小説ヘッジファンド (講談社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062639934

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  • 主人公は都市銀行のディーラー岡田隆之!

    国際的に金融市場を席捲するDファンド!?
    彼等が現れた市場は荒れに荒れ、根刮ぎ利益を掻っ攫っていくのがDファンド!
    主人公の勤める東洋銀行も幾らかのその被害を喰らっていた・・・

    そんなある日、主人公の下に手紙が届くのだが・・・

    本作を手にした理由は『ヘッジファンド』と言う響きがカッコイイから!

    参考までに作者の幸田真音さんはサンデーモーニングにたまに出演しています。

  • その仕事に「意味」を求めてはいけないということを改めて感じさせられた。あるのは、戦いだと。この本は、投資家ではなく投機を行うヘッジファンドをテーマとした初心者向けの本である。牛熊といったちょっとした言葉の解説から、トレーダーの心理状態、ファンドの実態、著者なりの日本経済の見通しなど、幸田さんの柔らかさと鋭さを合わせ持った筆致で鮮やかに描かれていた。結論は、非常に予定調和的なものでしばし現実に即さないものであるとは思うが、幸田さんの期待を込めたものであるのだろう。いずれしにしろ、この小説は読んで損はないという意味で、マインである。

  • 実際にディーラーとしてその世界を見てきた作者だからこその描写がとてもわかりやすくて、迫力があった。
    作者は女性というから驚き。その時代を女性のディーラーとして生きるのは、きっと苦労の連続だったんだろうな…と感じさせられる場面もあったり、とにかく架空の世界でなく、一貫してリアルさを感じる小説だった。

  • 本書の最大の見せ場は冒頭の為替ディーラーのディーリングルームに関する描写だ。どちらかというとストーリーには関係なく、金融市場の世界観を伝えるための描写なのだが、一瞬のミスで莫大な損失がでる市場の怖さ、金を稼ぐために高学歴のいい歳した男たちが獣のように吠える場面など、実情に触れたことがある人間からすると非常にリアルで、小説なのに自分がその場にいるような嫌な汗がでてくる。
    ここだけでも読む価値はあろう。

  • 1995年、処女作「ザ・ヘッジ 回避」改題。
    Dファンドと呼ばれる投機資金を操る投資団体。
    手口は巧妙をきわめ、ボスの動きも闇に包まれている。

    国際金融の実態をリアルタイムで描く経済小説ということだが、淡々と進み説明的。
    小説という感じはしなかった。

  • この作品の主人公、志乃さんが好きなキャラクターでした。

  •  誠心誠意、全力投球して、博打以外の何物でもないことに没頭している。そんなディーラーの物語。

     女性リーダーの、ディーリングとは異質に見える理想主義の一面は、著者の矜持か?。

  • 銀行を舞台にした有能な女性の活躍が頼もしい。

  • 最初はどうかと思ったが後半は結構人間関係も含め興味を持って一気に読みました。

  • 為替ディーリングの現場を描いた物語。
    日本国債もそうだったけど、臨場感のある現場がとてもよい。リスクとリターン、リスクをヘッジする反対売買とか、ある程度知識があると、より楽しく読めるかも。

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著者プロフィール

1951年生まれ。米国系投資銀行等で債券ディーラー、外国債券セールスを経て、1995年『小説ヘッジファンド』で作家に。2000年に発表した『日本国債』は日本の財政問題に警鐘を鳴らす作品としてベストセラーになり、多くの海外メディアからも注目される。2014年『天佑なり 高橋是清・百年前の日本国債』で第33回新田次郎文学賞を受賞。主な著書は『日銀券』『あきんど 絹屋半兵衛』『バイアウト 企業買収』『ランウェイ』『スケープゴート』『この日のために 池田勇人・東京五輪への軌跡』『大暴落 ガラ』『ナナフシ』『天稟(てんぴん)』のほか、『マネー・ハッキング』『Hello, CEO.』『あなたの余命教えます ビッグデータの罠』など、時代に先駆けてITの世界をテーマにした作品も多い。

「2022年 『人工知能』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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