やがて哀しき外国語 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
3.50
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本棚登録 : 2443
レビュー : 174
  • Amazon.co.jp ・本 (286ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062634373

感想・レビュー・書評

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  • アメリカは2度旅行したことがあるのみ。自由のイメージが強いけど、以外と形式重視のところもあるんだなぁ。といってもアメリカは広いか。
    ジャズや車などあまり興味のないところもあった。

    2019.3.16

  • アメリカに住んだ村上春樹の第二、第三印象にあたる深いところのアメリカの印象を綴った書。旅行者の目には決して見えないアメリカ人の生の様子が垣間見える。差別意識一つとっても、その微妙な表し方はなんとも言えず、ただ微妙としかいえない感じだ。興味深く読了した。

  • ★3.8(3.49) 2015年10月1日(初版1997年2月)発行。著者が1990年代前半米国東部(プリンストン&ボストン)に滞在したときに書かれたエッセイ集。僕もアメリカには通算9年滞在したので、著者の言わんとすることにはかなり共感させられました。確かに外国で生活すると、日本では経験しないことが次々と。誰でも小説なりエッセイが書けそうですね。そこを少しも気取らず、あるがままに伝える著者。小説だけではなく、いや小説以上に著者のエッセイは面白いかも。小説の裏側にある本当の村上春樹に触れられる本ですね。

  • 「アンダーグランド」前の作品が好きなので、安心して楽しみながら読めた。〈男の子〉の話は特に。オイラもそうありたいと思う。〈女の子〉の三つの条件も欲しかったな。年齢に関係なく〈男の子〉〈女の子〉であり続けている人っている。年齢は重ねるけどある部分では成熟しない部分を持つ人かもしれない。〈男〈女〉だとsexの匂いがするというか大人な感じがする。
    「ロールキャベツを遠く離れて」で労働が最良の教師だったっていう話も面白かった。アスリートで居続けていることも頷ける。

  •  この人とは考え方が合わないなー、ということを頻繁に感じさせられる本だった。
     感じることの一つ一つに大なり小なり違いがあって、時にはまったく逆の見地のようにもなるんだけど、それでも攻撃されるという感覚は無くて、考え方がまるで合わないけどこの人は別に敵じゃないなと思えた。
     ある部分に関しては鈍感が過ぎるなあと思わざるを得なかったけど、おおむね安心して読めるエッセイだったと思う。まったく考え方が合わないし共感しないし好きにもなれないけれど。

  • エッセイの方が小説より力が抜けてて癖が無いから読みやすいかな。でも油断してると「アップ・トゥー・デイト」みたいないつもの唐突カタカナ表現が登場して脱力するのはお約束。

    ただタイトルにまつわる感覚って言うのは凄くわかるなあ、と思った。

  • やっぱり、若い。その分自意識が面倒くさい。
    内容は、まあまあ面白いかな。

  • 村上春樹のエッセイは面白い。
    この本は村上春樹のアメリカ滞在記。
    日常生活の中で考えた事が綴られている。
    ジャズの話はマニアック過ぎてよく分からなかった。

  • ムラカミハルキが 1991年から2年半ほど
    プリンストン大学にいた時の エッセイである。
    一つ一つが 意外と長い文章なので ムラカミハルキのこだわりが
    垣間見ることができて おもしろいのである。

    私も 雲南省昆明にいるので なぜか
    アメリカも中国も そう変わらないなぁ と言う感じを受けながら
    読むことができた。

    1991年と言えば バブル崩壊目前の
    何とも言えない喧噪たる日本で、
    そこから アメリカは ちょっと元気をなくしていたような時期。
    そんな中に アメリカに身を投じたので 
    日本とアメリカの落差みたいなものと ムラカミハルキ的日本的なこだわりが何とも言えず 楽しいものだ。

    ムラカミハルキは言う
    『気持ちの流れみたいなものは 時間がたってしまうと
    なかなか思い出せないものだから。
    そして 変化と言うものは ちょっとした細かいことの集積から
    くっきりと読み取れるものだから』
    という 表現が なんとなく うなづくことができるのである。

