殺戮にいたる病 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (324ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062633765

感想・レビュー・書評

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  • なぜか近隣の図書館にもなく、ブクオフでも見たことなく、ひさびさに定価で買った本(オイオイ)。

    たしかに驚く。いわゆる新本格というジャンルなんだろうけど、犯人の名前は最初から出ている。犯行前後の異常な心理および行動につい目を奪われて、たくみに入れ替えられた時間軸と、息子を心配する母の視点が、さらに読む方を混乱させる。

    私自身は母親なのですっかり雅子の目線で読んでいて、自分では普通に育ててきたつもりでも、かわいかった息子が……って疑うような事実が次々と出てくるのは恐ろしいだろうなと思った。
    ちょっと時間軸を整理すると、わかるのかもしれないけど…このラストで判明する「犯人の正体」がばれないようにするため、かなり情報を出さないようにしている。わかるけど…ちょっと個人的には納得いかないので☆3つ。

    とにかく犯人の「病」たるや…おぞましい。なんだかんだ、親とのつながり…に端を発するのかと思うと、暗澹とした気持ちになった。

  • 2013年から本を真面目に読んで、ここまでラストにビックリする本は久しぶり!
    何が起こったのか理解できず、読み返してしまって本日午前1:30に就寝笑
    本作は殺人鬼の話し…物語りのラストまで気分が悪いが後腐れはないので良い。
    内容はグロいが、唸った本です。気持ち悪いのが大丈夫であれば是非とも読んでみてください!

  • 異常性愛殺人を真っ向からストレートに描いた作品。我孫子武丸らしい高いリーダビリティと、キレの良い叙述トリック。ラストはポカーンとなりました。しかしウザい母親を描くのがうまいなあ。あの母親と父親に挟まれて優しいいい子に育つっていうのは無理があると思う。テーマに根付いた蒲生たちパートと比べると樋口パートはストーリーを回すためだけのパートって感じがしたけど、徐々に複数視点の時間軸が近付いてくるとハラハラワクワクした。時代を賑わせた殺人者たちが出てくるのもなかなかいい。

  • 蒲生稔による猟奇的殺人
    稔、雅子、樋口の三人の視点でことの顛末が語られていく。
    稔の性癖の目覚めから犯行描写
    心の動きはまさに猟奇的。
    あまりの身勝手な性癖に辟易して、
    途中で読むのがしんどかった。

    最後の最後、
    雅子の一言が衝撃すぎて、
    最後のシーンはあ然となるしかない。

  • 最後までトリックがわかりませんでした…。
    想像するとかなりキツめのグロテスクさはありますが、何故そんな事をするのかという疑問が勝ち、そこまで気にはならなかったです。
    『はぐれそうな天使』の曲を聴きながら読みました。

  • 読了後、何が起こったか理解が出来なかった。巻末の解説とレビューを読んだりして、ようやく理解できた。先入観が強過ぎた。悔しい。
    朝になり、叙述トリックをいま噛み締めている。
    最高‼︎、だけどグロすぎるので、人にはあまり薦めてられない。
    でも、お薦めの1冊‼️

  • 母に勧められて読み始めたけど、終始、え?なんでこれ勧めてきたの?え?ってなってた。それくらいエロいしグロい。もはや官能小説の域。でも最後の最後まで読んで、母が勧めてきた理由がわかった。本当に衝撃でした。すぐ母のところに行って感想を分かちあったくらい。卑猥だったことはどうでもよくなっていた。そしてパラパラと読み直しました。数年後にまた読みたい。

  • 評判が良かったので買った本。

    感想は「気持ち悪い」

    最後のどんでん返し?も驚いたが、それより気持ち悪い印象の方が強く残る。

    犯人のやった事も気持ち悪いが、雅子の息子に対する干渉がすごく気持ち悪い。
    20歳の息子に対してやる事じゃない

    ホラーだから気持ち悪いのはしょうがないのかな?

    何度も言うが、気持ち悪い小説でした。


  • かなりのエログロホラーミステリーなので、苦手な人は読まない方が良いかも。
    最後の犯人がそれまでの作中で影が薄かったので、正直物足りなさを感じてしまった。
    けれどそのトリックに見事に騙されたし、テンポも良く読み進めることができた。

  • この本ほど衝撃を受けた小説はない。
    とにかくグロすぎて、気分を回復する為に何度本を閉じて挫折しかけたか…
    叙述トリックであまりにも有名という事もあり、なんとか読了しその理由も理解できた。
    我孫子武丸。ギャグ好きならドットジェイピーもかなりお勧め。

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著者プロフィール

1962年、兵庫県生まれ。京都大学文学部中退。在学中は推理小説研究会に所属する。89年、『8の殺人』で作家デビュー。主な作品に、『人形はこたつで推理する』にはじまる「人形」シリーズほか、『殺戮にいたる病』『ディプロトドンティア・マクロプス』『弥勒の掌』『眠り姫とバンパイア』『警視庁特捜班ドットジェイピー』『さよならのためだけに』『狼と兎のゲーム』『裁く眼』『怪盗不思議紳士』『凜の弦音』『修羅の家』などがある。小説の枠を越えマルチに活躍し、ゲームソフト「かまいたちの夜」シリーズの制作でも知られる。

「2022年 『監禁探偵』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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