警視の愛人 (講談社文庫 く 32-4)

  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (446ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062634526

作品紹介・あらすじ

幸せな一夜を過ごしたキンケイド警視とジェマ-事件はその一週間後に起きた。警察学校の先輩で上司にあたる警視長が何者かによって殺害されたのだ。調査に乗り出した二人の耳に、被害者の悪評、夫人の浮気、署内の汚職疑惑などの情報が入ってきたが、事件の捜査は行きづまる。そこへ第二の殺人事件が…。

感想・レビュー・書評

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  • シリーズ第4作。警視長の殺害事件が発生し、捜査にあたるキンケイドとジェマ。前作からの流れで二人の関係が微妙に揺れ動いてゆく過程も同時進行中。警察官といえども一人の人間、人生観や職業観、いろいろ考えてしまうんだろうなあ。イギリスのカントリーサイドの雰囲気が感じられる作品です。

  • 警視キンケイド・シリーズの第四作。

    前作の終わりで一線を越えたキンケイドとジェマだが、
    ジェマは「間違いだった」と言って辞職を申し出る。

    そんなことを冒頭で言われたら、
    事件より二人の関係の方が気になってしょうがない。
    たとえ、それが警視長が自宅で撲殺された事件であっても。

    警視長の自宅はロンドンの南西50キロぐらいの小さな村だが、
    村では嫌われていたらしく、人々の口は堅い。
    現地の警部や巡査がジェマに目をハートにするのに、
    やきもきするキンケイド。

    かなり終わりの方になってから、
    ジェマの親友が撃ち殺されてしまうという、
    展開には驚いたが
    最後にはキンケイドとジェマが仲直りしていて良かった。

    あとは、
    村に住む魔女こと、
    アロマテラピーのセラピスト、
    人の心を読むという女性が印象的だった。

  • どうして、ジェマがあれほど、自分に冷たくなったのか、分からなかった。その原因に思い当たる節が無いわけではなく、むしろ、大いにあったが。あの夜、二人の関係はさらに深まったと思っていたのに。部下のジェマとの関係がギクシャクしてしまっているのを感じながらも、どうにも出来ないまま、キンケイド警視は新たな捜査を上司から命じられた。警視長が自宅で何者かに殺されたのだ。ロンドンから離れたカントリーサイドでの捜査を進めるキンケイド警視だったが・・・?◆キンケイド警視シリーズ4冊目です。上司と一線を越えてしまったことを、ひどく後悔するジェマ。警察でのキャリアを続けるには、それだけは避けたいと思っていたはずなのに。ジェマの態度が冷たくなったことを、キンケイド警視も分かっていながら、どうにも出来ず、二人の間の溝は深まるばかりです。お互いの気持ちは、同じはずなのに。殺人事件の犯人が気になる一方で、この二人の進展からも、ますます目が離せません。聞き込みで訪れた家で、まるでカントリーリビング誌に出てきそうな暖かな雰囲気の広々としたステキなキッチンを見て、職務を一瞬忘れ、女性としての憧れを募らせるジェマの描写など、分かる分かる、と思ってしまいます。こういう、ちょっとした描写が、女性作家さんならではだなあ、と嬉しくもなるのです。イギリスのカントリーサイドの家って、ほんとステキですもんね。

  • 警視キンケイド・シリーズ第4作。

    警察幹部の殺害事件を捜査することになったキンケイド警視と部下のジェマ。だが、前作の最後で結ばれたふたりの関係は思うようにいかず……。

    感情をコントロールできずに悩み苦しむジェマの気持ちはわからないでもないが、仕事に私情を交えるのはどうかと。でも、ミステリとしてはじゅうぶん楽しめるし、美しい村やそこに住まう人々の様子が効果的に描かれ、イギリス気分が堪能できる。

  • 警視長殺しの捜査に乗り出したキンケイドとジェマ。
    捜査の進行と共に一夜を共にした二人に関係にも変化が訪れる。

    という訳で、今回の軸は2本。事件と二人の関係。
    重きを置かれているのは後者。そこに巧いこと事件が絡んでいく。
    二人、特にジェマの内面を描くことが多いので、ミステリというよりも恋愛小説を読んでいるような気になるのも事実。
    この先のシリーズ展開に必要な巻ではあるけれど、事件の方にももう少しだけ力を入れて欲しかったというのは贅沢だろうか?
    全体的にレベルが高いシリーズだけにこちらの要求も高くなってしまうようで。
    多分キンケイドしリースじゃなかったら★3を付けてると思う。

  • ?1996

  • シリーズ4作目。英国好きの私にはたまらない描写がてんこ盛り。登場人物の共感度も高い。

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著者プロフィール

米国テキサス州ダラス生まれ。後に英国に移り、スコットランド、イングランド各地に住む。現在は再び故郷・ダラス近郊で暮らす。代表作のダンカン・キンケイドとジェマ・ジェイムズのシリーズは、米英のほか、ドイツ・イタリア・ノルウェー・オランダ・ギリシア・トルコでも翻訳され、人気を呼んでいる。

「2023年 『警視の慟哭』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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