痾 (講談社文庫)

  • 講談社 (1999年1月14日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (408ページ) / ISBN・EAN: 9784062639705

作品紹介・あらすじ

忌まわしい和音(かずね)島の殺人事件の後遺症で記憶喪失になった如月烏有(うゆう)は、記憶をとり戻そうと寺社に連続放火。すると焼け跡からは焼死体が発見される。その彼のもとに「今度は何処に火をつけるつもりかい?」と書かれた手紙が届く。烏有は連続放火殺人犯なのか?名探偵メルカトル鮎が真相に迫る新本格ミステリ。

みんなの感想まとめ

記憶を失った主人公が、過去の事件から逃れられずに放火を繰り返す姿が描かれた作品は、緊張感と謎が交錯する新本格ミステリです。前作とのつながりを感じさせながらも、独自の魅力を持つこの物語は、複雑な人間関係...

感想・レビュー・書評

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  • メルカトル鮎シリーズ第3弾!!

    このシリーズ、ツボだわぁ…♡⁝(ᵒ̴̶̷᷄⌑ ᵒ̴̶̷᷅   )⁝
    色々錯綜してて、最後はめっちゃ好みの結末に!



    前作『夏と冬の奏鳴曲』で和音島での恐ろしい事件から生き延びた烏有と桐璃。

    ところが、烏有は記憶をなくしてしまいます。

    あんな事もこんな事も全部忘れてしまっただなんて…( ´•д•` )

    そして、何故かお寺や神社に火をつけます…(^▽^;)

    もうめっちゃおもろいやん。

    『夏と冬の奏鳴曲』なかなか難解でしたが『痾』を読むと繋がりで分かってくる事も…!

    一作読んでやめてしまうのは勿体無いですね(*^^*)

    『夏と冬の奏鳴曲』は音楽や絵画における芸術的な理論がかなり多かったのですが、今回は少しやんわり。
    ですが芸術的なこだわりはかなり強く感じます。

    『翼ある闇』の木更津と香月。メルカトル鮎が登場。

    【ビブルの会】なる、探偵小説好きの人が集まって夕食を共にする会も、毎週火曜日に開催。
    いいなぁ…。

    タイトルの『痾』は、ググったら『病気』の意味らしい。
    確かに頷ける。

    メルカトル鮎シリーズ、まだ3作目ですが、めちゃめちゃ好み‎߹ㅁ‎߹)♡
    黒死館殺人事件のように、一作を細分化してゆっくり読み返したいと思ってしまいます。
    (それだけ難解な箇所が沢山…(-∀-`; ))
    恐らく、全て読んで全体を把握してからだなと。
    繋がりから分かることの方が多そう。

    続けてシリーズ刊行順に『メルカトルと美袋のための殺人』を読みます(っ ॑꒳ ॑c)ワクワク

    賛否両論あるかと思いますが、大好きなシリーズです!!




  • 残念だが、読む順番を間違えてしまいました。
    第2作を先に読めば良かった。
    また、メルカトル鮎があまり活躍していないのも残念で仕方ない。
    とにかく2作目の夏と冬のソナタを楽しみに読みたいです。


    忌まわしい和音(かずね)島の殺人事件の後遺症で記憶喪失になった如月烏有(うゆう)は、記憶をとり戻そうと寺社に連続放火。すると焼け跡からは焼死体が発見される。その彼のもとに「今度は何処に火をつけるつもりかい?」と書かれた手紙が届く。烏有は連続放火殺人犯なのか?名探偵メルカトル鮎が真相に迫る新本格ミステリ。

  • あの問題作「夏と冬の奏鳴曲」の続編。
    これで前作の不明な部分が判明すると思ったら、烏有さんまさかの記憶喪失で前作の事をまるまる忘れるという...
    そこからはまぁ鬱々とした迷走に次ぐ迷走っぷりを見せつけられて、最後になんかあると思ったら、迷走したまま終わりました...

    ちなみに今作の烏有さんは寺や神社に放火(これは操られたせいだけど)猫虐待、死体損壊(放火)、同僚の自殺の原因を作る、JK孕ませと、やることやってんねぇ!

  • メルカトルは烏有に探偵の素質を見抜いた。夏と冬の奏鳴曲を読んだ後、木製の王子を読んだので、いまいちメルカトルと烏有の関係が分からなかったけど、なるほどそこまでメルカトルが目にかけてたとは。

    エピローグがエモいなあ。翼ある闇読み返してみようかな…!

