大統領のクリスマス・ツリー (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 350
レビュー : 62
  • Amazon.co.jp ・本 (145ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062634137

作品紹介・あらすじ

これがね、大統領のクリスマス・ツリー。治貴の言葉は香子の耳の奥に今でも残っている。ワシントンで出会い、そこで一緒に暮らし始めた二人。アメリカ人でも難関の司法試験にパスし弁護士事務所でホープとなった治貴。二人の夢は次々と現実となっていく。だが、そんな幸福も束の間…。感涙のラストシーン。

感想・レビュー・書評

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  • 1時間ドラマをそのまま見ているような構成。「完璧に幸せ」と思うのは それを失いつつある時。時は一刻も止まらず過ぎていき、どんな幸せも永遠には続かない。

  • とても前向きな悲しい話です。
    今後、自分の人生にこんな悲しいシーンがあるのかと、ちょっと寂しい気持ちになります。
    そんな、話なのに前向きな気持ちになれるのが不思議です。

  • 「あなたはあたしのクリスマス・ツリーだったのよ」

    多分、今この本のページを少しもめくっていない人にとってさえ、香子のこの一言はうならずにはいられない名文句だと思う。
    ロマンチックにも見えるたとえだけど、彼女がこの一言を声にするまでに経験したこと、嵐のような日々、幸福にすぎる生活、その中で胸を満たした感情、香子の強さ、そして、気付いてしまったこと。
    そういうものを全て知った後のこの一言は、あまりに苦しくて、あまりに切なくて、あまりに強くて、たまらなくなる。
    そう長くはないし、小難しい話でもない。
    この一言に少しでもうなったなら、ぜひ本作を読んでほしい。

  • 解説で俵万智さんが「あなたはあたしのクリスマスツリーだったのよ」を中心とする、ラストのほんの一言ふた言の会話を、いかにせつなく成立させるかということに、ひたすら向かっているようにも思われたと言ってるけど、まさにその通りだなーと思いました。

  • あらすじ見て、どんな感涙必至の物語なんだろう!?と思いきや…

    ‥なんじゃこりゃー!!
    (と言って作品全体をけなすわけじゃないけど、)こんなのアリ~?

    治貴という人間には、もォ心底がっかりさせられたよっ!ヽ(`д´#)ノ
    若いとき香子にあれだけ苦労かけといて、ヒドイ裏切りだよ!!

    結局、最後まで香子が治貴を一度も責めなかった気持が、わかるような、わかんないような…。
    香子的には、これからも変わらない日常を過ごしていきたい気持ちの方が大きかったろうし、自分一人が何も聞かなかったことにすれば‥ってことかもしれないけど(´_`;)
    一番は、これまで過ごした時間の長さを考えるのが普通かなーと思うんだけど、香子の気持ちとして、そこはあまり強調されてなかったように感じた。
    でもいざ気持ちを決めたなら、治貴のこと責めたっても良かったのになァ~とか思ってしまう。それは当事者や関係者じゃないから言えるのかもしれないけど┐(´Д`)┌

    良くも悪くも、治貴のように前しか見ないで生きてる人間ってのはいると思うけど‥
    でも、時々は横見て隣に立ってる人間のことを考えたり、その人と歩いた後ろも振り返ってほしいのよ~ぅ(>_<)!…と思った。

  • 何度も繰り返し読み、その度に抱く感想が違う本。もう10回以上は読んでるな。時間にしてみたら数十分の最後のドライブの間に、初々しい始まりから、確固たる信頼関係を築き上げ、徐々にすれ違って行く様を回想的に差し込んで、着々と別れへと向かっていく。結末はわかってるから、その全てが切ない。昔読んでた時はあんなに好きなのになんで別れるのか分からなかった。でも今は分かるな。同じ方向を向いていない人とは一緒にいるのは苦しい。あんな別れ方ができる香子の性格がハルによって築かれたっていうのも切ないけど…かけがえのないものを得たと思えるのだろう。そして俵万智さんの解説が秀逸でこれもセットでこの本が好き。

  • 【状態】
    展示中

    【内容紹介】
    これがね、大統領のクリスマス・ツリー。治貴(はるき)の言葉は香子(きょうこ)の耳の奥に今でも残っている。ワシントンで出会い、そこで一緒に暮らし始めた2人。アメリカ人でも難関の司法試験(バー・エグザム)にパスし弁護士事務所(ロー・フアーム)でホープとなった治貴。2人の夢は次々と現実となっていく。だが、そんな幸福も束の間……。感涙のラストシーン!

    【キーワード】
    文庫・クリスマス・アメリカ・ニューヨーク・映画化

    【映像化情報】
    1996年に映画化。
    出演:羽田美智子・別所哲也 他



    2

  • もしも自分が当事者なら、こんな別れ方はできないな。
    最後の一言が言えるぐらいに成長したいなって思える一作。

  • なにかの評で「最後の一言のための作品」という言葉を聞いたが、正にそのための作品。
    恋愛について、家族について、と切り口はいくつもあるが年月を経ることとはどういうことかを丁寧に描いていてとても好い。

  • うーん、デビュー作のイメージで
    もう少しどろどろしたものもすくい取ってくれるかと思ったけどそうでもないのね、これは。

    だってこの彼超ありがちな嫌な男だよね?
    そこがポイントなのかなあ…

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著者プロフィール

鷺沢萠(1968.6.20-2004.4.11)
作家。上智大学外国語学部ロシア語科中退。1987年、「川べりの道」で文學界新人賞を当時最年少で受賞。92年「駆ける少年」で泉鏡花賞を受賞。他の著書に『少年たちの終わらない夜』『葉桜の日』『大統領のクリスマス・ツリー』『君はこの国を好きか』『過ぐる川、烟る橋』『さいはての二人』『ウェルカム・ホーム!』など。

「2018年 『帰れぬ人びと』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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