    『やがて哀しき外国語』のなかで
    一番面白かったのは 「運動靴をはいて床屋に行こう」だった。

    まず 男の子のイメージを具体的にどういうものであるか?
    ムラカミハルキは言う・・・・
    1)運動靴をはいて
    2)月に一度(美容室ではなく)床屋に行って
    3)いちいち言い訳をしない

    いたってシンプルなのだが、男の子は 床屋に行くことが
    アイデンティティとはねぇ。

    中国において 床屋は さまざまなものがある。
    やはり 美容室的なものが 多くなっている。

    私の住んでいる所のそばの 床屋は 実に質素で
    イスは 2台しかない。
    そして 時たまいるお客を見ると オジイたちばかりである。

    どうも 美容室よりも こういう床屋が好きだ。
    それで 意外とこまめに通う。
    最初にいったときは 相手も勝手が違うのか
    すべて はさみで 丸坊主にしてくれた。
    その 丸坊主を 櫛とハサミで 念入りにやるのである。
    恐れ入りました・・・・と言う感じだった。
    それで 7元だった。
    所要時間は 15分くらいかかったのだろうか。

    それから 行くようになったのだが
    2回目の時は バリカンでいいよ といったら
    そこのオヤジは なぜか悲しそうな顔をした。
    ハサミで丸坊主すると言うことを 否定されたからである。 
    そして バリカンでやってもらったら
    モノの5分もかからない。
    実に簡単なのだ。それは それでいいが、
    金額は おなじように 7元だった。

    それにしても 日本のチョキチョキとアメリカなどのチョキチョキと言う音が ずいぶん違うということは おもしろい。
    中国人のチョキチョキは そんなに違和感がないのだ。
    しかし、カミソリを使うのは ちょっと危険な感じなので
    いつも敬遠している。

  • 村上春樹の長編小説はたぶんほとんど読んでるけど、エッセイははじめて。

    まず、小説と文体が似てることに、ああ~そうなのか~、という印象。
    村上春樹自身の考え方については、小説よりもダイレクトに感じて、面白いけど、小説のように何度か読み直そうとは思わない感じかな。

    2014.6.26 更新
    2度目で読んだ。で、前のレビューを読んで驚いた。これがわたしにとっての始めての村上春樹エッセイだったらしいが、あのあとけっこうたくさんのエッセイを読んで、作品によっては何度も読んだ。
    感想文をつけておくのもこういう驚きがあっていいもんですね。

    庄野潤三『静物』安岡章太郎『悪い仲間』『海辺の光景』、小島信夫

著者プロフィール

村上春樹(むらかみ はるき)
1949年、京都府京都市伏見区生まれ、兵庫県西宮市芦屋市育ち。早稲田大学第一文学部映画演劇科卒。大学在学中にジャズ喫茶「ピーター・キャット」を国分寺・千駄ヶ谷に開店していた(1981年、店を人に譲渡)。1979年にデビュー作の「風の歌を聴け」で群像新人文学賞を受賞。谷崎潤一郎賞、読売文学賞、朝日賞など数々の受賞歴がある。2006年にフランツ・カフカ賞、2009年にイスラエルのエルサレム賞受賞。ノーベル文学賞に最も近い作家の一人と言われており、毎年発表時期に日本国内でニュースになる。事実、村上春樹作品は全世界で翻訳されており、アメリカ・アジアでの評価がとりわけ高い。フィッツジェラルドやレイモンド・カーヴァーなどの作品の翻訳も手がけ、翻訳家としての仕事も高い評価を受ける。翻訳と創作活動を交互に行うことで、作風を変化させ、作家としての成長を続けている。新作が発表されるたび大きな話題となるが、近年は特別番組「村上RADIO」にてラジオDJも務め(不定期放映)、数々の名言も注目を集める。代表作に『風の歌を聴け』『羊をめぐる冒険』『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』『ノルウェイの森』『ねじまき鳥クロニクル』『海辺のカフカ』『1Q84』『騎士団長殺し』。2019年7月31日に『神の子どもたちはみな踊る』が舞台化。アメリカのサックス奏者スタン・ゲッツの伝記翻訳を2019年8月刊行。2019年9月10日発売の『文藝春秋』10月号で「至るところにある妄想 バイロイト日記」を寄稿。

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