  • 『夏と冬の奏鳴曲』に続き、麻耶作品十作目。『夏冬』の続編? 前作と地続きのようでいて違うような…そんな感じ。でも複数のモチーフも共通しているし、うーん…。
    前作でわからなかったことが多少わかったり、逆にわかっていたことがわからなくなり——もうグチャグチャだ。苦笑。
    タイトル通り「ああ(痾痾)…」としか言いようがないかも。前作とセットで評価すべきだろう。

  • 夏と冬の奏鳴曲の続編というか後日談というか如月烏有というか、如月烏有の虚無。もう何もかも虚無。彼は、如月烏有として、幸せになんてなれないんじゃないだろうか。そして、夏と冬以上に、理解しようとするな感じろ、という気持ちになる。なんか、なんか、もう、本当に……。
    和音プロジェクトが闇深すぎて、ぞっとする。烏有ととうりの他に、何人のヌルと和音がストックされていたんだろうか……。
    とうりが出てくるたびに、救われなかったもう一人のとうりを思って切なくなってしまうよ。

  • 『翼ある闇』、特に『夏と冬の奏鳴曲』と深い繋がりがある作品。この2作を読まず、単品で読んでもあまり楽しめないだろう。

    本作に用いられているリテラアートによる操りというトリックは、正直特筆すべきものではないように感じる。
    もちろん驚きはするのだが、他の麻耶作品に見られる衝撃的なトリックと比較するとやはり劣る。

    だが、終盤の烏有の周囲の人物が一気に死んでいき、烏有と"桐璃"だけが取り残される展開は、夏冬ほどではないが強烈なカタルシスを感じさせる。
    今後どうなるのかは分からないが、メルカトルに、銘探偵になる存在だと告げられる烏有自身の物語とも言えるだろう。

    何だかんだでやっぱり麻耶作品は好み。
    〜〜〜
    編集長は、『秋と冬の奏鳴曲』のシナリオ(交通事故云々)に当てはまる人を候補(藤岡とか)として何人か選び、その中から最も合致した人物(烏有)を選んだ、っていうことだったのか...

  •  和音島の記憶を失った烏有は、無意識に連続放火事件を起こす。しかし焼跡では必ず他殺死体が発見される。混乱する烏有の元には脅迫状が送られてくる。
     『夏と冬の奏鳴曲』の続編、『翼ある闇』の前日譚となる作品。
     雰囲気でそれもありかと思わされるけれど、トリックというか仕掛けは、不確実すぎて、場当たり的。真犯人にはどっちでもよかったのかもしれないけれども。
     烏有の猫に対する仕打ちやとことん自己中心的な態度を見るにつけ、どんどん好感度が下がって(もともと低かったけど)くる。かなり癖のある作品だ。

  • まず、『翼ある闇』『夏と冬の奏鳴曲』を読んでないと理解できない部分があると思うし、リンクしてるところにも気づけないと思うので前二作を読んでからこれを読むことをおすすめします。

    初っ端からバナナの皮で転んでいろいろ重要な記憶を喪失するというなんだか冗談みたいなはじまり方でしたが、話としては前二作より読みやすくわかりやすかったです。
    メル、木更津、香月なども(美袋も名前くらいは)出てきてそれだけでも私はテンション上がりました。

    桐璃のことや今後のことなど不安になるというかモヤモヤするとこもありますがそれが逆に癖になります。
    ちょっと猫に対する接し方や放火の点で烏有くんの印象は悪くなりましたが今後烏有くんがどう変わっていくのかが気になります。
    オセロは黒が白に変わりますもんね。

  • メルカトル鮎シリーズ3作目。この読む順番を間違えると致命的ネタバレを喰らうので注意されたい。
    話の方は前作の主人公である烏有さんが記憶喪失になるという衝撃的な冒頭から日記形式で進んでいく。前作からすると本作ではメルカトル鮎、木更津、香月と過去作登場人物が出てくるのが意外だった。
    色々と書きたいが、やはりネタバレ無しで読んで頂きたいのでやめておくがヤバい作品でやはり賛否両論ありそうあることは記す。

  • 名探偵の宿痾。
    人間一般は統計的データに過ぎないのかもしれない、という強烈な諦観が美しい。誰もが誰かの代替品でしかない、駒のような登場人物たちに痺れる。全員役を演じる人たち、なんだろう。
    訳はわからないが、めちゃくちゃ面白い。次はお前だ。

  • 編集長にもうちょっと触れてほしかった。
    猫の扱いひどいのがちょっと気になった。
    和音島での記憶を思い出したら今度こそ烏有さんやばいと思うので一生忘れてて欲しい。
    木製の王子では探偵役らしいので楽しみ。

  • ただただ烏有に引いてた。烏有が部屋に帰るたび、いつかたいもんを殺すんじゃないのかとヒヤヒヤしながら読んでいた。
    木更津と香月が登場したことがとても楽しかった。あとメルカトル鮎も面白い。

  • 度肝を抜かれた「夏と冬の奏鳴曲」の続編。命懸けで桐璃ちゃんを守った烏有さんのお話ね、と読み始めると。

    いきなり記憶喪失かい。しかも烏有氏キャラ変わってないかい?

