警視の愛人 (講談社文庫)

  • 講談社 (1997年1月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (446ページ) / ISBN・EAN: 9784062634526

みんなの感想まとめ

物語は、警視長の殺害事件を背景に、捜査を進めるキンケイドとジェマの微妙な関係を描いています。前作からの続編であり、二人の関係の変化が物語の重要な要素となっており、シリーズを通して読むことでより深く理解...

感想・レビュー・書評

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  • 作者のデボラ・クロンビーは、この警視シリーズが処女作。そして、この作品がデビュー4作目に該当するはずなのですが、既に熟練の筆致を示していますね。

    本作は、前作の5日後から始まりますが、キンケイドとジェマのギクシャクした関係がこの物語の一つの要素にもなっているので、前作を呼んでいた方が理解は進むと思います。

    ミステリーには、徐々に謎が解明されていったり、結末直前に大どんでん返しがあったり、徳前物語が進んだりと色んなパターンがありますが、この作品でこのシリーズの形式が決まりましたかね。このシリーズは、結末の直前に急に事件解決に向けて進んでいくタイプの様です。

    この作品で、キンケイドとジェマのわだかまりは解決できたんですかね。次作に期待です。


  • シリーズ第4作。警視長の殺害事件が発生し、捜査にあたるキンケイドとジェマ。前作からの流れで二人の関係が微妙に揺れ動いてゆく過程も同時進行中。警察官といえども一人の人間、人生観や職業観、いろいろ考えてしまうんだろうなあ。イギリスのカントリーサイドの雰囲気が感じられる作品です。

  • 『警視の愛人』て!
    べつに愛人がいるとかいう事ではまったくないし。
    しいて言うなら、事件関係者の中に愛人関係にあるかもしれない人々がいる、ということ。
    あいかわらず、邦題がよくわからないシリーズではあります。

    それはともかく。
    イギリスでは、ほんとうにお茶を飲むという習慣があるんですね。
    紅茶を飲むシーンが多いんです。
    また、サンドイッチもよく、食べているようです。
    気軽な食事といえば、サンドイッチ。
    日本でいえば、おにぎりのような感じかな?

    また、警察官と市井の人々との関係。
    事情を聴きにやってくる警察官を、家に入れる、飲み物を出す、ときにはアルコールを勧めることもあるし、警察官の側も、出されたものは頂きます。
    日本を考えると、雰囲気が違うなあと思います。
    私服の警察官が家に来るなんていうことがないので、まあ本当のところはわからないのですけど。

    対人関係においての、相手の呼び方というのも、気になるところです。
    会って数分後には、名前で呼んでくださいと言うのですが。
    日本語でいうところの「⚪︎⚪︎さん」というものはつかないようなので、呼び捨てです。
    英語を話すことを学べば、コレは当たり前のことなのでしょう。
    でも、警察官に向かって名前で呼ぶっていうのも、ずいぶんと感覚が違うものだなと思います。

    このシリーズは、やはり続けて読むのが面白いと思います。
    今作は、前作に続いてすぐの事件。
    警視とジェマの関係が、シリーズを通して描かれているので、まだまだ関係を築きはじめたばかりといえる二人の様子が気になります。
    事件は、とてもゆったりした村でおこり、誰もが被害者のことを知っているはずと思われます。
    が、住民同士の関係を調べれば調べるほど、怪しいのかも、と思われる人が増えるばかり。
    はじめは、まどろっこしいと思っていたこんな捜査も、巻を重ねるにしたがって面白く思えてきました。
    謎解きをするというより、ジェマやダンカンと共に時を過ごすことを楽しむのが、良い感じです。

  • 警視キンケイド・シリーズの第四作。

    前作の終わりで一線を越えたキンケイドとジェマだが、
    ジェマは「間違いだった」と言って辞職を申し出る。

    そんなことを冒頭で言われたら、
    事件より二人の関係の方が気になってしょうがない。
    たとえ、それが警視長が自宅で撲殺された事件であっても。

    警視長の自宅はロンドンの南西50キロぐらいの小さな村だが、
    村では嫌われていたらしく、人々の口は堅い。
    現地の警部や巡査がジェマに目をハートにするのに、
    やきもきするキンケイド。

    かなり終わりの方になってから、
    ジェマの親友が撃ち殺されてしまうという、
    展開には驚いたが
    最後にはキンケイドとジェマが仲直りしていて良かった。

    あとは、
    村に住む魔女こと、
    アロマテラピーのセラピスト、
    人の心を読むという女性が印象的だった。

  • どうして、ジェマがあれほど、自分に冷たくなったのか、分からなかった。その原因に思い当たる節が無いわけではなく、むしろ、大いにあったが。あの夜、二人の関係はさらに深まったと思っていたのに。部下のジェマとの関係がギクシャクしてしまっているのを感じながらも、どうにも出来ないまま、キンケイド警視は新たな捜査を上司から命じられた。警視長が自宅で何者かに殺されたのだ。ロンドンから離れたカントリーサイドでの捜査を進めるキンケイド警視だったが・・・?◆キンケイド警視シリーズ4冊目です。上司と一線を越えてしまったことを、ひどく後悔するジェマ。警察でのキャリアを続けるには、それだけは避けたいと思っていたはずなのに。ジェマの態度が冷たくなったことを、キンケイド警視も分かっていながら、どうにも出来ず、二人の間の溝は深まるばかりです。お互いの気持ちは、同じはずなのに。殺人事件の犯人が気になる一方で、この二人の進展からも、ますます目が離せません。聞き込みで訪れた家で、まるでカントリーリビング誌に出てきそうな暖かな雰囲気の広々としたステキなキッチンを見て、職務を一瞬忘れ、女性としての憧れを募らせるジェマの描写など、分かる分かる、と思ってしまいます。こういう、ちょっとした描写が、女性作家さんならではだなあ、と嬉しくもなるのです。イギリスのカントリーサイドの家って、ほんとステキですもんね。

  • 警視キンケイド・シリーズ第4作。

    警察幹部の殺害事件を捜査することになったキンケイド警視と部下のジェマ。だが、前作の最後で結ばれたふたりの関係は思うようにいかず……。

    感情をコントロールできずに悩み苦しむジェマの気持ちはわからないでもないが、仕事に私情を交えるのはどうかと。でも、ミステリとしてはじゅうぶん楽しめるし、美しい村やそこに住まう人々の様子が効果的に描かれ、イギリス気分が堪能できる。

  • ?1996

  • シリーズ4作目。英国好きの私にはたまらない描写がてんこ盛り。登場人物の共感度も高い。

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著者プロフィール

米国テキサス州ダラス生まれ。後に英国に移り、スコットランド、イングランド各地に住む。現在は再び故郷・ダラス近郊で暮らす。代表作のダンカン・キンケイドとジェマ・ジェイムズのシリーズは、米英のほか、ドイツ・イタリア・ノルウェー・オランダ・ギリシア・トルコでも翻訳され、人気を呼んでいる。

「2023年 『警視の慟哭』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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