春秋の色 (講談社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (252ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062634298

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  • 春秋時代や戦国時代に、少しだけ興味がある。
    どうやって知るか、となると、研究書にしても、何を読んでいいかわからないし、読みこなせるとも思えない。
    そこで、何か小説で、と宮城谷さんの本のお世話になる。

    本書は、古代中国の文化や文献を素材にした随筆なのだけれど、同時に夏王朝の頃を描いた出世作、「天空の舟」などを書いた頃の話や、故郷蒲郡についてのエッセイもあった。

    宮城谷さんは、英文学をやってきた人だったことも、本書で初めて知った。
    また、立原正秋ら、大学の恩師たちとの関わりと修業時代のことも何度も出てきた。
    正直、この世代の作家が、大学の文学誌(早稲田文学)で世に出ていくというコースがあるのかとは思っていなかったから、驚いた。
    高校時代に作家になることを志し、大学時代外国語をマスターしつつ、文体を確立させ、そしてさらに数年かけて書くべき題材を見つけた。
    こんな風に作家になっていく人は、今いるのだろうか。

  • 裏表紙に書かれている、本の内容紹介から、古代中国や中国古典のトリビア的な本なのかと思った。
    そのような内容も含まれているが、宮城谷氏自身の思い出や、書評なども収録されている。

著者プロフィール

宮城谷昌光
1945(昭和20)年、愛知県蒲郡市生れ。早稲田大学文学部卒業。出版社勤務のかたわら立原正秋に師事し、創作を始める。91(平成3)年『天空の舟』で新田次郎文学賞、『夏姫春秋』で直木賞を受賞。94年、『重耳』で芸術選奨文部大臣賞、2000年、第三回司馬遼太郎賞、01年『子産』で吉川英治文学賞、04年菊池寛賞を受賞。同年『宮城谷昌光全集』全21巻(文藝春秋)が完結した。他の著書に『奇貨居くべし』『三国志』『草原の風』『劉邦』『呉越春秋 湖底の城』など多数。

「2022年 『馬上の星 小説・馬援伝』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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