やがて哀しき外国語 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
3.50
  • (127)
  • (254)
  • (529)
  • (31)
  • (4)
本棚登録 : 2437
レビュー : 174
  • Amazon.co.jp ・本 (286ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062634373

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • アメリカは2度旅行したことがあるのみ。自由のイメージが強いけど、以外と形式重視のところもあるんだなぁ。といってもアメリカは広いか。
    ジャズや車などあまり興味のないところもあった。

    2019.3.16

  • ★3.5だがおまけで。
    外国に住むと否が応でも、日本や日本語に自然と対峙してしまうのかもしれませぬ。当方、外国に住んだことがないので正直分からないのですが、しばしば当方のご主人様が「1年に1回は海外(厳密にはヨーロッパかも知れませぬ)に行って、minorityを感じるべき」とよくのたまっておられます。もしかするとこの感想は本書で触れられている感性と相通ずるものがあるかもしれず。いや、こういうと調子に乗りますからなぁ、、、

  • 久しぶりに読んだ村上春樹、やっぱり面白い、本人の作家観にも触れていて良かった

  • やがて哀しき外国語 (講談社文庫)

  • アメリカに住んだ村上春樹の第二、第三印象にあたる深いところのアメリカの印象を綴った書。旅行者の目には決して見えないアメリカ人の生の様子が垣間見える。差別意識一つとっても、その微妙な表し方はなんとも言えず、ただ微妙としかいえない感じだ。興味深く読了した。

  • 村上春樹さんが1991年初頭から2年半にわたってニュージャージー州プリンストンに滞在された時のことを書いたエッセイ。湾岸戦争とかビル・クリントン氏が大統領だった頃…の話で、随分前のことではあるのだけど、なかなかに面白かったです。一番面白かったのは、「運動靴をはいて床屋に行こう」の話。海外で6年ほど暮らしながら、安心して任せられる床屋にたどり着くまでの苦労話です。私がここを読んだ時ちょうど美容院に行った時だったのでなんかわかるわ~となりました。そうそう、髪を切ってもらいながらの余計な雑談はない方がいいですよね。アテネの美容室で、髪を洗ってもらったあとに綿棒を2本渡されて、たぶん耳をこれで掃除しなさいという意味なんだろうと思いつつもすぐに鋏を入れられてしまうので掃除出来ずに両手に綿棒を持ったまま困ってしまっている村上春樹さんの図が脳内に描きだされてたいへんウケてしまいました。
    村上春樹さんが滞在されたプリンストン大学には日本の官庁とか会社のいわゆるエリート層の人達も多く派遣されていて、普通なまともな人もいる反面、挨拶するなり自分の過去の共通一次(センター試験ではなかった頃)の成績が何点だったとか役職のポジションの高さを延々とアピールしてえばってくる人がいる…というのには驚きました。そんな人達が国を動かす中心部にいるなんて。ショックですよね。昔のことだし、今は違っていてほしい、けど、かわってないのかも。村上春樹さんもおっしゃる通り、まともな人はまともだと信じたいですね。
    日本を離れ、海外で暮らすことにより、単なる一人のストレンジャーであることを実感できる状況を持つというのはある意味貴重なこと-とおっしゃるところは、私自身も海外に長く住むものとして理屈抜きに、なるほど、そうかもしれない…としみじみ思うところでありました。

  • 上司の勧め

  • ★3.8(3.49) 2015年10月1日(初版1997年2月)発行。著者が1990年代前半米国東部(プリンストン&ボストン)に滞在したときに書かれたエッセイ集。僕もアメリカには通算9年滞在したので、著者の言わんとすることにはかなり共感させられました。確かに外国で生活すると、日本では経験しないことが次々と。誰でも小説なりエッセイが書けそうですね。そこを少しも気取らず、あるがままに伝える著者。小説だけではなく、いや小説以上に著者のエッセイは面白いかも。小説の裏側にある本当の村上春樹に触れられる本ですね。

  • 村上春樹は、頭で理解はするが心には入ってこない気がしてほとんど読んでないのだが、このエッセイは小説から想像させる村上像とは全く違う人間が伝わってきた。意外に体育会系で庶民的で正直で誠実。外国語を話すという作業は「気の毒と言えば気の毒、滑稽と言えば滑稽」よくわかる。エッセイなら他のも読んでみたい。

  • 特に印象に残った個所は下記。
    外国人に外国語で自分の気持ちを伝えるコツというのはこういうことである。
    ①自分が何を言いたいのかということをまず自分がはっきり把握すること。そしてそのポイントを、なるべく早い機会にまず短い言葉で明確にすること。
    ②自分がきちんと理解しているシンプルな言葉で語ること。難しい言葉、カッコいい言葉、思わせぶりな言葉は不必要である。
    ③大事な部分はできるだけパラフレーズする(言い換える)こと。ゆっくりと喋ること。できれば簡単な比喩を入れる。
    (本文179頁)
    上記は他者に伝達する必要がある場合、応用のできるポイントと思います。

全174件中 11 - 20件を表示

著者プロフィール

村上春樹(むらかみ はるき)
1949年、京都府京都市伏見区生まれ、兵庫県西宮市芦屋市育ち。早稲田大学第一文学部映画演劇科卒。大学在学中にジャズ喫茶「ピーター・キャット」を国分寺・千駄ヶ谷に開店していた(1981年、店を人に譲渡)。1979年にデビュー作の「風の歌を聴け」で群像新人文学賞を受賞。谷崎潤一郎賞、読売文学賞、朝日賞など数々の受賞歴がある。2006年にフランツ・カフカ賞、2009年にイスラエルのエルサレム賞受賞。ノーベル文学賞に最も近い作家の一人と言われており、毎年発表時期に日本国内でニュースになる。事実、村上春樹作品は全世界で翻訳されており、アメリカ・アジアでの評価がとりわけ高い。フィッツジェラルドやレイモンド・カーヴァーなどの作品の翻訳も手がけ、翻訳家としての仕事も高い評価を受ける。翻訳と創作活動を交互に行うことで、作風を変化させ、作家としての成長を続けている。新作が発表されるたび大きな話題となるが、近年は特別番組「村上RADIO」にてラジオDJも務め(不定期放映)、数々の名言も注目を集める。代表作に『風の歌を聴け』『羊をめぐる冒険』『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』『ノルウェイの森』『ねじまき鳥クロニクル』『海辺のカフカ』『1Q84』『騎士団長殺し』。2019年7月31日に『神の子どもたちはみな踊る』が舞台化。アメリカのサックス奏者スタン・ゲッツの伝記翻訳を2019年8月刊行。2019年9月10日発売の『文藝春秋』10月号で「至るところにある妄想 バイロイト日記」を寄稿。

やがて哀しき外国語 (講談社文庫)のその他の作品

村上春樹の作品

ツイートする