死因 (講談社文庫)

制作 : 相原 真理子 
  • 講談社
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本棚登録 : 727
レビュー : 38
  • Amazon.co.jp ・本 (486ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062633932

感想・レビュー・書評

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  • Cancun 2007

  • 晩秋の時期からクリスマス、大晦日にかけての時間軸で「死体農場」から続く。
    今回はカルト教団+テロリストにVRまで駆使しているシーンに今読んで違和感もなく驚きがないということは、96年当時相当リサーチした結果だという事だ。どろどろの川のなかから死体を引き上げる水中シーンも、作者自らダイビングを習得しなければわからない感覚も描かれていて、コーンウェルはやっぱりすごいんだということが今更ながらにわかる。
    でも、FBIの顧問になったからといって、捜査のために英国まで出張するかな・・・うらやましい。

  • なんだか主人公の仕事が、どんどん検死官から逸脱していっているような気がする。
    確かに州の検視局長というのは、それなりの役職なのだろうけれど、彼女がロンドンに行く必要ある?
    音信不通の検視官に話を聞きに行くのは、彼女ではなくでも、FBIの誰かでいいのでは?

    そしてテロリストと対決するのも、検死官の仕事ではないわね。
    それも、敵が不慮の事故で重体にならなければ、警察側に勝機はなかったのだから、偶然頼みにもほどがある。

    あまりにもスカーペッタの独壇場なので、逆に読み手としては腰が引けてきた。
    スカーペッタとウェズリーの不倫のあれこれも、スカーペッタとマリーノのプラトニックなあれこれも、どうでもいい。
    もっと地道な検死官の仕事を読みたいのだけど。

  • 謎が謎を読んで読み進むうちに怒涛の急展開で面白く読めた。テロリストに毅然と対応するケイかっこいい。でも完璧な女性というわけではなく、ウェズリーとのままならない関係で喧嘩したり、何と言うか血の通ったキャラクターだと思う。マリーノには健康になってほしい。

  • ネタバレ 恋愛描写が悪い意味で女流作家らしい。ベントンとの逢瀬がロンドンで展開するが、一方、その直前の空港のシーンで「しばらくは友達でいましょう」という件がある。後者のシーンがケイの本音ではないとしても、本音ではないとの付票を叙述してほしい。こういうところが主観的純愛って言う奴か。あっ、ベントンが唯の好きモノというだけかぁ…。なら、皮肉たっぷりな言動、キープ男性マリーノに対する隠しようのない上から目線に加え、あんなベントンにヤラしてしまうケイに女性の魅力を感じるのは難しい。ある種のリアリティがあるとは思っても…。

  • この本が出たのは1996年ですが、検屍局長ケイ・スカーペッタを主人公としたこのミステリーシリーズは今も刊行が続いてます。この『死因』では、序盤で死亡したAP通信記者の不審な死から、話が大きく展開していきます。

    シリーズでお馴染みの登場人物もそれぞれの個性を発揮しており、シリーズの作品を多く読めば読むほど、それぞれの読者の中に各キャラクターのビジュアルイメージが確立されていくのではないかと思います。

    話が進むにつれ、カルト宗教の教祖が絡んでいることが分かったり、原子力発電所を拠点としたテロが勃発したりと、まるで2000年代以降に世界で起きた事件を予言していたかのような展開になっていきます。最後の急転直下の展開には少し不満というか、粗い感じも受けましたが、そのスピードがむしろ緊張感を保つことに一役買っていたのかもしれません。

    主役のケイ・スカーペッタは、有能ではあるものの完璧とは程遠い女性。ある登場人物との口論のシーンなどは、アメリカ映画でもよく見られるような激昂ぶりがうまく描写されてます。そういう細かいところを読み取るのも、このシリーズの楽しいところです。

  • 私刑で、ひと段落ついたような気になってしまってしばらく遠ざかっていたのですが、全然心配ご無用で、すごかった。よくまあ次から次へと凄まじい事件に遭遇するなぁ。
    でも改めて、スカーペッタ好きだなあ!マリーノも好きだなあって実感した。最近ライトノベルが続いてたから、読み応えのあるこういうのを脳みそが求めていたのかも。

  • なにやらSFめいた雰囲気も漂う本作。ちょっと強引な気もしますが、原子力関連施設における危機管理については、非常に興味深いです。作者のパトリシア・コーンウェルは、嘘は書かないと言っているので、本作での描写も、脚色は有るにせよ、本当なんですね。検視局も、原子力関連施設に出て行くのか。興味深いな。

  • 丼で好きなのは、かきあげ丼かな。
    カツ丼も良いけど。
    しかしどんなに美味しいかけあげ丼でも、
    普通盛りが大盛りの器にちんまりよそってあっては、
    おいしくない。
    淋しい気分になる。
    器にみっちりもってあってこその丼だ。

    駄作ではない。
    よく調べてある新しい要素が、いろいろ盛ってあるし、
    原子力発電所にテロリストとこれまた大きな器が用意してあるが、
    人間関係が狭すぎるし、しかもぐちゃぐちゃしすぎ。
    警察関係者が死ぬのも、身近に危険がせまるのも、
    パターン化して、ミステリーとしてどうかと思うし。
    かといって、
    検屍局長がダイビングをするのは唐突すぎる。

    かきあげの具がぎゅっと固まりすぎて、
    衣が周りだけ、しかももさっりついている、
    しかも、だしは甘すぎ、みたいな。

  • ラストの美味しいところはルーシーの技術がもっていった感じかな(笑)
    毎回毎回検死官の仕事もそこそこに凶悪犯罪に巻き込まれるのは周りが良くないのか、はたまたスカーペッタが引き寄せているのか?(笑)

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著者プロフィール

マイアミ生まれ。警察記者、検屍局のコンピューター・アナリストを経て、1990年『検屍官』で小説デビュー。MWA・CWA最優秀処女長編賞を受賞して、一躍人気作家に。ケイ・スカーペッタが主人公の検屍官シリーズは、1990年代ミステリー界最大のベストセラー作品となった。他に、『スズメバチの巣』『サザンクロス』『女性署長ハマー』、『捜査官ガラーノ』シリーズなど。

「2015年 『標的(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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