アジアの旅人 (講談社文庫 し 48-2)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (300ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062635158

感想・レビュー・書評

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  • 「タイ人が「牛肉はおしっこ臭い」という・・・」これには私も思わずうなずいてしまった。著者である下川氏のタイに対する観察力は凄いな!と思いました。
    下川氏は新卒で勤めた新聞社を三年目に辞めて、はじめての長い旅に出た。そして帰国したら日本社会において仕事(会社という器の中での仕事)を見つけるのは難しく、人にすすめられるままにフリーライターになった。
    そして下川氏は人生の転機で30歳過ぎてからバンコクに語学留学してしまう。
    あとがきで下川氏自身が述べているが日本社会において職を転々と変えることはマイナス材料である。それがたとえ会社社会で生きる人たちの論理であってもそこで生きようとするかぎり避けて通れない。
    下川氏はそこから離れて違う世界を見てしまった。そこに下川氏自身の強い意志は働いてないという。
    ただ流れる大河に身をゆだねるように生きるため、旅のことや大好きなアジアとのことを書きつづけている。
    そんな日本社会とのギリギリの距離感をとりつづけている下川氏が描く旅の世界が僕は大好きです。

  • アジア旅を続けてきた著者のエッセイ集。


    「南洋楽園幻想~バリ・リゾートの孤独」は、わたしたちが抱いている、「バリ=リゾート」のイメージに新たな見方を投げかける。

  • このシリーズもちょっとお腹いっぱい。どんな世界にもプロフェッショナルがいるっていう典型的な事例。

  • 著者には珍しく文学的な表現が多い。貧乏旅行を開始した頃から今日(といっても1997年頃だが)に至るまでの心情が綴られていて、とても興味深い。アジアの達人も一日にしてならず、なのだ。

  • アジアにいきたくはならなかったが、
    他者の生き方を生々しくみることができた気分になり、
    少し肩の荷がおりたような気がした。

  • アジアの湿気と熱気があちらこちらから感じられる旅行記でした。

    中には写真や挿絵も多く楽しく読めました!

  • 得られたものがあるとすれば、「自信」です。「私は見た」という自信。金魚ばちの外から眺める風情と、その中の光景はまるで違う(朝日新聞2001年9月3日、下川裕治インタビュー)。とまあ熱く語る下川裕治氏ですが、著書はどれもほど良く力が抜けており、自然体でアジアに接する姿に共感持てます。

    表題作の第4章は、アジアを彷徨う日本人が紹介されていたり著者のバンコク語学留学への想いが綴られていたり面白し。「自分の専門分野をつくっていかなくちゃいけない」という一文が心に残ります。

    解説は素樹文生。

  • この人の文章は、面白くは無い。
    どんなに読んでも、引き込まれず。

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著者プロフィール

1954年(昭和29)長野県生まれ。ノンフィクション、旅行作家。慶応義塾大学卒業後、新聞社勤務を経てフリーに。『12万円で世界を歩く』(朝日新聞社)でデビューし、以後、アジアを主なフィールドにバックパッカースタイルで旅を続け、次々と著作を発表している。『週末ちょっとディープな台湾旅』『週末ちょっとディープなタイ旅』(朝日新聞出版)、『旅がグンと楽になる7つの極意』(産業編集センター)、『沖縄の離島 路線バスの旅』(双葉社)など著書多数。

「2023年 『旅する桃源郷』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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