文庫版 姑獲鳥の夏 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
3.83
  • (1750)
  • (1726)
  • (2492)
  • (109)
  • (27)
本棚登録 : 12139
レビュー : 1523
  • Amazon.co.jp ・本 (630ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062638876

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • すげえ久しぶりに読了。映画も見たはずだが、びっくりするほど内容を覚えておらず、自分の脳みそに失望したとともに感謝する。読み返してみると、じつは小説としての構造自体は非常にシンプルで、事件は一つしか起きていないし、登場人物もさほど多くないので、冒頭に登場人物紹介がなくても特に混乱しない。ページ数が多いのはひとえにウンチクがたくさん出てくるからだが、そのウンチク部分も改めて読み返すと非常に分かりやすく書いてあり、あくまで読者目線になって説明されるのでこの大長編ながら「読みにくい」と感じることはないはずだ。

  • 以前から気になっていながら、文庫本の質量感にずっと敬遠していたが、やって読むことができた。
    600ページに渡る長編であるにもかかわらず、終始飽きることなく読み終えた。ストーリィはもちろん、京極堂の披露する怪異や社会現象への考察は、読んでいると思わず頷いてしまう説得力があった。
    続きのシリーズも読破したいと思った。

  • 京極夏彦の処女作。20ヶ月妊娠している女性、その夫が密室から行方不明になる。古書店の主、中禅寺とその友人である文士、関口そして、事件の依頼を受けた探偵の榎木津。物語は、関口の視点で進んでいく。民俗学や思想学、妖怪などの話題が出てくるが、真相に迫る鍵となっている。ところで、理系ミステリィで有名な森博嗣が「京極さんと僕の作品は似ている」と仰っていたそうだが、この作品と森のデビュー作「すべてがFになる」は似ていると感じる。Fを読んだことがある人には密室の謎がいち早く解けるかもしれない。

  • 作品には京極堂の語る様々な蘊蓄が綴られています。
    しかしこれが見事に物語の屋台骨になっていて驚きました。
    そんなことはあり得ないという常識を丁寧に崩していく過程が読みどころです。
    内容は幾分グロテスクなので合わない人もいると思いますが、読み応えのある作品だと思いました。

  • な、長かった…il||li _| ̄|○ il||li

    『いつになっても良いからね』と貸していただき、読み進めましたが
    さすが拍子木…!
    京極作品初挑戦だったもので、幾度も単語を調べながら読み進めたことも、時間のかかってしまった要因なんだろなと思います。

    …同時期に読み進めてしまった道尾秀介さんの『背の眼』とオーバーラップしてしまい、失敗しました。並行読書の場合、ミステリーは一本が良いんだな。

    とにかく、登場人物は誰もが超個性的かつ魅力的ですが、私的には榎木津さんの次回作での活躍がたのしみでたまりません。

  • 京極夏彦の百鬼夜行シリーズの第一弾でもあり、デビュー作でもある「姑獲鳥の夏」
    なぜか私自身は次回作の「魍魎の匣」から読んでいたため、物語の流れなどは把握していたので、割とすらすら読むことができました。
    相変わらず、関口と京極堂の専門的な雑談は読んでいて、眠たくなりますが、この雑談こそが事件の根幹を突いているので眠るわけにはいきません笑
    とても読み応えのある本ですが、読み辛いわけではないので、ぜひ挑戦してほしいです

  • 「脳」は外界からの情報を処理し、それを「心」に向けて表現する。その舞台が「意識」である。

    心は常に何かで満たされなければならないような傲慢な観客なので、時に脳は処理落ちしたり、虚構と知りつつ都合の良い情景を心に見せることがある。それがユーレイ等の幻覚となって意識に現れる。

    こういう文学的だけれど論理的な独自の解釈が面白い。
    今後もシリーズを読み進めたい。

  • ページ数に尻込みするも、挑戦
    読んでみれば納得
    夢中になって読み耽った

  • 文句なし!!
    (他人にとっては過剰かもしれないが私にとっては)程よく衒学的でそれでいてきちんと伏線あったりストーリーも上手い。事前にBJと名前ど忘れしたけど知念さんの医療ミステリ読んでたからアレの正体は容易く予想できたがそれをああ使うとは。

  • 発売当初以来の再読!

    いいなぁ、関口巽の暗さ。
    登場人物の中で一番好き。


    生まれない赤ん坊、
    密室から消えた主人・・・

    人の脳のカラクリを逆手に取った結末。


    いきなり結末知ると、
    「そんなバカな」な、なんだけど、
    そこは、た~~~~っぷり時間をかけてまじない屋京極堂が読者に
    呪(しゅ)をかけているので、
    「そんなことも起こり得るのか・・・」と得心してしまう不思議。


    今回はKindleで読んだんだけど、
    発売当初はもちろん新書で読んでます。
    「レンガ本」
    東海道本線、鈍行の旅の時、
    東京→大阪、12時間のお供には心強い一冊でした。

全1523件中 61 - 70件を表示

著者プロフィール

京極 夏彦(きょうごく なつひこ)
1963年、北海道小樽市生まれ。小説家としてだけでなく、世界妖怪協会・世界妖怪会議評議員(肝煎)など妖怪研究家であり、他にも装幀家、アートディレクター、俳優など様々な顔を持つ。
広告代理店を経てデザイン会社を設立。1994年、そこで暇つぶしに書いた『姑獲鳥の夏』を講談社に送ったところ極めて評価を受け、同年、即出版・デビューに至る。瞬く間に執筆依頼が殺到する人気作家に上り詰めた。
1996年に『魍魎の匣』で日本推理作家協会賞、1997年『嗤う伊右衛門』で第25回泉鏡花文学賞、2002年『覘き小平次』で第16回山本周五郎賞、2004年『後巷説百物語』で第130回直木三十五賞、2011年『西巷説百物語』で第24回柴田錬三郎賞など、数多くの受賞歴がある。
代表作に「百鬼夜行シリーズ」「巷説百物語シリーズ」「豆腐小僧シリーズ」など。

文庫版 姑獲鳥の夏 (講談社文庫)のその他の作品

京極夏彦の作品

ツイートする