暗闇の囁き (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (382ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062638357

作品紹介・あらすじ

黒髪を切られ変死した女性家庭教師。そして従兄とその母親も眼球と爪を奪われて死んだ。謎めいたほどに美しい兄弟のまわりに次々と起こる奇怪な死。遠い記憶の闇のなかから湧き上がってくる"囁き"が呼び醒ますものは何か。『緋色の囁き』に続く異色の長編推理"囁き"シリーズ第二弾、講談社文庫に登場。

感想・レビュー・書評

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  • 囁きシリーズ第2弾!
    あの作品のあの場所の名前が出てきて大興奮!(º∀º)



    卒論の下準備に山奥の別荘を訪れた主人公拓也。
    近所の洋館に住む美しい双子の少年に出会う。

    卒論どころじゃないやつ…(^▽^;)

    以前、家庭教師のバイトで来ていた学生が変死。
    彼女は何者かによって髪の毛を切り取られていた。
    持ち去られた髪の意味とは…。

    綾辻作品の魅力は、ホラーもホラーなだけでは終わらない所。
    後半にはきちんと伏線回収と真相が解明されます。
    独特の文章の配置も、不気味さを醸し出します。


    1989年の作品だそうで明日香井双子の『殺人方程式』や館シリーズの『人形館の殺人』辺りと同じ時期のようです(*´˘`*)

    「あの作品」の舞台が名前で出てくるので、刊行順を調べましたが「あの作品」の方が後でした。

    場所の名前が出てくるだけで、内容に関連はないのですが、このような繋がりを発見すると嬉しくなってしまいます(*´艸`)
    ここからかぁ…みたいな♡

    森の中の洋館で起こる殺人事件。
    純真で美しい少年達の魅力が存分に堪能できます。

    綾辻先生、双子好きですね(*^^*)

    綾辻作品の双子では、『暗黒館の殺人』に出てくる美鳥と美魚が1番好きです(〃´-`〃)♡
    映画『シャイニング』を彷彿とさせる魅力。

    『双子館の殺人』も、めちゃめちゃ楽しみ♡


    次の『黄昏の囁き』を読んだら、綾辻作品(小説)コンプです!
    早くコンプしたいけどちょっと寂しくなってしまう複雑なファン心理…(~_~;)

    基本電子書籍派なのですが、綾辻行人作品は全て紙の本でコレクションしてます。
    眺めても楽しめる♡


    話が脱線しまくってすみません…。

    『暗闇の囁き』殺人系ホラー好きにおすすめです!ヽ(´▽`)ノ



  • 綾辻氏の小説という事出なんとなく買った一冊。

    最初の1頁を読んだ時点ではきついホラーな話かなと思って読んでいたが、どうもやさしいホラー的な話だった。

    読みやすい内容であったが謎が残る内容でもあった。

    少年惨殺事件の犯人は誰?が1番きになった。

    シリーズ第3弾も気になる小説でした。
    まだ第1弾も読んでなかった・・・

  • 萩尾望都さんのマンガに出てきそうだなぁ…というのが最初の印象です。

    謎めいた美しい兄弟。外の汚いものからは一切隔離された世界。
    ある家庭教師の女性の不可解な死。身体の一部が無くなった死体。
    そして二人がいつも一緒にいる「あっちゃん」という謎の少年。

    ミスリードさせるような文章が、あちこちに散りばめられており、
    結局今回も自分の推理で真相に辿り着く事はできませんでした(笑)
    (よく考えてみると単純なのに、何故気付かない!?^^;)

    少年達の狂気が導いた結果は、あまりにも哀しいものでした。。。
    前作「緋色の囁き」とは大分雰囲気が違いますが、今回も面白かった!

