テロリストのパラソル (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 3002
レビュー : 405
  • Amazon.co.jp ・本 (388ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062638173

作品紹介・あらすじ

アル中バーテンダーの島村は、過去を隠し二十年以上もひっそり暮らしてきたが、新宿中央公園の爆弾テロに遭遇してから生活が急転する。ヤクザの浅井、爆発で死んだ昔の恋人の娘・塔子らが次々と店を訪れた。知らぬ間に巻き込まれ犯人を捜すことになった男が見た真実とは…。史上初の第41回江戸川乱歩賞・第114回直木賞受賞作。

感想・レビュー・書評

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  • H31.1.23 読了。

    ・江戸川乱歩賞と直木賞のW受賞作ということもあって、いやあ、面白かった。時代背景が昭和ってだけで、心トキメクのはなぜだろう。

  • この作品も大好き

  • テロリストのパラソル/藤原伊織:第41回大賞受賞。1995年。
    てか直木賞も受賞。

    再読です。記録ないけど、学園紛争時代の中年オヤジの話。あの頃指名手配された。それ以来ひっそりアル中になりつつバーのマスターとして生きている。新宿中央公園の爆破事件。あの頃の元カノが死んだ。元カノの娘が現れた。ヤクザも現れた。主人公は筋は通っている。ボクシングしてたからケンカもできる(ココ重要)。
    元カノは、主人公のもとを去った後、見合い結婚(良い家柄の娘なの)。娘を授かり物質的には何不自由ない幸せな生活。ニューヨークで夫が急死している。
    どちらも犯人は、資産家となったあの頃逃げた親友。闘争に行き、拷問され、娘と恋し、資産家となり、名前も国籍も変えた。
    文章がね、しっかりしてる。ここが受賞ポイント?
    元カノ娘に好かれる、中年の妄想満載な中年オトコもそれで許せる。
    二人とも、あの頃の彼女が好きだった。青春。
    このあと作者は中年の妄想満載な小説を書いていたと記憶している。

  • 「テロリストのパラソル」
    本当にアル中?


    アル中バーテンダーの島村は、過去を隠し二十年以上もひっそり暮らしてきたが、新宿中央公園の爆弾テロに遭遇してから生活が急転する。ヤクザの浅井、爆発で死んだ昔の恋人の娘・塔子らが次々と店を訪れた。知らぬ間に巻き込まれ犯人を捜すことになった男が見た真実とは。


    史上初の第41回江戸川乱歩賞・第114回直木賞受賞作となった藤原伊織によるサスペンス。作者について調べてみると、なかなか破茶滅茶な方のようですね。「ダックスフントのワープ」で第9回すばる文学賞受賞後、面倒な事を嫌って原稿依頼が舞い込んで来ても、断り続けて結果依頼が来なくなってしまうことがあったようです。併せて、普段の仕事をしながらギャンブルにものめり込み、その具合は熱狂的。経費をカジノに使い込む等、破茶滅茶。


    そんな作者の破茶滅茶思考が主人公である島村にも反映されているのだろうか。現在はアル中、過去には東大全共闘闘争に参加し、その後、ふとした事故で爆弾を破裂させ、友人と一緒に指名手配の身になった過去あり。一方で、爆弾テロに巻き込まれてからは冴え渡る推理能力を発揮し、ちょいとハードボイルド又はくたびれ方が良い四十半ばのオヤジ風を醸し出しながら、刑事ばり(背後にいる本物達がしょぼいからか、島村は本職を超えた模様)な姿も見せる。しかし、それもつかの間で仲間が殺されたことで全く無関係な人をぼっこぼこにして逃走と知的、ハードボイルドに加え、暴力的な面も見せる。多彩なキャラクターである。


    本書は、江戸川乱歩賞受賞時点における歴史の中で予選、本選共に満場一致のAランク評価を受けたのはこれ一作だけらしい。主人公の造形、文章の揺るぎなさ、構成の妙、暗く沈んだモノトーン等が絶賛されていますが、素人の私が唯一分かったのは、主人公やそれを取り巻く人間が魅力的であることです。


    島村は述べた通りのキャラクターであり、序でにアナログで呑気と罵倒される。彼に加え、元デカ現ヤクザの浅井は、恩義に縛られながらも、自分の信念やルールに嵌らない不正には怒りを抱く。島村の元恋人の娘である塔子は、島村の正体を探りながらも母と同様に惹かれていくSっ気(四十半ばとか関係ない)。更に、ホームレス仲間のタツやハカセ等、過去にぽっかり空いた暗い闇を持つ人間が登場するのです。


    テロ首謀者との対決からは、ページを捲るスピードが上がりました。こういう風に落とし込めている点を構成の妙というんでしょうか。犯人への同情はありながらも、とにかく島村にとってみれば虚しく、悲しく、腹立たしくもあった結末と思料しました。


    浅井とのタッグが渋く見えてくる一作。未読の方にはオススメです。

  • 乱歩賞&直木賞W受賞作品!
    ハードボイルド&ミステリーで楽しめました。

    作中の登場人物たちが面白い
    主人公はアル中のバーテンダーで昔ボクサー。そのパートナーになるのが元警官のやくざ。そして、昔の恋人の娘。微妙な距離感と台詞回しが心地よいです。
    さらに主人公は全共闘時代を戦った団塊世代。
    そんな主人公が世代の宿命についてはく台詞が、
    「私たちは世代で生きてきたんじゃない。個人で生きてきたんだ」
    主人公の生き様が現れています。

    ストーリーとしては、白昼に起きた新宿中央公園の爆弾テロ。これに偶然巻き込まれてしまった主人公が犯人を捜しだす物語。爆弾テロには全共闘時代の友人や昔の恋人、警察官僚が犠牲となり、テロの対象者が誰なのか?がひとつの謎になります。容疑者として警察からも追われながら、やくざと昔の恋人の娘の協力を得ながら、事件の真相を突き止めていく。その中でさまざまな真実が明らかになっていくといった物語です。

    謎解きを楽しむ物語ではなく、人間模様、ヒューマンドラマを楽しめる物語。とりわけ主人公の人間性は面白い。

    お勧め

  • いきなりアル中の人登場。でも引き込まれてしまう。これはすごいかも

  • 早い段階から展開が気になる。
    史上初の乱歩賞&直木賞w受賞作。どれだけすごいんだろうと思って読んだ。テロリストとは自分勝手な奴だ。

  • 20年以上前に、読んだけど、読後の感動も思い出せるね。

  • 主人公に魅力充分、ラストに文句ナシ☆、、良い本だった。

  • たぶん十数年前に読んだのだが…内容全く覚えてない!みなさんのレビューを見ても記憶が戻らないとはどういうことか。
    ハードボイルド、結構好きなので気に入ったはず…なのに…。
    折を見て、また読みます。

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著者プロフィール

1948年大阪府生まれ。1973年東京大学文学部仏文科卒業。1995年『テロリストのパラソル』で第41回江戸川乱歩賞を受賞。『テロリストのパラソル』は1996年、第114回直木賞も受賞した。

「2007年 『テロリストのパラソル』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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