    桐璃も“桐璃“ってなんか別人っぽく描かれてるし、なんだかなぁ。
    新キャラの名前が「わぴ子」ってのもすげえな。もう脳内できんぎょが泳いでたわ(世代)


    ストーリー展開はまたもやなかなかすごいです。ぽんぽん人が死ぬ。サクッと。麻耶さんらしい(笑)




    以下ネタバレ

    わぴ子が男性やったのはびっくり。騙された。メルカトル鮎が烏有に解かせようとした殺人犯がまさかのわぴ子。伶子はフラグなんだ。結局一度も烏有と会わなかったもんな。
    宗教色強くて、動機も何もあったもんじゃないやん……ってなりつつ、まさかのメルカトル鮎死亡。
    え?メルカトル鮎って「翼ある闇」でも死んだよね?あれ?違う人?銘探偵はみんなメルカトル鮎って名乗るのか?

    最後サクサク人が死んで、結局また烏有と“桐璃”しか残らない……あ、赤児が増えるのか。
    なんかもうすげぇな、としか感想が出ない。


    でも続きが気になるので次も読みます……ある意味ハマってるやん。恐るべしメルカトル鮎。

  • 夏と冬の奏鳴曲から再登場の、二度とうゆーさんと呼ばれることのないうゆうさん。バナナの皮で滑って転んで、記憶喪失。なぜか放火を繰り返すが、必ず焼け跡から出てくる死体。
    設定だけ見るとワクワクするのに、論展開がオカルト系。あまり納得いかない。自作他作のネタバレもてんこ盛りで、読む順を間違えてはいけない。

  • 読解力がないからなのか最後まで読んでも疑問しか残らない。読んでてもどかしいし、不愉快たし、私の好みのミステリではないなあ…

  • バナナの皮に滑って階段から転げ落ちて記憶喪失するとは思ってなかった。和音島での一件で精神的にやられたのかと思ったのに予想外すぎる。烏有さんはドジなの?
    桐璃ちゃん妊娠……彼女も相当強かよね。

  • これまた意表を突くストーリー展開。前作?「夏と冬のソナタ」で生き延びた如月烏有が主人公ながら、バナナを踏んでこけて、あの惨劇の記憶を忘れた設定。この設定からして人を食っているが、あろうことか通常であれば主人公のハズの烏有が、そのトラウマから放火してしまう。それだけでも驚きだが、そこに死体も見つかるという、通常ではありえない展開。序盤の烏有の心情描写、放火に至るまでの動機付けは長ったらしいし、例によって絵画のウンチクも物語の核ではあるかもしれないが、不必要なほど長いのが玉にキズだが、中盤からの話の展開とヒネリはまさにこの作家の真骨頂。
    しかも木更津とメルカトルという2大探偵が登場するのも豪華。
    結局意表を突く展開の連続でラストまで楽しめた。
    単に謎解きだけでなく、隅々まで趣向が凝らされた摩耶ワールドにどっぷりとつかれる。

  • 「夏と冬」続編です。
    これを読めば、「夏と冬」がさらに楽しめる。
    「夏と冬」で投げられてた伏線のいくつかは、ある程度明らかにしてくれてます。「夏と冬」読んだなら必ず読むべき書です。

    とはいえ、『痾』は「夏と冬」とはかなり切り離されている物語でもあります。
    何せ、烏有は和音島の記憶をなくしているので。
    より日常的であり、よりロジカルな作品となっています。

    また、麻耶ファンからしたら、オールスター感謝祭ばりに豪華な人物達が出ています。
    木更津と香月とメルカトルと美袋(名前だけ笑)と烏有と桐璃なんて。。。
    会話だけでおもしろいに決まってます。

    「夏と冬」の後日談であり、「翼ある闇」の前日談として、「番外編」感はありますが、とても楽しめた作品でした。

    烏有と桐璃と木更津と香月の続編を、読みたいです。

  • この人の作品は色々期待しないように読んでいるのに、ついつい引っ張られて結局壁に投げるも、また拾って来て読んでしまうなあ。

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著者プロフィール

1969年三重県生まれ。京都大学工学部卒業。大学では推理小説研究会に所属。在学中の91年に『翼ある闇 メルカトル鮎最後の事件』でデビューを果たす。2011年『隻眼の少女』で第64回日本推理作家協会賞と第11回本格ミステリ大賞をダブル受賞。15年『さよなら神様』で第15回本格ミステリ大賞を受賞。

「2023年 『化石少女と七つの冒険』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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