  • 昔々、入院中に読んだような気がする。
    「囁き」シリーズ第二弾。

  • この作品を一言で云うなら・・・綺麗系ホラー。
    小学生の美しいの少年達。
    その少年達の兄で、行方不明の長男。
    魔法使いや、魔法を解く為のアイテム数点。
    ホラーなんだけど、切ない気持ちになった。
    '10.11.25読書完了

  • 囁きシリーズ第2弾のホラーミステリー。暗闇から聞こえてくる怪しい囁き。浮世離れした美しい少年たちと不可解な死。見え隠れする過去の記憶と深まる謎。少々無理な展開ながらも全体的に悲しくも美しい物語だと感じた。最後まで解き明かされない謎があって いや待て解決してないやんどういうことやねんと思いネット検索をしてみたら…なるほど。まだ見ぬあっち方面に微妙に繋がっているらしい。そっちも気になって読みたくなってきた。次から次に気になって綾辻沼から抜けられない。

  • 2017年12月23日、読み始め。
    囁きシリーズ第二弾である。この作品を読めば、囁きシリーズは全3作品を読んだということになる。
    このシリーズで完成度が最も高いと言われているのが、この「暗闘の囁き」である。楽しみだ。

    2017年12月30日、読了。
    久しぶりに読み通したというところ。
    最近は忙しくて、最後まで読まずに途中まで、というのが続いていた。

  • トリックを駆使した作品ではないだけに、かえって狂気の存在が浮き彫りになってくる。無自覚の狂気の恐ろしさに慄然とし、その哀しさになんとも切ない気持ちにさせられる。

  • ミステリとしては物足りないけれど、耽美的で妖しげな雰囲気が物語の幻想性を高めていると思います。

    隔絶された小さな世界の中で純粋過ぎるが故に生まれた狂気が、残酷ではあるけれど、美しさと切なさを感じさせます。結末の余韻を残す感じも印象的でした。

  •  再再読くらい? まあ話の内容も覚えてはなかった。異色の長編推理らしいですが、ホラーっぽい要素強め。囁きシリーズは基本おどろおどろしい。
     主人公は、論文読む環境を求めて叔父の別荘を借りてやってきた大学生と、その近くの屋敷に住む子供たちの家庭教師をする女性。屋敷の外からと内からの視点から進んでいく話。不思議な子供たちと、不思議な死体。ひた隠しにされているもう一人の子供の存在。
     途中途中で挟まる子供たちの会話が、「鍵カッコがなくて、普通の文章」として書かれていたのも伏線だったんだなぁ。読んでみて改めて気がついた。ぶっちゃけ、途中で何となくネタを思い出してはいたんだけど、ラストまでは思い出せず、結局「なおってねぇ!」とツッコミを入れてしまいました。『緋色の囁き』もラスト、ツッコミを入れたくなるような終わり方だった気がする。
     で、序章に書いてあったもの。殺され方だとか描写だとか、どうにも『殺人鬼』っぽいよなぁ、と思い、それが双葉山という山であった事件だと書いてあり、あれ? と思って殺人鬼、引っ張り出してきた。うん、やっぱり同じ山でした。リンクしてるの、初めて知った。人に勧めづらい本ばかり読んでますが、『殺人鬼』だけはマジで勧めない。
     がちがちの論理ミステリ、本格ミステリではなく、どこかホラーの入ったこういうミステリはやっぱり綾辻が一番だなぁと思います。(カッコ)の挟み方とか好きすぎる。

    10.12.21

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著者プロフィール

1960年京都市生まれ。京都大学教育学部卒業、同大学院博士後期課程修了。87年、大学院在学中に『十角館の殺人』でデビュー、新本格ミステリ・ムーヴメントの契機となる。92年、『時計館の殺人』で第45回日本推理作家協会賞を受賞。2009年発表の『Another』は本格ミステリとホラーを融合した傑作として絶賛を浴び、TVアニメーション、実写映画のW映像化も好評を博した。他に『Another エピソードS』『霧越邸殺人事件』『深泥丘奇談』など著書多数。18年度、第22回日本ミステリー文学大賞を受賞。

「2023年 『Another 2001(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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