになってしまった。地下にいたミイラは彼が自ら主人公をころしてしまったことを比喩していた。昔の気持ちをすっかり忘れてしまっていた主人公が小説を楽しんで書いていたことを思い出すというような話で面白かった。

  • 名探偵の掟を先に読んでなきゃ意味がわからない作品です。
    小説の中と現実とで入り乱れるSF感もあり、本格推理小説とはちょっと離れるようなズレた推理小説

  • 出だしがプルトニウム239が出て来たので、
    かなり科学小説を期待しました。

    残念ながら,図書館から本の世界に入って行って科学ネタはおしまい。
    携帯電話のない世界。なるほど,時代を限定して書きたいときに使う手だと思いました。

    本格推理小説のない世界で,本格推理小説について説明するという
    自分の得意分野で相撲を取っている。
    たしかに一人勝ちのような気がした。

    本の世界なら,「魔法の声」「魔法の文字」の方が面白い。

  • 小説家が天下一探偵(金田一のオマージュと思われる)になってしまい、本格推理小説の世界に入り込む、という話。

    本格推理とは何か?を知らないと面白くないかも。
    その意味では、名探偵の掟を読んでから読んだ方が良いけど、私は名探偵の掟のようなテンポ良く推理小説あるあるが登場する話を想像してたので、その点は残念だった。

  • 2015/7/3に読んでいたのにまた読んでしまっていた。

  • 思ってたんと違う。

  • おとぎ話の世界に迷い込み、本格推理小説の概念の無い世界で密室殺人や人間消失が起こるお話

    ラストはちょっと切ない感じになります

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著者プロフィール

東野圭吾(ひがしの けいご)
1958年大阪市生野区生まれ。大阪府立大学工学部電気工学科卒。大学在学中はアーチェリー部主将を務める。1981年に日本電装株式会社(現デンソー)にエンジニアとして入社し、勤務の傍ら推理小説を執筆する。1985年『放課後』で第31回江戸川乱歩賞を受賞し、小説家としてのキャリアをスタート。2006年『容疑者Xの献身』で第134回直木三十五賞を受賞。2013年『夢幻花』では第26回柴田錬三郎賞を受賞、2014年『祈りの幕が下りる時』で第48回吉川英治文学賞受賞。現在、直木三十五賞選考委員を務めている。代表作としてガリレオ・新参者シリーズに加え、映画化された『手紙』『ラプラスの魔女』。ほかにもテレビドラマ・映画化された作品が多い。2018-19年の作品では、『人魚の眠る家』、『マスカレード・ホテル』、『ダイイング・アイ』、そして今後の映画化作として玉森裕太、吉岡里帆、染谷将太らの共演作『パラレルワールド・ラブストーリー』(2019年5月31日映画公開)がある。なお、中国で『ナミヤ雑貨店の奇蹟-再生-』が舞台化・映画化され、映画はジャッキー・チェンが西田敏行と同じ雑貨店店主役で出演する。2019年7月5日、「令和」初の最新書き下ろし長編ミステリー『希望の糸』を刊行。

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